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2006年05月22日

ひまわり教室

 「ひまわり教室」と言っても、ほとんど市民は知らないと思います。多摩市のホームページでも「ひまわり教室」の情報を探すには一苦労しましたが、ひまわり教室は総合福祉センターにあり、『心身に障がいのある就学前児童に対し、集団的・個別的に必要な指導・訓練を行っています。総合福祉センター2階にあり、マイクロバスによる送迎も行っています。』という施設です。

 ここは、多摩市行財政診断白書でも見直し対象の個別課題としてあげられていました。確かにこれに対するパブリックコメントでも

、【ひまわり教室】(4件)
・障がい児の母親として、(1)医師、心理相談員、指導員によるより専門的な療育、(2)親のカウンセリング、(3)幼稚園・保育園等に移った後の指導、(4)幼稚園・保育園との連携を望む。
・ひまわり教室の充実はわかるが、急激な変化や、有料になるなどすると家庭の財政も厳しい。親や子どもに負担がかからないような形での再構築をしてほしい。
・学校に入学する前の微妙な時期に、ひまわり教室とその先生達にとても助けられた。厳しい財政状況はわかるが、そのままにして残して欲しい。
・ひまわり教室の「より効果的な事業展開」とは、具体的にどのようなことなのか。
と寄せられており、特に1件目の意見には私も同感できます。さらに、白書を受けて、障害福祉課でもひまわり教室の利用者アンケート(かつての利用者も含む)を行なっていますが、その調査結果を見ても改善する余地がかなりあることがわかります。特に専門性の向上や他機関との連携、小学校へのスムーズな移行などを望む声がありました。
 そのアンケートなどに基づきながら、昨年12月に行なった一般質問の発達障害者の支援と関連して、どのようにしていくのかを問題提起しましたが、現在は、上記パブリックコメントへの回答どおり「ひまわり教室については、早期発見・早期療育の必要性を十分認識した上で、より専門的な療育等が行えるよう、機能や役割を再検証します。また、16年度に、障がい者のニーズを把握するための実態調査を行い、障がい者施策を再構築する考えです。 」に基づいた取り組みが行われているようです。

 実は、今日は「ひまわり教室」を初めて訪問しました。何となく敷居が高い感じがして、施設の性格を考えても視察しにくく感じていたのですが、担当の方にお願いをすると「ぜひ、見て下さい」と言っていただけたので足を運んできました。そして、一番の問題点を発見しました。それは人員配置体制です。

 去年、教育センターに行った時に感じたことと同じです。当時の教育センターはセンター長も係長さんたちもみな行政職の方々。教育の専門家ではなく、言い方が悪いですが「事務屋」さんでしかありませんでした。・・・・つまりは、行政事務的なスキルがいくらあったとしても、現場で働いている専門的スキルを身につけた方々(not正職員)に対応すること(物申すこと)は簡単とは言えない雰囲気を感じました。当然のことといえば当然でしょう。できるならば教育センターに専門的なスキルのある人材配置をしてもらいたいと思いました。
 教育委員会でも今後を見据え、少し人員配置体制を見直したようです。今年度から教育センターのメンバーに統轄指導主事が加わることとなりました。教育的見地から現場の専門職の方々と会話できる人の存在は大きいのではないかと感じていますし、それ以上に学校現場につながっているのが指導主事なので存在意義はやはり大きくならざるを得ないと思います。もちろん、そのことはしばらく時間がたってから改めて検証することが必要かもしれませんが、十分その効果が期待されます。

 それと同じく、ひまわり教室の場合には室長さんだけが正職員ですが専門職ではありません。ここが昨年までの教育センターの状況と全く同様だったのです。つまり、ひまわり教室にも専門的なスキルを持ち、他機関とつないでいく役割のある人材、コーディネーター的な役目が必要だと感じたのです。
 行財政診断白書では民営化の方向性もちらついていたものの、今後も直営での運営方針は変更せず、現在は施設のあり方そのものの見直しを図っている最中だとのこと・・・ぜひ、どういう人材配置をすべきなのかについても検討してもらいたいと感じました。

 そう言えば、子ども家庭支援センターの現場には正職員の保健師さんが配置されていて、そのことがセンターの運営に非常に重要であり、果たす役割が大きいことを思い出しました。ただの事務屋さんでは対応しきれない部分もしっかりと対応できる・・・そのことが子ども家庭支援センターへの信頼にもつながっていました。

 ということで、「ひまわり教室」も少しずつ、よりよい方向での運営を目指すべく努力中とのことなので今後の動きに注目をしつつ、また機会があれば、改善のための提案をしていきたいと考えています。

投稿者 hisaka : 2006年05月22日

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