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2009年12月07日

12月定例会 一般質問5日目

 一般質問の報告です。

 今回は「児童虐待ゼロのまち・多摩市」という具体的な目標を掲げ、子育て・子育ち施策に取り組んでほしい!

 これが私の主張でした。かなりの活動力を発揮している子ども家庭支援センターに向けて、そして児童虐待の早期発見・早期支援における学校の役割を再認識し、学校の教職員に向けた研修・啓発の一層の強化を求めたくて質問しました。

 子ども家庭支援センターに対しては、多摩市における児童虐待対応へのマニュアル見直しの必要性を確認し、もちろんそのことについては認識が一致していて、今年度来年度かけながら、しっかり内容を整備していくとの答弁をもらいました。
 いまや、児童虐待が発生してからの対応のみならず、児童虐待の未然防止の観点がより重視されるようになっています。当然のことですが、発生してしまってからでは遅いわけで、子どもの人権侵害の最たるものである児童虐待を起こさない!ことが私たちの使命。その視点でマニュアルを再検証していかねばなりません。

 そして、学校においては、教職員が児童虐待に対する認識を深め、児童や生徒たちの少しの変化を見逃さないとする姿勢が必要になります。そのために文部科学省は今年になり、「児童虐待防止と学校」という教材を配布しています。これはかなり有用な教材で内容も密度が濃いのです。各小中学校にはCDが配布されているのですが、もちろん「活用してください」と言われるだけでは、忙しい学校も十分に活用できるわけもありません。今回の質問に際し、多摩市内の小中学校の実態を調査してもらいましたが、やはりCDのデータをすべてプリントアウトして教職員に配布したどまりになっていることが明らかになりました。
 なので、この教材を今後いかに活用していくのかがポイントだと強調しました。


 実は「児童虐待」に対する先生たちの感度を高めることは、何も虐待発見するためだけにあるわけではありません。例えば特別支援教育で求められている発達支援障害児に対応できる授業力を身につけることが、すべての子どもたちにとっても効果を発揮する授業内容につながっていくのと同様です。先生たちの感度を向上させれば、そのことはすべての子どもたちのHAPPYにつながるのです。先生たちが一人ひとりの児童生徒にどんなまなざしや姿勢で向き合っていくのか、その対応姿勢をよりよくしていくことが可能なのです。


 どこまで伝わったかなあ・・・・・。


 とかく教育委員会に対しては「人権教育はすべての教育の土台」であり、その「人権教育の内容においても小中学校で子どもたちに伝えるべきことは『子ども』の人権である。」「だから『子ども』の人権侵害で最も重大深刻な『児童虐待』」をきちんと中心に据えた人権教育を進めてほしいとも主張しておいたのですが、これまたどこまで理解をしてもらったか・・・・。


 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律があって、人権教育・啓発に関する基本計画があって、人権教育の指導方法等の在り方について(第三次とりまとめ)なんて立派なものがあり、文部科学省も力を入れている分野みたいです・・・そして東京都はもちろん・・・・しっかり手引書を作成していますが、これまた上記の教材と同じように「配布しただけ」に留まっている場合も少なくなさそう。
 結局は相当に本腰を入れて多摩市教育委員会をあげて取り組まない限りは、各小中学校とも現場のそれぞれの忙しさに追われながら、「後回し」にされてしまいそう。それに人権教育というのは当然ながらものすごく幅が広いので、どれをチョイスするのかが現場に任せきりという状況も善し悪しだと思うし。


 なので、多摩市教育委員会は人権教育をどう位置づけ、そのために何をどうしていきたいのかを明確に打ち出す必要があると思うのです。お題目として語られる「自分を大切にし、相手を大切にしよう」なんて言っても・・・・子どもたち自身が持っている「子どもの権利」を正しく理解しておくことが出発点!なはず。
 だからこそ、単に「人権教育進めます!」ではなく、一歩踏み込んで「人権教育・とりわけ子どもの人権を子どもたちが適切に理解できるような教育を進めます!」くらいのことを言ってもらいたいなあと思うのです。
 
 *京都市教育委員会では生徒指導ニュースに「児童虐待」のことを特集!独自で教職員の手引書まで作成している。

 「○○の権利」・・・というと、「なんだ、また権利・・・権利権利と権利ばかり主張して!」などという批判が頭をもたげてくるわけですが、それは「権利」のことを少し歪んで捉えている発言だと思うのですね。「権利」には必ず「義務」もつきものなはずなんです。そこをきちんと伝えられる大人がいさえすれば、子どもたちが権利濫用をするとは思えないのです。
 


 ・・・と話が少々脱線したのですが、とにかく「児童虐待ゼロ」。それが「子どもの人権」を守ること!ということ。そのことは伝わったかなあ・・・・。「伝わっていますように!」と願って・・・今日は早寝。 

投稿者 hisaka : 2009年12月07日

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