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2010年09月15日

9月定例会 子ども教育常任委員会

 今日は2つの陳情が審査案件。

 ひとつは「食の安全の視点が不十分に過ぎる教育委員会作成の『多摩市の学校給食』(案)を、多摩市食育推進計画に組み込む形で、かつ市民参加の仕組みを確立しながら一から構成し直す作業を学校給食センター調理民間委託の前に先行させることを市長及び教育委員会に要求することを求める陳情」

 
 結果は共産党、ゆいの会、民主党TAMAは採択。公明党、自民党は不採択。

 もう一つは「多摩市職員の適正配置に基づく、専門的図書館職員の配置を求める陳情」

 こちらも結果は共産党、ゆいの会、民主党TAMAは採択。公明党、自民党は趣旨採択。


 
 両方とも業務の民間委託化に関連して提出されていて、陳情者の願意としては「民間委託はしてほしくない」というものだと理解しています。学校給食に関しては、民主党TAMAは調理業務の民間委託化はやむを得ないと判断していますが、そもそも「多摩市の学校給食」に対するビジョンがなさすぎることを指摘し、現状で民間委託化を進めてほしくないと主張しています。その立場から採択。

 図書館については先日の補正予算で唐木田図書館の民間委託化準備経費が認められていますので、それを念頭に置きながら、陳情趣旨である「専門的図書館職員の育成や配置」については全く否定するものではないと判断しました。陳情者は専門的な人員配置があれば少数精鋭での図書館運営が可能となり、民間委託化の必要はないとする意図があったのだと推測していますが、残念ながら、人事配置云々については現状でなかなか期待することもできないため、民間委託化は避けて通れないと思っています。とはいえ、陳情趣旨だけを見れば「全くのその通り」。

唐木田図書館をどうするのか、運営方法を議論する中で明らかになったのは図書館があまりにも疲弊している状況。はっきりいって期待されている機能があるとしたら、十分にその機能を発揮できているとは言い難い状態。機能不全に陥ってしまっている状態です。日常だけに追われて業務が行われている(って図書館だけではないのかもしれませんが)、考える余裕がない、職員配置数は少なくないけれど、人数分のパフォーマンスを出せる元気がない(病休者が頭数に入ってしまうため)。一部の人にものすごく業務がのしかかっているというのも言うまでもありません。(ってこれも図書館だけではないのかもしれませんが)。


 苦肉の策として・・・・民間委託との選択は図書館職員から。これがあまりにもナンセンスで業務放棄だという考え方もありますが、今の多摩市の図書館行政にとってはかなり現実的な選択であると思っています。


 今日は委員会がざわざわしている感じで、「陳情を採択する基準」みたいなことが話題となり、学校給食の陳情の文章をそのまま受け止めるとすれば議会の見識が問われるのではないか?という意見が出てひと悶着。「こんな陳情を採択する議会が信じられない。」という発言まで飛び出す始末。その発言には議長がはっきりと「陳情を採択するとか採択しないと言うのは議会の機能。その機能を脅かすような発言は慎むべき」と。・・・こんなやり取りがありました。

 言ってみれば、そのくらい学校給食問題やら図書館の民間委託化問題はセンシティブな問題で、特に学校給食センターの民間委託化は現状の議会構成であれば、予算が通らない状況が目に見えているんだろうなあ・・・・と私は思っていて、来年の9月から1センターを民間委託化する方向はあきらめざるを得ない・・・・教育委員会が独立しているとはいえ予算権があるのは市長、仮に市長が予算を認めたとしても、最終的には議会が決定をするところで・・・・・今のままだと学校給食民間委託化の予算は通らない見込み。なぜなら民主党TAMAではビジョンもなく学校給食行政を行ってきた教育委員会の責任は大きく、今、民間委託化を進めてはいけないと考えているから。私たちは調理業務の民間委託化については認めてはいるものの、現状のままで進めることは子どもたちのためにも避けたいと考えているから。


 「安全安心の学校給食」


 この言葉に見合って、ちゃんとした方針と方向性を示してほしい!と思っています。ですので、これが出されない限り、出されたものに納得がいかない限りは・・・・民間委託にGOサインは出せません。

 
 なのでたぶん、民間委託化GOGO!路線で考えている議員さんにとっては、教育委員会と足並みを揃えながら考えてきた議員にとっては気が気でない問題なんだろうなあ・・・・だから、ものすごい緊張感で今日の陳情審査は進みました。


 明日から決算特別委員会です。委員長=大役だということなので、それなりに務めたいと思うのですが、どうも私は「大役だと思えなくて」。この認識が変わるかどうか・・・・。

投稿者 hisaka : 2010年09月15日

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