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2010年01月19日

坪井節子さんの講演

 今日は午前中は議会基本条例について世話人会(委員長・副委員長・議会運営委員会委員長)と議会事務局との意見交換。条例が施行された場合、実際には実務の多くを事務局にサポートしてもらわねばならず、そのことを思えば・・・・事務局が現時点で憂慮すべきこと、危惧すること等々を予めヒアリングしておくことは必要。そして、できる限りでその不安解消に善処すべき。

 しかし、取るに足りない不安ではないかと思えるようなことまでを想定し、そこにも対応できるようにルールを構築していく技術は巧妙です。「ああ、お役人の発想ってこういうことか・・・・」と学びながら諸調整を進めることになりそうです。

 今後、条例を即運用していくための施行規則などをつくる必要があり、そちらを急がねばなりません。議会報告会や市民政策提案、委員会における市民の発言の取り扱いをどうするのかなどルールがなければ実践につなげていけないからです。とりあえず議会改革特別委員会では施行規則など骨子をまとめて、続きは代表者会議もしくは議会運営委員会に委ねていくことになります。


 ・・・・そうなると、私たち民主党TAMAはオブザーバー・・・・・何とか4月の補欠選挙で1議席を確保し、代表者会議や議会運営委員会の正式メンバーに加わっていかねばと思います。


 さて、今日は午後から世田谷区の子育て講演会に足を運びました。講師は坪井節子さん。弁護士です。彼女はカリヨン子どもセンターの理事長。児童虐待の問題などを調べていたときに、ぜひ一度話を伺いたいと思っていた人物です。この機会は外せないと思い、ちょっと無理して出かけてきました。彼女の講演内容は・・・集約をすれば文部科学省のインタビューにも掲載されているとおりなのですが、やっぱり実際にお会いしてお話を伺うと迫力が全然違う。彼女が応対してきた数多くの実例事例を踏まえて、「生まれてきたことを悔やむ子どもがいなくなるようにすること」が目標という力強く明確な決意がずしんと胸に響く講演でした。

 人権というのは人間の尊厳を守るための権利。彼女は経験の中から下記の3つのことを挙げていました。

「生まれてきてよかったね。ありのままのあなたが生きていていいんだよ。」
 「ひとりぼっちじゃないんだよ。一緒に歩いてくれる人がいるよ。」
 「あなたの人生は誰も代わってあげられない。あなたが歩くんだよ。」

 
 というわけで、今日の講演会の話を我が子5歳に話をしたところ・・・「ママ、私は抱っこしてもらいたいけど」と言っていました。


 子どもの人権救済活動を通じて「何も出来ないことがよくわかった。」、子どもたち一人ひとりの状況がどれも壮絶過ぎて対応するマニュアルがないこと・・・その時、支援をする大人たちが「解決してあげよう」「回答をしてあげないといけない」・・・・そんな呪縛から解き放たれ、「人生を解決してあげることはできない。せめてできることは生きていて欲しいと願うこと。」、大人が子どもに対して謙虚に向き合わなければいけないといことを何度も強調されていました。


 「初めから犯罪者になるために生まれてきたわけではない。」


 考えてもみればわかることですが、その考えをしっかり胸に人と向き合っていくこと・・・ものすごく精神力がいることだと思います。苦しんでいる子どもたちがいる。誰かを標的にし、いじめの対象にすることでストレスを発散させている子どもだって被害者。そこを見て見ぬふりをする大人や教師たちが実際に存在していること(もちろんそうではない人もたくさんいると思いますが)・・・・どこか社会全体が傷んでいるわけですが、その傷口がどこにあるのかがわからない・・・・でもそんな状況でもとにかく自分のできることを少しずつでも取り組んでいくことが大事で必要なことだと思うのでした。


 「夢は叶えなくっちゃ。だから夢を持って、そこに向かって大人も進んでいかなければならないと思います。」


 と最後に坪井さん。彼女は帰る場所がない、行き場所がない子どもたちのために日本で初めてシェルターをつくり、そして自立支援ホームもつくってきた・・・次なる夢は?・・・・夢の中身までは披露されなかったものの、子どものみならず、「すべての人に居場所」をつくるために走り続けていくのでしょう。私も大いに励まされました。


 ぜひ、カリヨン子どもセンターの活動にご協力、ご支援ください!

投稿者 hisaka : 2010年01月19日

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