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2008年03月28日

3月定例会 最終日は粛々と・・・・。

 本日で今年度最後の議会が終了しました。来年度の一般会計予算については予想通りの結果でした。予算特別委員会では修正案「否決」で原案も「否決」という結果でしたが、今日については多摩センター駅北口側のペデストリアンデッキのみを削除する修正案が可決され、原案も可決されました。市長はさぞかし‘ホッ’と胸をなで下ろしたことでしょうね。と言っても、はっきりいって「否決同然」の可決であると私は考えています。なぜなら、議長が採決して13対12で「可決」になっただけの話ですから。そのくらいのせめぎあいがあった予算であることを受け止めていただきたいと思います。
 市長は今日の最後に「予算については修正された箇所以外の原案を認めてくださり、本当に感謝しています。」という謝辞?を述べていましたが、各会派からの予算討論に耳を澄ましていれば異口同音に市長の市政運営の手腕に一抹の不安や疑義の念を抱いていることが明らかになったと考えています。
 私たちの会派では遠藤議員が討論をしました。遠藤議員が作成する討論原稿は非常に上品でしたので、私は市長に対して最も言いたいことを付け加えました。

 何よりも、市長は常に「市議会議員のみなさまと市議会との切磋琢磨」と述べるわけですが、本当に切磋琢磨をしていきたいと思うのであれば、主義主張の違いはあるとは言え、全ての議員に対し公平・平等な態度で接することが必要であると感じます。しかし、今は市長の中では「区別」があるようで、そのことは市長が言葉にして表さないまでも、「以心伝心」は不思議なもので、十分にこちら側には伝わるのですね。ですので、市長の求める切磋琢磨のためには「公平平等な態度」が必要だとあえてくどく述べさせてもらいました。


 さらに、市長は「鋭い経営感覚」を標榜しています。私は鋭い経営感覚というのは、単なる民間企業における経営感覚ではなく、自治体運営において発揮すべき、「行政」の役割を十分に認識した上での経営感覚だと理解しています。広がる社会格差の解消のために市長には経営感覚を発揮してもらいたいものですね。でも、「いつになったら、市長の経営感覚は発揮されるのだろうか。」なんて思ってみたりもするのです。そのことも苦言を呈する意味で生意気にも付け加えてみました。


 実は今日、多摩自由大学が発行する月報が届いたのですが、その中のつぶやき?に下記のようなことがありました。首長像・・・・・「・・・・・・・略・・・・・・・行政職員上りの首長は果敢に何かをしようというよりも、むしろ守りを固めようとする。かつての川上野球、広岡野球のように。勝負には手堅いけれども、野球それ自体は面白くない。また、主婦の目線というのは曲者である。確かに、女性は細かいことに気が付き、けちけち作戦で、節約には向いているが、こんな過程は息が詰まる。同様に、こんな行政では閉塞感が漂う。・・・以下、略・・・・。」

 ・・・・まさか、多摩市のことではないですよね♪一応、他愛のない仲間内の話で一般論とことですが。

 市政運営が円滑であることを願う気持ちは誰しも同じ。それでも、来年度一般会計予算のように議会を二分するのはなぜか・・・・私は市長の政治姿勢だと感じています。もちろん、市長の主義主張は大事です。市長も市民からの負託を受けているわけで、ご自身の信念を貫く姿勢は必要です。でも、同じく市民からの負託を受け、選出されている議員に対して、主義主張の差異により距離感を違えたり、スタンスを変えたりするのは‘ちょっと’違うんじゃないかな・・・・って思います。


 
 いずれにしても、市政運営が滞らないことになったので、私たちの主張(多摩センター駅のペデだけでなく、多摩第一小学校の土地を借金までして購入する必要性に今すぐは認められない。)は全体化されなかった残念さは残るものも、まあ、悪くはなかったと言えるのかも。

 まあ、今日一日は来年度予算案については修正案も出ましたが、粛々と議事は進んだと言うわけで、市長が提出した議案は全て可決されたわけです。でも「粛々」と進んだことは意外でしたね。なぜなら、先日もブログで言及した継続審査案件になっていた陳情を市民が取り下げた・・・ということに対して、佐久間議員からの意見表明があり、それに対し、安藤議員が思わず‘ご立腹の’反論の弁を述べた・・・・という本日の会議冒頭での顛末があったからです。何だか「喧嘩両成敗」みたいなやりとりに耳が疲れました。
 何はともあれ、この件についての取下げ理由を私たち議会がどう受け止められるのか・・・その力が試されるのかもしれないなと思います。取下げ理由書については提出者の許可をいただいて、このブログでも転載しようと考えています。陳情者の心境が淡々と綴られているので。

 その他、まだ少し話題としてはお伝えしたこともあります。特に国民健康保険税については市長の専決処分という形で来年度以降の税負担が見直しの方向になっているので。そこは実際に専決処分行われてから報告をしたいと思います。


 今日のところはここまで。市民から見た市議会・・・・・・一つの視点としてはこちらをご紹介→多摩市議会ウオッチングの会ホームページ

投稿者 hisaka : 2008年03月28日

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