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2009年11月12日

子ども支援は子どものために。

 寒くて冷たい一日でした。昨日は一日中雨が降ったわけですが、また明日も一日雨予報です。

 今日は午前中は民主党TAMAの会議でした。地域での活動のことや来年の選挙のことが主な議題。来年の選挙と言えば市のホームページにも公表されましたが、市長選挙と現段階では2議席の市議補欠選挙は4月4日告示で11日が投票日になるようです。

 お昼休みもなく、めいっぱい会議をしてから、発達支援室を訪問。7月から本格的にスタートした発達支援室(市長も強い思い入れ)。まだまだ軌道に乗って十分とは言えない状況かもしれませんが、それでも担当は日々の努力・奮闘をしているので応援しないわけにはいきません。町田市や日野市からも発達支援室のことには問い合わせもあるようです。都内で発達支援室の設置は先進的なのでモデルになれるようにと思います。
 「気軽に相談できる場所」として発達支援室が頼りになる場所になってほしいと思います。まだ7月から考えても日も浅いですが、これからもっともっとその存在意義が発揮されていくことと考えていますし、そうなるように頑張ってもらいたいと思うものです。滋賀県の湖南市の発達支援室を視察した5年前のことを思い出しますが、やはりそこにかかわる「人」が重要。行政の活動と言っても単なる事務作業をマニュアルどおりにこなしていれば事足りるわけではありません。将来にきちんとつなぎ、発展させる活動をするためにも人材育成の視点は不可欠です。今後の課題の一つです。
 発達支援室がよりよい活動を展開していくためにはどうすればいいのか、考えてみたいと思っています。


 さて、その後・・・私は調布市の子ども発達センターの見学とヒアリングに行きました。先日オープンしたばかりの新しい施設です。工事費が約6.6憶円とのこと。とにかく施設が立派で驚きました。調布市の子ども発達センター設立の経緯はホームページにも詳しいわけですが、療育事業を展開していたあゆみ学園(多摩市でいうところの「ひまわり教室」→発達支援室の事業)をリ・スタートさせた格好になります。まさに多摩市と同じく・・・ひまわり教室はこの7月から正夢の会への民間委託となりましたが、調布市も療育事業部門を子ども発達センター内に新たに組み込み、10月の施設開所と同時に調布市社会福祉事業団に委託をしました(決定過程の情報もすべて情報公開してあるのは見習いたいもの)。外郭団体風ですね。。。。完全な民間とは思えないわけですが、調布市の場合は当該社会福祉事業団が子ども家庭支援センターも受託していたりして、そういう意味では調布には調布のやり方進め方、歴史があるんだなあと思いながら話を伺いました。
 
 相談事業は直営で、そして療育事業=通園部門の民間で・・・ここは多摩市と同様ですね。民間委託化に関しては保護者の間からも不安があるので、引き継ぎなどには細心の配慮をしながら進めているとの話でした。

 調布市には調布のやり方進め方、歴史がある・・・ということでいえば、子ども発達支援センター内には「乳幼児発達課」が設置されているのですが、ここに働く職員の数を聞いてこれまたびっくり。全部で21名の職員が・・・・。もともとの療育事業あゆみ学園を担っていた職員さんがおられたのだろうと思いますが、事務職4名(課長含む)、看護師1名、作業療法士1名、言語聴覚士1名、それから児童指導員と保育士が14名。それとは別に児童精神科医1名、小児科医1名、整形外科医1名の嘱託医さん、言語聴覚士、理学療法士、臨床心理士、作業療法士、音楽療法士にスーパーバイザーの先生がそれぞれ1名ずつ、そして療育補助員が10名・・・・恐るべし人員体制ですね。通園事業部門の定員も50名となっているわけですが、恐れ入りました・・・という感じでした。
 おそらくあゆみ学園そのものの歴史の積み重ねがあるからだと思いますが、子ども発達センターをスタートさせて待機児を解消したとおっしゃっていましたが、療育が必要な子どもにも待機児が発生していて55名もいたのだとか。子ども発達支援センターがオープンし、ようやくこの待機児はひとまず解消できたとの話でした(でもこれからますます需要が増えるとの予測は多摩市と同じ。)。


 今後の方向性としては、通園事業については法内化(国の法律に則って設置されている施設)を目指し、児童デイサービスにしていくとの話。これについては既に合意されている事項だとのこと。利用者である子どもたち、通園児の保護者は「利用料金を負担してでも子どもたちのためによりよい施設づくりをしてもらいたい。」ということで、法内施設になることで利用料金1割負担が発生しますが、それについての反対の声は上がらなかったと聞きました。
 多摩市のひまわり教室についても、児童デイサービスの方向を目指すのかどうか検討事項だと思っています。療育を必要としている子どもたち・・・潜在的にはとても多いはず。調布市の場合には幼稚園、保育園との並行して療育にも通園することを認めているそうです(なので待機児も多くなるのですね)が、発達の気になる子どもたちへのケアに対する社会の理解が進んでいけば、それだけニーズが増えていくこと間違いなしです。ひまわり教室の定員20名についてもその拡大が求められているようにも感じています。


 「子どもの育ちに途切れのない支援を」


 調布市の担当課長さんもおっしゃっていた言葉でした。子ども支援は子どものために。子どもたち一人ひとりの未来・・・・人生がそれこそ謳歌できるように「今、しなければならないこと」・・・・希望格差なんて言葉が聞こえなくなるような社会にしていきたいものです。

投稿者 hisaka : 2009年11月12日

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