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2010年06月03日

やっぱり完全米飯給食を目指したい!

 今日は日帰りで新潟県三条市まで学校給食の視察に行ってきました。折戸さん、増田さん、白田さんの企画に同行させていただきました。三条市の学校給食については完全米飯給食のモデルとして、3月定例会でも紹介した事例です。しっかりとしたポリシーがあるからこそ完全米飯給食を進めることができるのです。多摩市もこのような事例に学んでほしいと伝えました。

 もともとお米どころの三条市。お米へのこだわりはずっとさかのぼること1989年=平成元年です。当時、まずは学校給食に地元産のコシヒカリを導入したところから始まります。地元産を導入するとしたところで・・・・文部科学省は補助金は出さないとしたらしいですね。文科省の配下に置かれる業界団体経由で米を購入しなければ補助打ち切り!

 まずはここからの戦いと言えば戦い!三条市は補助打ち切りを決断し、その時から補助がなくなった分をきちんと一般会計で手当てしてきたわけです。文科省と蜜月団体とも言える学校給食会。事業仕分けで対象になったかどうか記憶定かではありませんが、こういう業界というか圧力というか利権しがらみたっぷりに動いているのではないかと想像せずにはいられない団体の存在が学校給食にも暗い影を落とします。例えば・・・・学校給食の牛乳についても。規格通りの対応にしなければ補助を出さないとするのが国の力。学校給食会を通じて、せっせとご飯、パン、牛乳と購入しているんです・・・・。


 いずれにせよ、三条市の場合は補助を断ってでも地元産ということで地産地消学校給食の先頭をはしてきたとも言えますね。その後、食育基本法云々が制定される前に、食育推進室を設置し、組織体制としてもかなりしっかりとした枠組みを作っているようです。ちなみに健康推進課は市長部局でそこに設置されている推進室ですが、担当職員の管理栄養士さんは教育委員会の総務課との兼任で仕事をされているとか。辞令発令一つで職員人事というか、職員の位置づけを変えることができ、働き方も変えられる・・・・そのことでどれだけ効果的に事業推進ができることなのかを学びますね。
 これについては発達支援室設置の時にも私がずっと求めてきたことと通じます。市長部局と教育委員会の縦割りの壁をきちんと取り除くこと。そのためにも職員に兼任、兼務の発令ができればスムーズになるところがあるはずです。


 ところで三条市ですが、やはり・・・これまた私が以前から主張しているように教育委員会に、多摩市で言うところの「子ども青少年部」が全て吸収されているかたち。そして、いわゆる社会教育分野については生涯学習分野ということで、全て市長部局に(これは多摩市と同じく)。事業に取り組んだり、進めやすかったりということを一番の念頭に置いて組織もフレキシブルに対応していかねばならないですから・・・と解説をしてくれたのは議会事務局長さんだったのですが、全くの同感。多摩市も「子ども施策」推進に最も有効な組織体制を再考する時期に来ているのではないかと思います。駒ケ根市でも子ども行政という観点で、三条市と同じような組織体制にしていましたし。


 三条市の市長さんはとてもお若い30代なので、発想力柔軟で行動力も鋭敏なのかもしれません。


 一通りの説明を伺ったのち、三条市立井栗小学校を訪問。給食準備をする子どもたちの様子を見学させてもらってから、試食!ちなみに三条市も3500食ほど作っている給食センターが2つ、あとは1000食ほどをつくっている給食センターが3つの計5つで対応していて、ご飯ついても委託炊飯でお願いしているところとセンターが自前で炊飯しているところがあるとの話でした。完全米飯給食にすると委託炊飯の費用がかさむとの話でしたが、そこをケチっても・・・ということで。市の考え方により、対応のしようがあるというものです。


 短い時間だったのですが、とても書ききれないくらいい重要な話をとてもたくさんいただきました。完全米飯給食は子どもたちの体、健康のみならず、本当にすばらしい政策効果が期待できるものです。多摩市でも進めていきたいことの一つです。

投稿者 hisaka : 2010年06月03日

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