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2008年09月18日

9月定例会 暗雲?・・・議会改革は進むか?!

 議会改革特別委員会でした。とにかく出口が見えそうで全然見えない・・・・という感じで、フリートークを重ねてきましたが、ここいらで本特別委員会の「お冠」である「議会基本条例制定をめざす」方向に議論を集約していきたいところ。

 とりあえず、議会改革の骨子なるものを議論し、固めていきたいと思っているわけですが、そんなに簡単に思惑どおりにいくものではありません。今日のところも「そもそも、なぜ議会改革が必要なのか」という根源的なところを改めて確認しあいたい・・・・という意見が出されたところから議論がスタート!。。。。。うーん、確かに「そもそも論」の部分で意見交換がまだまだ不十分なところはあるものの、そこを今更議論してもなあ・・・・という思いも。私としては「議会改革特別委員会」を設置した理由(昨年の9月定例会で議会運営委員会委員長が述べている)に立ち戻って、それで一応の到達点として考えておきたいんだけれど。

議員提出議案第7号議会基本条例制定をめざす議会改革特別委員会の設置について、提案理由を申し上げます。
 多摩市議会における議会改革については、この間、議会運営委員会を中心にして、各会派、各議員からの提案をもとに、議会だよりの改善、一般質問の方法、テレビ中継の実施、決算特別委員会の審査の改善などが図られてきました。昨年度は、議員提出議案における市民意見の聴取について、パブリックコメント検討委員会が設置されて、意見が交わされ、また、議会基本条例制定に踏み切った北海道栗山町議会の現地視察などにも取り組みました。また、市民からの陳情審査の中で、議員定数に関する議論も行われました。
 一方、1997年7月には、地方分権推進委員会が、その第2次勧告の中で「地方議会の活性化」を打ち出し、それに続く2001年6月の最終報告、これを受けた第28次地方制度調査会による2005年12月の「地方の自主性・自律性の拡大及び地方議会のあり方に関する答申について」では、議会への幅広い層からの人材確保、議会の組織、議会の権能、議会の運営、議員の位置づけと定数、長と議会の関係など、議会改革の課題についてかなり詳しい問題提起が行われ、これを受けて、都道府県、市、町村のそれぞれの議会、議長会も改革に向けて動きを見せています。
 このような議会改革を求める一連の流れの中で、各会派議員から、より抜本的な議会改革に向けて着実な前進を図りたという意見が出され、議会運営委員会での協議の結果、議会改革の中でも、多摩市議会のあり方にかかわる基本的な問題については、特別委員会を設置して、そこで十分な調査と議論を行い、この成果を議会改革として実現していこうという方向で一致を見ました。
 この間の協議の中では、議会改革の基本的な問題として特別委員会において議論すべきこととして、議会基本条例の制定を目指すことを前提に、議論の場としての議会のあり方、議会主催の報告会の開催、議会運営委員会と代表者会議の位置づけ、例規集や先例集、慣例の見直し、議会への市民参加の手法、市長反問権、会議規則の条例化、常任委員会の数の見直し、議員定数と議員報酬、政務調査費、議案提案権にかかわるパブリックコメントの必要性、議長の議会招集権などなどが示されています。
 また、日常的な議会改革については、引き続き、議会運営委員会で協議することとし、そこで一致を見たものは、議会改革として随時実施に移していくことも確認されました。
 本特別委員会の定数については、現構成会派6会派からそれぞれ2名ずつと、1人会派から1名で、計13名。任期は発足後2年以内。名称については、議会改革のために議会基本条例の制定を目指すことを明らかにするために、議会基本条例制定をめざす議会改革特別委員会とすることで一致を見ました。
 以上、本特別委員会設置の必要性についてご理解を賜り、ご賛同くださいますよう、よろしくお願いいたします。
これって、立派に「そもそも論」だと思っています(みんなで一致できたと言うことなので、‘思い込む’ことにしています)・・・・・。

 しかし、全会一致で特別委員会を設置してから一年間。その間にさまざま議論を積み重ねてきたことは事実。つまり、時間の経過とともに認識その他に変化、変容があるのも当然ですし、あってしかるべきだと思います。


 なので、「ここいらで再確認」作業を入れてもいいタイミングなのかもしれません。そこで、あくまでも現段階での到達点を確認する意味と、改めて各人の議会改革に対する内なる思いやらを取りまとめてみることとなりました。思いついたこと、思ったことをそれぞれにフリートークしている段階を超えて、「自己の見解をそれぞれが文章化してみませんか?」との提案が了解されました。そして、メンバーそれぞれが「二元代表制の実質化(具現化)について」を言語化する作業に取組むこととしました。
 フリーにおしゃべりしているだけでは埒が明かない。文章化する作業は自分自身の考え方を再確認し、再認識することにもつながるはず!・・・・一部、文章化する作業に抵抗感を主張する意見もあったものの、最終的には各人が宿題を持ち帰って提出する運びとなって今日のところは一段落。

 っていうか、今日の委員会の議事録(要点録)を後から読んだら、好き勝手支離滅裂?・・・・・「議会改革」とは言え、実は同床異夢であることがクッキリ、ハッキリしちゃいそうだなあなんて思ってみたり。(議事録確認するのがちょっと恐怖?!)

