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2009年11月10日

戦没者追悼式

午前中に戦没者追悼式があり、出席しました。会場はヴィータホール。市長からの式辞、参列者の黙祷、そして議長、都知事(代読)、多摩市遺族会会長からの追悼の辞が述べられたのち、献花・・・これが式次第です。毎年行われている追悼式なのですが、私が出席をしたのは去年が初めてで今年が2度目。全国版で開催されている追悼式典の様子はテレビなどを通じてご存知の方も多いかと思います。なので、多摩市が改めて・・・・地域での追悼式を重ねて行う必要があるのかなあ・・・と考えたりもしていて、今までは出席していなかったのです。でも、「参列もしないで意見は述べられないのでは?」と言われたことや、「市長の戦没者追悼式での式辞」が議会で話題になったこともあり、昨年初めて出席したのでした。

 多摩市の追悼式への参列者は決して多いとは言えません。式辞などでも「戦争を経験された方が高齢を迎えられている」ということが述べられるわけですが、「参列したくても参列できない」方々もおられるようです。この追悼式はこのまま毎年開催され続けるのだろうか?意味や意義を感じないとするわけではなく、「戦没者を追悼し平和を祈念するひととき」をきちんと持っていくことも必要だと思っていますが、その在り方については今のままでいいかどうかは議論のあるところだと感じないわけでもありません。


 でも、戦争体験やそれで家族を失った方の悲しみの深さ・・・昨年の式では涙をぬぐっていた男性の方が印象に残っています。今日はたまたま式が終わってから都内の会合に参加しようと電車のホームで待っていたら・・・・会場を飾っていた生花(終わった後希望者に配られる)を手にした女性二人から声をかけられました。姉妹なんだそうですが、「これから、戦争で亡くなったお兄様のお墓にお参りしようと思っている。」と話をしてくださり、「5歳のとき、戦闘機が頭上を飛び交っていた記憶と、黒い布地で光が漏れないようにした電球のしたでずっと縮こまっていたこと、防空壕の中にいた記憶が今でも思い起こされる、」と伝えてくださったのでした。


 追悼式に参列される方々の思いを直接受け止めた一瞬の出会いでしたが、「(高齢になると)私たちもいつまで追悼式に行けなくなるかもしれないわねえ。」と白い菊のの花に目をやりながら、ぽつりと述べられた一言がやっぱり印象的だったのでした。
 そういう意味で・・・参列者の数を考えてもこれから縮小傾向にならざるをえない追悼式の在り方持ち方を考えていくことは避けて通れない気がするのでした。

投稿者 hisaka : 2009年11月10日

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