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2010年12月17日

最後はやっぱり・・・・素通り状態?!

 いろいろあっても、最終的には第5次基本構想は全会一致で可決しました。


 ひとつひとつ言い始めたらキリがない・・・・・。


 確かにその通り。

 だから、あんまり気にして気にしない方がいいのか?とか、これは理念だけだから、あとは実行力を発揮する計画をどう作らせて、どう実現させるのかが大事だ!と考える方がいいのか?

 最後の最後まで揺れました。

 私がこだわったのは「人任せにしないで、自ら、できることは自ら行うことが重要です。」というところ。自分でできることは自分でやるというのはゴクゴク当たり前のことだし、みんなそうやって精一杯やっていると思うのですね。そこをあえて「人任せにしないで」と言うべきなんだろうか?これは20年も先につながっていく構想であることを考えていくと、「人任せにしない」という表現に禍根を残したくない・・・と思ったのです。もちろんこれからの時代、他者との関係の中である自分、周囲の環境によって存在する自分、そこに自分が果たすべき責任や役割をもっともっと深く考えなければいけないことは確か。「『自由』を履き違えて捉えている人が多い」と指摘されていることも必ずしも外れているとは言えない中、「私」領域にある責任の感じ方がますます問われています。「自分でできることは自分で」・・・間違っていないですよね。でも、やっぱり「人任せにしない」なんて行政計画にわざわざ記述する必要はある?


 市長は「人任せにしない」ということの解釈については、「それぞれが持つ個性や能力は尊重し合いながら」を前提としていると述べていたようですが、とてもとても字面だけをおっていて、そのようには解釈することが難しく、「人任せにしない」という言葉を使った真意が問われかねません。仮にも今は人権感覚に敏感(だと思っていますが)な阿部市長が市政運営のトップにたっているという点で安心はできても、「人任せにしない」という表現にはさまざまな解釈ができるでしょう。阿部市長がこのような表現をなぜ認めたのかがちょっと不思議ですが、字面だけ見てしまえば、他者への思いやりや優しさを素直に感じられる表現ではないように思っています。


 一方、議会では「声なき声を大事に」とか「弱者への配慮を」とか、とても大事にしながら様々な問題に向き合ってきたように感じています。特に議会基本条例の制定過程でも最後まで参加できる人もいれば参加したくてもできない人がいた場合には、「できない」人の立場をより重視していきたいとの議論が主流を占めてきたように思います。また、自治基本条例で議論をしてきた時も、「できる人」ばかりではないことを意識した意見交換を積み重ねてきたのが経緯です。


 ということを考えたとき、私にとってはどうしても「人任せにしない」との表現が気になって気になって仕方がなく・・・・今朝もその表現がどうしても気になって早起きしてしまいました。朝からずーっと病気になったようにそれだけを考えていたと言ってもいいくらいに考えました。


 できれば、「無傷で議案可決してもらいたい。」と考えている行政。今日の議論の一定のやりとりのなかでは、「議会側でも大いに修正加筆をしてもらって、よりよいものに高められるのなら私としても異論はない」と市長も主張はしていたものの、議会全体の意向を一本化していくことへのハードルの高さは市長が想像している以上なんだけどな・・・って私は言いたかったかも。

 とりあえず、民主党会派としては一連の議論が終了し、議決する前に、各会派どうしでの意見交換をやってもいいのではないかと思っていたのですが、いろいろと根回しが下手過ぎたので思い通りにはできず。ここは政治的振舞いの未熟さだと反省するわけですが、市長はわかりませんが、副市長以下部長たちがお望み通りの全会一致での構想可決は私にとっては苦々しかっただけに終わったのと、ある意味で自分の力不足を感じたのとそんな反省点のみ。

 議論を積み重ねる過程でいろいろと考えも変わっていくことがあっていいし、それが認められるべきだし、討議が深まっていくからこそ、より良くなっていくわけだし・・・・。

 なので、週末かけて・・・・特別委員会で可決したとしても最終日までに時間があることを肯定的に考えて、もう一回、責任を持って議決するという意味を考えたいなと思ったのでした。国会での法改正では基本構想の議決は必須ではないという制度設計がされていることを思っても、何となく「たかが基本構想」なのかもしれませんが、そうは言っても今は議決しなければいけないんだから。


 議会だってそこに席を置いている議員だって、賛成した責任は重いんだよなあ~・・・と思います。

 第5次総合基本構想、基本計画を策定する過程では・・・市長選をめぐるさまざまな政治状況があり、そこにも随分と翻弄されてきた経過もあります。なので、一口では語れないものもあり。だけど、市民にはきちんと責任を持たなければいけない。「人任せにしない」を認めたことに禍根が残らないよう、とりあえず、「言葉などを含めて基本構想の全体に丁寧に解説書のようなものを作成してほしい。」と要望したことについて、「その方向で考えたい。市民に変に誤解されないようにしたい」という行政側の答弁がもらえたのがせめてもの救い。

 以上、今回の定例会ではようやく山場終わった昼下がりは、私にとっては阿部市長の「言葉に対する感覚」にちょっと疑問の残る午後でした。

投稿者 hisaka : 2010年12月17日

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