 今後の進み方に乞う!ご期待!!!(市議会ウオッチャーの面々に今日の委員会に対する感想を聞いてみなければ。かなり呆れ顔半分で傍聴席に座っていらっしゃったのが印象的)

 さて、臨時で開催された総務常任委員会。「犯罪のない安全なまちづくり条例」について議論が繰り広げられました。どんな議論が行われたのかを報告することもしんどくなるくらい、それこそ市議会ウオッチャーのメンバーの一人は「くだらない!」と呆れて帰宅してしまいましたが・・・・・・、とりあえずはかなりの長期戦で意見交換が展開されました。 
 最初は、行政側への質疑でスタートしたわけですが、「防犯カメラをつけるのにはどのくらいのお金がかかっているのか」・・・・というような類の「今更、なんでそんなことを尋ねているのか?」と気が抜けてしまうような条例の審査にどう関係あるのかが理解できないようなものから、「この条例は名称が悪く、防犯活動推進条例であれば、すんなりと理解できるんだけれど」という意見から(それなら市長から提案説明があった際に助言して変更を迫るくらいのことをすべき)、「条例の文言が人権に配慮されておらず、不利益を被る対象が出てきてしまう」(人権に配慮する生活安全条例なんてあり得ないと私は思いますが)という意見やら、「条例を運用する詳細については規則に委ねると言うことだが、議会のチェックの届かない規則は信用できない」という厳しい意見やら本当に種々雑多で散漫で、議論をまとめる立場の委員長に不憫ささえ感じるような状況でした。


 そして、その状態はさらに悪化。「慎重審査をするためにも、もう一度、『継続審査』にしたい。」との意向も示されましたが、これもまた同床異夢。慎重審査をして何らかの修正案を見出したいとする立場で委員会全体がまとまるわけではありません。「問題点が多すぎる」ということを繰り返し述べるに留まり、「最終的には賛成はしない」と断言する人がいるわけですから。制定させないための時間稼ぎのための口実として継続審査を望んでいるだけなの?!と真意を疑わざるを得ない人の存在が明らかになると、正直、先日の委員会でわざわざ継続にする必要もなかったのでは?!なんて思ったりもしました。やっぱり、この間の委員会を傍聴したときの印象は当たらずとも遠からずだった・・・・。


 私は途中で子どものお迎えもあり、タイムオーバー・・・・最後まで傍聴することができなかったのですが(残念!)、最終結果だけを聞き及んだところ・・・・「原案可決」で付帯意見をつけることにした模様です。しかし、行政当局は「条例がなかったとしても(安全安心を守るための防犯)活動はできます。」という話でしたし、人権に対する配慮を尋ねられても「それについてはきちんと守られていると思います。」の一点張り(って当たり前ですが)で、傍聴席からやりとりを聞いていると生活安全条例を制定することへの不安だけが募る一方でした。
 それでもまあ、原案どおりに可決してよかったのでは?って思います。条文の一部を人権配慮型に変えたり、前文を付したとしても、それは単なる「まやかし」「ごまかし」に過ぎないと私は受け止めているので。そもそも「生活安全条例」なるものを必要とするのかどうか・・・という根源的な問いかけが求められているのです。それは、市民社会に対する考え方や市民一人ひとり、人間に対する信頼感を私たちがいかに持とうとするのかという根本の精神にも真正面から向き合うことだと私は考えています。あくまでも凝り固まった個人的見解ですが。

 「犯罪のない安全なまちづくり条例」いわゆる生活安全条例は市民同士の信頼関係をつなぎ、市民社会全体を自由で伸びやかなものに発展させていくためのものには思えない。だから、私はどうしても賛成できません。

 議会を知るためのキーワードは・・・・・・・・・・・どうやら「同床異夢」というところでしょうか。議員はみなそれぞれに多摩市が好きで、このまちをいい街にしたい!って思っています。

投稿者 hisaka : 2008年09月18日

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