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2008年11月25日

再び日本一と言われるサービスを目指す! 日野市の図書館

 12月定例会前・・・かなり慌しいです。今日は日野市の中央図書館に伺い、日野市の図書館基本計画、図書館の歴史について取材してきました。今回の一般質問のテーマにした「多摩市の図書館政策について」を考えるための情報収集の一貫です。

 日野市の図書館政策はかなり評価が高く、例えば、図書館長は「司書」という伝統があったり、学校図書館司書の全校配置などにも積極的に取組んでいました。でも、今は館長職も「司書」ではなくなり、学校図書館司書も引き上げてしまっているので、何となく勝手な立場からは「後退感」を抱くものですが、それもこれにも何らかの理由があるんだろうなあ・・・・と思いつつ、ヒアリングに臨みました。

 日野市の図書館では今年の8月に初めて「図書館基本計画」を策定しています。多摩市の図書館には基本計画がありません。日野市がどうしてここへきて基本計画なるものを策定することになったのか、その経過や計画を策定したことの意義を中心にお話を伺いました。どうやら本基本計画は日野市の行財政改革大綱の一貫に位置づけられ、日野市としての全体方針の一角にあるようでした。


 この大綱では「図書館サービスの拡大を図り再び日本一と言われるサービスを目指す」という方針が掲げられ、基本計画の策定他図書館サービスの充実がメニューとして提示されています。これを機に、改めて図書館改革(?)、図書館のあり方を見直し、さらに市民に便利な図書館(日野市では「図書館コンビニ」と言うらしい。)を目指したいと考えていることがわかります。実は、図書館業務への嘱託職員の導入によるコスト削減とサービス拡充という一見相反するものが抱き合わせにされているような行革の視点があることにはあるのですが、いずれにせよ、図書館政策の先進地の日野が「再び日本一!」と目標にしたとの意気込みには敬意を表するものです。


 目標が明確になっているのは市民にとってだけでなく、何よりも職員にとって意義あることだと思います。仕事上の目標目的のわかりやすさほど重要なことはありませんから。相変らず・・・中央図書館なのか中央図書館機能にするのかもよくわからないままに右往左往している我が多摩市とは違うように思います。基本計画には老朽化し手狭になった日野市中央図書館のリ・スタートも視野に入れた「新中央館」構想もあるのですが、そちらのほうは財政状況との見合いにより一挙に進まないまでも、「お金がかからずに、努力と工夫でとりくめるものはあります」との話があったように、基本計画の中で図書館が取組むべきことが再認識されたと言います。市民に役に立つ図書館としてこれから取組まなければいけないことは決して少なくないこと、計画書を策定したことの意味は十分にあったという話を伺いました。

 「なるほど。」

 計画を策定しただけで満足、計画をつくることだけが目的化してしまう、計画をつくっただけで疲れてしまう・・・・・という状況ではないことだけでも伝え聞いて安心しました。やはり、淡々と業務をこなしていればいいというわけではなく、目標を掲げながら、計画を策定し、実行すること(って当たり前のことですが)って行政活動のきほんの「き」かもしれませんね。


 他市の職員の方とお話をするといろんなことが学べます。今日も質問をするためのヒントをいくつかいただいて帰りました。市民の方からのヒアリングその他を通じて収集した情報を明日はざっと整理してみないと考えています。かなり膨大な情報量になるので、それを問題提起したり提案できる形に頭の中味を整頓しなくては。

 それにしても日野市の「中央図書館」と多摩市の「本館」はどう違うんだろう?とか考え始めると、結構迷宮入りしてしまうのが正直なところ。まだまだ勉強不足なのかもしれません・・・・。でも、私も色々と見聞きする中でわかってきたのは「図書館システムは人である。」ということ(まあ、これは図書館システムに限らないことなのかもしれませんけど)。これについてはやっぱり、「学力世界一を支えるフィンランドの図書館」にも書いてあって、ここがまさに多摩市でも大きな課題になっているのではないか?って感じているところ。人減らしでサービスの充実は考えないほうがいいですし、品質向上も望めないと思います。

投稿者 hisaka : 2008年11月25日

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