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2010年08月04日

いい制度に高めていってほしい!

 昭島市の総合オンブズパーソン制度について話を伺ってきました。実際に描いていたイメージとは異なり、私たちが必要だと考えている専門調査員の活用はほとんどなく、オンブズパーソン自らが調査活動をし、勧告助言などを行っているようでした。専門調査員については福祉や教育分野などオンブズパーソンの識見があったとしても、もう少し現状把握を突っ込んだ形で行いたい場合などに限って用いられるようなので、ある意味で高度複雑すぎる案件が過去の経過では少なかったと評価できるのかもしれません。

 担当部長さんは「オンブズパーソンへの苦情申し立ての件数が多いのいいのか少ないのがいいのかという分析はとっても難しい。」とお話されていたのが印象的でした。確かに苦情件数が少ないに越したことはありませんが、本当は苦情申し立てできるのに制度を知らなかったためにオンブズパーソンが活用されてこなかったというケースも中にはあるかもしれません。ですので苦情申立件数は評価の指標にはなりにくいですね。

 大事なことは「オンブズパーソン」という制度があること。申立件数が少ないから不要ということではなく、まさに「開かれた行政」を標榜するからには、このような制度をきちんと整備することが必要だとの認識を示していただけました。福祉に限っていないのは、制度発足前にさまざま議論をした結果のことだとの話でしたが、多摩市と同様に民間の福祉サービス提供事業者も昭島市と契約を結び、苦情申し立て対象範囲になっているところは注目できます。福祉サービスの担い手は行政だけではなく、本当に幅広く民力を活用し、民力が頼みなところがあるという証拠です。それだけ民間力が育ち発展してきたという評価もできるのかもしれませんが、やっぱり介護保険制度が「契約」概念を持ち出したことの意味を再確認した次第です。


 今は福祉サービスも第三者評価の時代。東京都も評価評価評価・・・とばかりに力を入れていて、我が子の通う保育園でも毎年1度の評価表配布と任意ですが提出が行われています。その結果について公表されているものをつぶさに点検している人がどのくらいいるのかは話は別ですが・・・。目安にはなるのかもしれません。


 何はともあれ、オンブズパーソン制度ですが、こちらは行政にとっても助け船になる制度という一面もありそうです。例えば市長への手紙への回答が「押し問答状態」になっている場合の仲裁などにもオンブズパーソンが介入する場合もあるんだとか。もちろん申し立てするのは市長から納得する回答が得られない市民とのことですが、そういう場合にオンブズパーソンがきちんとした判断を下していくのだそうです。常識に当てはめて?良識を持って・・・・裁定を下す。(それに満足いくか、納得いくかどうかは別次元の問題だそうですが。)


 昭島市の場合にも制度発足には市長の意向もあったようですね。昭島市長の北川さんは桐朋OBです。またいつか直接いろいろとお話したいなあなんて思いながら帰路につきました。

 とにかく・・・薬を服用していて眠気とけだるさに襲われています。会議中にまでものすごい眠気で話をしている記憶が飛んでいます。でも、今日の視察内容についてはばっちり頭に入っていて、「ぜひ、この制度をいい制度に高めていけるように頑張ってください!」というエールを受け止めて、多摩市の状況と実態を再度調べていたいなと考えています。


 あーーーーーーーーー・・・・とんぼが飛んでる。夏の終わりを感じてしまいました。

 

投稿者 hisaka : 2010年08月04日

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