会派メンバーで秦野市まで行ってきました。会派全員そろわなかったのは残念でしたが、とても有意義な視察となりました。まずは、私は市役所入口に「ご迷惑をおかけします」の貼り紙があることに感心しました。こういうのが阿部市長が言っているホスピタリティ精神なんだろうなあって。多摩市の庁舎管理担当でも、こんな心遣いが必要なんですね。立派な看板なんか必要ないです・・・って思ったりしました(多摩市の入り口玄関には知らないうちに立派で頑丈な看板が設置されましたが、じーっと眺めている人は見たことがありません。)。
というわけで、肝心テーマは「公共施設の再配置」について。これまた、視察に対してもとってもホスピタリティ精神が旺盛で、秦野市の説明のみならず、多摩市の人口その他データを入れ込んだオリジナル「多摩市いろはの会」専用のオリジナル資料が配布されました。

そして、まずは「公共施設の再配置」に取り組んでいくためには、行政と議会が同じ情報を同じように持ち合わせて、一丸となって取り組んでいくことが必要であること(愛知県の犬山市の場合には行政執行部と議会とが一緒に研修をしたようです)、そして、このような取り組みをするときには勇気が必要で、それをきちんと援護射撃してあげることが必要だ!って冒頭でお話をいただきました。とにもかくにも注目されるだけあって、当初はほとんど一人の担当者さんが孤軍奮闘していたのかなあ?と思ったわけですが、「公共施設白書」づくりだけに100%関わる担当職員(専任!)、なおかつなおかつ資産管理、都市計画などの分野で経験を積んできた職員を配置するとの人事が功を奏したことは言うまでもありませんが、私の印象としては「周りからの雑音に対し、ちょっとやそっとで動じないあたりはやわらかいけれど意志の強い人物」が公共施設再配置計画を策定する際のキーマンになっていたことは言うまでもありません。
もちろん、その後ろ盾として市長の大きな存在。当初、施設白書など案ベースの段階で部長会議などに出せば、もちろん顔色変えて一言二言と苦情じみた意見を申し述べようと口を開いた部長さんもおられたようですが、その時に市長・・・・机をたたいて「そんなことガタガタ言っていたら、白書にはならん!」とおっしゃったようです。
白書の内容と言えば、行政にも不都合で、利用している市民にとっても不都合かもしれない情報が羅列されており、「客観的なデータ」になっているわけですね。にもかかわらず、利用率の低さなどが指摘されている公共施設の担当部署としては耳が痛いというか、わかっていても公表されたくないという事実の羅列。。。。。。「こんなもの公にしていいのか!」という発想から脱皮できなかったのかもしれません。
でも、市長が一喝したら、それ以降は話はスムーズに進展せざるを得なくなり、担当していた職員さんも市長の覚悟を肌で感じながら進め、取り組んできたというのがこれまでの流れのように感じました。ちなみに担当職員さんは、市役所の駐車場のところにコンビニ誘致をし、年間1千万以上の収入獲得に貢献したという人物。帰りコンビニに寄りましたが、「こんなスペースもありました!」

(秦野市産のジャムや野菜など)
対する議会も同様で、厳しい財政状況の中でハコモノの維持管理だけに税金を注ぎ込むことができない現実、「総論は賛成」なんだそう。各論で反対とかないのかなあ・・・と思うのですが、やはり透明性が高く、しかも客観的で正しいデータで事実が明らかにされている限り、感情論だけで(票を気にして)、真っ向からの反対はないのだとか。
なるほど・・・。「客観性が高く透明性高い数字」が何よりも必要なんだとわかりました。誰もが、このままだと将来もたない、継続できないことにうすうす気が付いていても、実際に客観的な情報に置き換えていかなければ、説得もできないし単なるフワフワと念仏を唱えて終わってしまう・・・・並々ならぬ覚悟で秦野市の公共施設更新と将来を見据えた配置計画が策定されている思いがヒシヒシと伝わってきた視察でした。内容については、ゆっくりともしてられませんが、とにかく深めて勉強していかないといけないと・・・・秦野市の資料を購入して帰ってきました。(資料を購入したのもコンビニ。コンビニに行政資料を置いたら、売れ行き良くなったらしい・・・)

(コンビニの雑誌売り場のところ)
とにかく市民の財産をどうやって利活用していくのか。眠っている資産を活かさないわけにはいきません。土地も建物だってあります。秦野市の場合にも公共施設廃止後の建物なんかは・・・「賃貸とか売却」ってはっきりと謳っているところも私は当たり前だと思いました。なかなか言えそうで言えないことです。そもそも、公共施設の総量を減らさないと、今、絶対に必要な公共施設の維持管理費だって出せないような、そのための財源捻出だってできなくなることが目に見えているのです。
「多摩市さんの場合には、ちょっと見させてもらいましたけれど、下水道がたぶん大変でしょうね。今は、処理費だけでいいでしょうが、一斉に老朽化して下水道インフラの更新時期を迎えることになったら本当に大変ですよ。いまからちゃんと貯金をしておかないと、将来本当に大変なことになると思いました。」
って、ご心配もいただいた視察でした。秦野市では「夕張市の二歩手前の状況です。」って市民に説明をしながら、公共施設の再配置への理解を求めているそうです。で、市民の理解はもちろんのことですが、公共施設の再配置を手掛けていくときに最も大変なのが「庁内調整」っておっしゃっていたのも印象的でした。予算もなく、公務員そのもの人員も減っている中で・・・また新たに「公共施設を再配置するために施設廃止や統合も考えていく!」なんていう仕事が増えるなんてとんでもない!とばかりになかなか進んでいかない現実があるとか。
「だから、ぜひ、多摩市さんでも応援してあげてください。絶対に公共施設は減らしていかなければならないし、これに取り組まないと大変なことになるんです。」とエールまでいただいてしまいました。阿部市長もしっかりと取り組んでいくことを宣言しているところですが、その取り組みを下支えしてくれる職員の存在、そのモチベーションを維持できるような確固たる信念がまずは必要だなって感じる今日この頃。さあ、これから市長の手腕がますます問われますね。しっかりと実力発揮してもらいたいものです。
