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2010年04月22日

消費者運動の行く末。

 今日の午後の多摩市消費者団体連絡会(消団連)の総会に出席。何と、今回で20回目を迎えるという記念すべき総会でした。つまりは20年の活動を続けてきたということになりますので、その歴史の長さを感じます。

 阿部市長が挨拶の中で、インターネットショッピングなどお金のやり取りが実際には見えない購買活動も活発化する中で、消団連の活動領域、範囲が広がっているのではないかという指摘をされていてなるほどと思いました。


 私たちは常に「消費者」なわけですが、そのことへの自覚は正直、不足気味なのかもしれませんね。もちろん購入した商品に不具合などがあれば返品、返金などをしてもらうわけですが、その時に「消費者だから」・・・なんて意識を持って行動している場合は少ないような気がします。


 阿部市長は「安心・安全を守るのが自治体の責務」ということで、消団連の活動に期待したいと述べておられましたが、20年目を迎えた消団連の活動も実のところ先細りで、参加している団体はまた1団体減の4団体だったり、団体それぞれの担い手が高齢化を迎えているなど課題が多い。今年度の新会長さんのあいさつの中でも「身内だけの総会になってしまって」と活動の行方に対する不安の気持ちをちょっぴり吐露。でも、「継続は力なり」と引き続き活動していきたいとの豊富が語られました。


 きっと、ベルブ永山にはとても立派な消費生活センターがあるのですが、たぶんほとんど知られる存在ではないはず。消費者行政にどれだけどれほどの力を入れてきたかといえば、それについても・・・・。これは議員としても責任の一端は感じます。国では消費者庁云々とできましたが、それに連動して消費者行政が活発化したとはとてもとても言えないです。


 それでも、消団連の活動力というのは結構なものがあり、決して多くない担い手たちが役割分担をしながら、消費生活フォーラムをはじめさまざまなイベントにも実行委員会で参加をしているところはすごい。活動している方々のパワーのたまものです。


 今日の総会で印象的だったのは永山商店街に出店している「プチハウス」の活動報告。開店した時には「質が良い安定した消費生活を考える」として出発したけれど、今は「安定した消費生活を支える」という思いの変化があるというものです。高齢化が進む地域(諏訪・永山)の住民との日常の交流で感じるのは「買い物難民」状態が進んでいるということ。
 そして、「本当は安全で安心な良質なものを手に入れたいけれど、高価だから買うことができない。」という市民が増えているということ。
 プチハウスの活動で日々感じているという市民=消費者生活の厳しく辛い状況・・・一自治体で解決できる問題からそうでないものまでありそうですが、いずれにせよ「安全安心を自治体が守る」という視点に立てば、何とかせにゃならん!という課題であることは間違いありません。

 
 いろいろと話を聞いていると、やっぱり消費者教育なるものの重要性を感じずにはいられないのですが、これもまた教育分野では手薄なところ。特に、情報氾濫時代に賢い情報選択ができる力は必要。消費者教育だけにとどまらないことなのだと思いますが、やはり「取捨選択」が問われます。選択肢が多いというのは豊かである証拠ですが、その世界に生きていくことは非常に大変であることを身にしみる今日この頃。その点では大人だって困っている時代にあり、子どもはもっともっと迷いの渦に。子どもの選択眼、選択力をどのように導いていくのか・・・そこには大人の果たすべき役割が無視できないことは確かですが・・・・・。


 「消費者」としての視点をどう培い、育んでいくのかが最大の課題と言えば課題ですね。それなくしては、消費者運動の行く末にもやっぱり明るい展望が見えてこないでしょうし。阿部市長は「消費者活動をされてきた方が(歳を重ねたとは言っても)、元気でますます活動してほしい。そして、一緒にまちづくりの活動に参画してほしい。」と呼び掛けていたけれど。

 活動の担い手が高齢化している・・・・・これは、ここだけの問題ではなく・・・・実は市民活動全般にも相通じるものがあったりします。私と同世代は活動する余裕は持ちにくく、日々の暮らしを営むために「働く」「収入を得る」のに必死です。

投稿者 hisaka : 2010年04月22日

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