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2010年06月24日

責任の持てる判断をしたいもの。

 今日から参院選です。でも、私は昨日から市議会モードになっています。私にとっての参院選は明日から始まります。

 今朝は委員会の前に、教育長と部長がやってきて、「図書館、学校給食センター」の民間委託のことについて現状の解説がありました。教育委員会としては当初の方針通りに市長に理解を求めていこうとしているらしいことを確認。とりあえず今後の協議の行方を見守るしかないということですが、私は、市長に理解を得られないのであれば、「理解を得られない理由」を明確にしてもらいたいと考えています。

 さて、委員会。今日は陳情審査が4件とあとは子ども青少年部や教育委員会からの報告事項の説明だったのですが、これまた・・・・終わったら17時前ということで、長丁場の委員会でした。

 陳情については、下記の4つ。
①認可保育所の給食調理について、自園方式を基本とし、外部搬入を実施しないことを求める陳情
②聖蹟桜ヶ丘駅周辺(至近)に、認可保育園の開設を求める陳情
③学校給食センターの民間委託化を拙速に進めるまえに、食の視点をしっかりと持ったビジョン作成を求める陳情
④図書館職員に適切な人事配置を講じ、専門的職員を配置することで、マンパワー向上させ、唐木田図書館の運営を民間委託化を回避してほしいことを求める陳情

 ①については採択。これは国が保育園3歳児以上の給食については外部搬入を‘自治体の判断’により導入することが可能とする方針を示したことに伴って、提出されたもの。自治体の対応に任せる・・・ということで、多摩市では「外部搬入を実施しない」という方針を内外に打ち出してほしいことを求めているともいえる陳情です。
 現段階では市の方針でも「外部搬入を認めていく考え方はない。」との説明があったので、陳情そのものの提出に意味がない!と発言する方もおられたのですが、私は現段階の市の方針はその通りだと思いますし、その考えをしっかりと後押ししていくことが必要と判断。よって採択としました。
 結果的には・・・・採択したのは共産党・ゆいの会・民主党。反対した人はおらず、趣旨採択が公明党・自民党。

 ②については趣旨採択。待機児問題は深刻で、確かに桜ケ丘周辺での対応は求められるところ。しかし用地の確保など認可保育園を開設することはかなりハードルが高いのが現状。採択するのは簡単だけれど、現実路線で考えるなら、認可保育園の開設ではなくて認証保育所かもしれないし、保育ママさんの活用など他の手法によるのかもしれないので、採択したいところを趣旨採択と判断。
 結果的には・・・・趣旨採択したのは公明党・自民党・民主党。採択したのは共産党・ゆいの会。


 ③と④については継続。


 学校給食センターの民間委託化問題について言えば、その方向を否定はしないけれど、学校給食に対するビジョンなき委託化は避けたいところ。けれど、実は今・・・「ビジョンがない!」と指摘している議会に応えるべく?!見方によっては、「議会対策」としてにわか仕立てで作成したと思われる指針?方針「多摩市の学校給食」というものを鋭意作成中で、今はパブリックコメント募集中。来月5日までの2週間ほどで市民からの意見を募集しているので、その状況を見ながら、陳情審査も進めていけばいいのではないか?と提起をしました。他の方も概ねその方向性には合意してくださり継続に。

 それで図書館問題についても同様。職員の配置云々の問題にせよ何にせよ、今・・・図書館どうするのかの問題は市長の方針が明確に打ち出されていない限り何ともすっきりと議論が進まないのが現状。私にしてみれば、専門的な職員配置の問題は図書館のみならず、どこの職場でも主張したいことではないのか?!って思うわけです。なので、仮に職員配置の問題を議論していくのであれば(全体的なことを踏まえるとしたら、私たちの委員会での所管事項の範囲を超えそうだが・・・・)、新市長が考える職員の適正配置のあり方を踏まえての議論が必要となります。ですので、改めて新市長の意向を踏まえたうえで、議論を進めていくこととし、陳情審査を継続したことはある意味で妥当な判断と考えます。


 唐木田図書館の民間委託化をどうするのか・・・・・なんて議論が蒸し返されていて、説明員の図書館側にも新たな視点は一つもなく、3月定例会での意見交換や質疑応答の再来か・・・・みたいな状態になったので、思わず「そんなこと、今更また質疑しても仕方がない。」という趣旨のことを発言してしまった私。またもや傍聴者には顰蹙をかったかもしれませんが、唐木田図書館の民間委託化をどうするのか?ということで言えば、一応市議会では「民間委託化の方向やむなし」との判断が出ているのは周知のとおりです。


 とかくこれについては市長の方針やらが明確に示されていないので、それを待ってから議論を進めるなら進めていくべきだと思っています。

 議会にとって、もしくは議員にとって責任の持てる判断とは?


 民間委託化の議論や今回の認可保育園設置の議論の時にしみじみと考えさせられます。特に、認可保育園設置の問題で言えば、現実問題として難しいところもあり、期待感だけを脹らませてしまう格好で採択をすることはできないなと思います。耳触りのいいことを並べ立てても、財源がなければ、どんな政策も実行できない・・・・って政権与党の民主党に対する批判が述べられているわけですが、まさに多摩市も同じような状況にあるわけで、政策を実行していくための財源をどうやって見出していくのかをセットで考えていかなければなりません。


 「最小不幸社会」という言葉に照らしながら、今、動いていることを見つめています。あれもこれもと100人いれば100通りの要求をそのまま全部受け入れることはできないなかで、問われる説明責任がますます重くなっていくことを感じます。右肩上がり前提時代の発想では立ち行かないことがわかっているのに、どうしてもその時代から抜けきれない発想(そういう発想が染みついていることを自覚していない)で物を語っている場合も多いような気がしています。


 一朝一夕に行かないこともわかっていながら、一朝一夕を求めるという心理・・・・そんな市民の気持ちにも寄りそって説明と対話を繰り返す必要性を感じる日々です。

投稿者 hisaka : 2010年06月24日

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