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2010年07月27日

組織力を向上させるマインド

 今日は午前中は特別支援教育説明会に。今回からベルブ永山のホールに会場を変えたのに・・・私は例年通りに教育センターが会場だと思い込んでしまって・・・・大幅に遅刻。それでも、発達障害疑似体験前には会場に。一体どんな体験になるのだろうと楽しみにしていたところ、手先の感覚、視野が狭いという感覚、聞き取りが少し困難であるという感覚・・・発達障害の子どもたちの支援活動を行っている「キャラバン隊にじのかけはし」の皆さんによるプログラムでした。キャラバン隊の皆さんというのは発達障害の子どもたちと日々向かい合っているママたち。多くの人に発達障害を理解してもらいたいという活動を積み重ねているそうです。

 軍手を二重にして丸いシールをはがし、シートの円の枠の中にきちんとはりつける、ペットボトルを利用して視野の狭いのを体験、ただ単に口頭で指示を出すだけではなく、図も併せて示すことで分かりやすくなるという体験など。

 実際にはどこまで疑似できているのかは未知ですが、自分の当たり前を当たり前と思わない(というのはどんなことにでも当てはまりますが)ことが相手を理解することの出発点であることを再確認した場でした。


 さて、今日は武蔵野市の学校給食センターの訪問をしてきました。実は私は本日伺った北町調理場にはかつて見学に行ったこともあり、ちゃんと当時のブログにも報告がありました。
 でも、当時と違うのは・・・中学校給食が実施されていて、北町調理場も4000食弱を調理していること。また、給食センターの運営方式についても新たなる‘財団化’にシフトしていることでしょうか。そして、何よりも・・・とっても素敵な給食配送車に出会いました。この給食配送車には中学校給食が始まり、さらにオレンジ色車輌が導入されていて、「けんこちゃん」という名前なんだそう。この由来は「まごはやさしい」から来ているとのこと。健康レシピのためのスローガンですね。配送車が走ることが「食育」!子どもたちにも大人気、ママたちにも人気モノなんだそうです。


 まあ、とにかくも給食センター職員のモチベーションというか、やる気というか「子どもたちにいい給食を提供するんだ!」という気合いというか。誰が指示するまでもなく全ての調理員が毎朝7時50分には仕事場に入っているんだとか。そういう伝統というか何と言うか、「子どもたちのため」を思えば当たり前に早く仕事に就き、より丁寧な仕込みつくりこみにと体が自然に動くんだとか。


 何と言っても、今日は昨年まで現場で調理一筋39年間、今は武蔵野市給食・食育振興財団で人材育成を一手に引き受けている大ベテランの伊藤さんからもお話を伺うことができたのですが、クラス訪問などについても、上からの指示命令で実施したわけではなく、もともとは陶器食器導入を目指した調理員たちが理解啓発のためにと学校へ出かけたことがきっかけで今でも継続されているのだとか。昼休み返上してでも、学校に出かけよう!それが楽しい、子どもと出会えることが楽しい!そんなモチベーションが継続継続されているそうです。武蔵野市の場合は学校給食に関するホームページを見てもその充実ぶりがわかります。
 しっかり取り組んでいるから、アピールもできる。そう感じます。学校給食新作メニュー発表会も今年で5回目。その準備は夏休み期間で学校の休み期間を有効活用。栄養士調理師で編成されたチームがそれぞれにアイデアメニューを考案し、ある意味で腕を競い合う場になっているのだそう。グループ内で討議、それぞれのグループ同士が互いのアイデアメニューへの注文その他などそれはそれは活発に意見交換が行われるのだそうです。

 「毎日献立どおりに調理するだけでは単調。でも実は調理する以外にもたくさんの仕事がある。何も調理場だけで留まっている必要はないし、次々と子どもたちのため、学校給食のためにできることを探そう!という姿勢が組織そのものの活力になっていく。」・・・・とっても力強い説明でした。前回の訪問では、まさに聞けていなかった現場の肉声!

 これこそが多摩市の学校給食センターに決定的に欠けているもの他なりません。多摩市の場合には、調理業務の民間委託化が話題に出た際・・・・栄養士や調理員が不足しているから学校訪問なども思うようにできません・・・・という趣旨で現場の声を記したチラシが新聞折込でばらまかれて記憶もありますが、そんなところが違いなのかなと。


 組織力向上はやっぱり人材育成が不可欠。少々人手が足りなくても馬力を出せる組織が理想かもしれません。「人がいないからできない!」ではなく「少ない人員だけどこれくらいはできる!」という気合いで何をやっていけるのか?それをどう追求していけるのか、追求させていけるのか・・・・という職場風土と文化をつくりあげていきたいものです。民間感覚の阿部市長は市役所組織をどう変えようとしているのかなあって・・・その処方箋をそろそろ聞きたいものです。

投稿者 hisaka : 2010年07月27日

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