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2010年03月10日

予算特別委員会始まりました!

 今日から予算特別委員会です。委員長は共産党の橋本さん。副委員長は生活者ネットの向井さん。委員長と副委員長の人事はその都度の混乱?を回避できるようにと予め・・・・会派ごとの割り当てで決まっています。なので、今年は委員長が共産党で副委員長は生活者ネット・無所属の会で担当することは粛々と・・・ルールというか内々の約束にて決定しました。何だか他の議会の話を聞くと、誰が委員長をやるのかで時間を消費し、精神消耗するようなところもあるようですね。多摩市議会の場合はそういう労力を使わなくていいので助かります。


 今日は来年度予算全体的なことの総括、それから歳入に関する質疑からスタート。だいたい大会派から順番に指名されていくのでトップバッターは共産党で石渡さん。市税滞納者(法人含む)が増加しているところから入り、市民生活の厳しさについて言及、憲法25条に保障されている生存権の重要性を最後に訴えた主義主張・・・・「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」・・・・奥が深い条文についてドイツワイマール憲法のことをひいておられました。私はお気に入りにも登録してありますが、こちらを読み直し・・・・改めて「生存権」への理解を深めなおさねばと思いました。
 次は自民党から藤原マサノリさん。続いて公明党は安藤さん。藤原さんは「内容はともあれ、議会基本条例を会派の壁を越えて制定したことの意義は大きい。」と述べられていましたし、安藤さんは「議会基本条例を制定して、ますます議決責任が重くなった。」ということを発言されていて・・・・そしてまた、「議会基本条例制定」ということを受け止め、かなり意識した行政側の答弁は、各議員からの陳情型、要望型、追求型質疑に対し、「(追求・要望・要求するだけではなく)議員のみなさまどうしでまずは論議を深め、論点を明らかにし、ぜひとも問題解決の道筋を示すことをお願いしたい!」という趣旨を醸し出した、やんわり反問・反論モードにもスイッチが入り・・・・議会基本条例の効果効用てき面とは言えないまでも、いい感じに機能していけるかも・・・・とのほのかな期待感。


 答弁する行政側に比して、一枚岩でない議会がいかに無力であるのかを痛感させられるようなやりとりが続いている印象も否めないわけですが、何しろ、自分たちで創り上げた議会基本条例を実践できるかどうか試される側に立たされた議員がハッとさせられるだけでも今までとは大きく異なるはず。


 私は安藤さんが臨時財政対策債7億円を5年ぶりに発行することについて「借金を決断する議会の責任も重い」と言っていたけれど、そういうことも含めて、予算の審議がどれほど重要なのかをもっと私たち議員は認識すべきで、その認識に立つとしたら、もっと予算審議に時間をかけるべく議会運営の在り方そのものの抜本的改革必要だろうなあと思うのでした。何せ、予算審議に議員一人当たり持ち時間が30分。効率的な質疑をすれば全然足りるという主張はいまや通用しないのではないかな?と思います。やっぱり、きちんと質疑し、そして議員同士での議論も深めていくとすれば、5日間は絶対に十分とは言えないでしょう。でも、この意見に賛同してくださる方は少数派なんですよね・・・現状では。やっぱり議員は個人の発言であり、議員の醍醐味大舞台とも言われる一般質問を重視する傾向が強いので。

 というわけで、予算特別委員会がスタートしましたが、税収は落ち込む一方で、それを追求したとしても行政からの回答は押し問答状態。「先行き不透明」「将来なかなか予測しがたい」・・・・・そんな行政の答弁を追求したところでいかんともしがたくあ。結局、明るい兆しと話題を議会側からも提供できない・・・・という中では議論の方向は「何を削減するのか」「どうやって無駄を省くのか」・・・・とならざるを得なかったりもするわけです。そして、それこそ・・・・つまりは「何をやめるのか。中止するのか。廃止するのか。」という議論をしなければならないわけで、このことを行政に問い質す前に、やっぱり問われるのが議会側。議会自らが行政の事業仕分けにでも乗り出す必要があり、まずは議員同士で会派の利害云々超えて本当に市民のための議論をしかねばどうにもこうにも行政を追求したところで回答は出ず。なぜなら、行政が行っているすべての事業は「必要とされている」というのが前提ですし、必要性があってはじめてしまった以上は勝手にやめるわけにもいかない・・やめることが難しくなってしまう(色んなしがらみとか)というのが事実。


 議員もそれぞれ個人のしがらみなどがあるとしたら、それは行政であっても同じこと。できれば、穏便に波風立てずにいきたい・・・わざわざ市民との対立構造はつくりたくないという意識が働くでしょうから。

 「私の主張こそが市民のため!」「われこそが市民代表!」


 と主張する、主張したい気持ちをちょっぴり押さえ・・・・それを声高に主張した途端に議論終了してしまうことを自覚した議員たちの問題解決能力が問われるというものです。


 でも、そうは言っても、行政側の工夫だってまだまだできる余地はあるし、ビジョンもなく、明確な考えが持てずにいるのに半ば惰性で続行中の事業も全くないとは言えません。なので、明日以降に質疑が本格化する歳出において、各議員がそれぞれの視点でどんな質疑をするのかが注目されます。 


 ところで、やっぱり議員には「貫禄」というものがあるのですね。委員長である橋本さん、やっぱり貫禄備わった議員さんのお一人だなあとしみじみと感じたのです。貫禄というのは経験の深みなくしては生まれてこないものだと思うのですが、橋本さんの質疑を聞けない予算特別委員会が物足りない!・・・と思わせているところが彼女の存在価値と意義を物語るように、やっぱりすごい貫禄備わっている先輩議員だなあと思ったのでした。見習いたい先輩ですね。
 
 

投稿者 hisaka : 2010年03月10日

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