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2009年10月16日

わりと有意義だった視察・・・その②

 視察報告の続きです。2日目に行ったのは大津市の「子育て総合センター ゆめっこ」。もともとは商業+住宅の複合施設のビル(たぶん再開発事業とかで建設されたものではないかと思われる)のに、どうやら事情を聴くと商業テナントが撤退してしまったという事情があるらしい。そこで、退去してしまったテナントに代わって入居したのが大津市を中心に公共関連テナント(一部民間もあるが)。ビルの名前は「明日都浜大津」。第三セクターが運営しているようですね。


 そのビルの一角に入居しているのが「ゆめっこ」。リニューアルにもかなりお金がかかっただろうなという滋賀産木材をふんだんに使用した内装(もちろん床暖房)、遊具も木製、砂場まである・・・というしつらえ。祖父母に両親に子どもという組み合わせで休日などは来館する家族もあったりするので多い時には一日500名が利用するなんて時もあるそうです。(こちらに施設内の写真が詳しく掲載されています!「ゆめっこ」)


 子育て総合センターと銘打っているだけあり、ここを拠点にして各種の事業が行われているけれど、公設公営でいつの時期まで継続して運営し続けていくのかについてはいろいろと議論があるそう。これはどこの自治体でも事業が同じなんだろうと思うわけですが、私が注目したことは「ゆめっこ」には発達相談員、栄養士という専門職の配置があること。栄養士が配置されているのは、ここで栄養相談やクッキングの事業も行っているからとの理由ですが、やはり人口33万人都市だけあり、その分人材が充実しているような気がしました。もちろん多摩市の場合にも来月オープンの子育て総合施設(多摩市立幼稚園跡地)に入居することになっている子ども家庭支援センターには保健師さんが配置されていて、ある意味で専門的視点から子育てにアドバイスできる体制は整っているとは言えますが。ちなみに「ゆめっこ」の保健師さんは臨時職員とのことでした。


 それから、もう一つの特徴は市民サポーター登録。一定の講座を修了することでサポーター認定をされ、「ゆめっこ」事業のお手伝いをする市民のこと。今では100名ほどの登録があるとか。老若男女さまざまな人材が登録をしているそうです。サポーターの役割というのは言うまでもなく「お手伝い」なわけですが、サポーターの自発性に任せているそうで、サポーターがたくさんいる時もあれば、0人の時もあり・・・・との話でした。要するに基本的には職員の運営になるわけですが、それでも雨天の時など利用者が多い時にはサポーターの人手が欠かせないでしょうね。


 「いい施設だな。」と思いました。何と言っても大津市は面積が広いので、「ゆめっこ」を利用できる市民も一部と言えば一部とも言えますが・・・・遠方に住んでいてもたまには車に乗ってやってくる親子もいることと、子育て支援という観点では大津市の設定する福祉エリアごとに一つずつ地域の子育てプラットホーム的な拠点施設を設けて、出張で発達相談員などが出かけながら事業展開をしているようでした。


 
 「こういう施設が今のお母さんたちには必要なのねえ・・・」と道中ご一緒した住田さんがおっしゃっていたのが印象的でした。0歳児から保育園を利用してきた私にもこのような施設の必要性を実感する機会は少なかったのが実情ですが、「どこに行ったら、同い年くらいの子どものいる人たちに会えるのか?友達ができるの?」って話している知人も少なくありません。全天候対応型の遊び場が必要な時代です。

 駒ケ根市と大津市・・・スケールの違いを加味したとしても、両方の視察ともかなり意義あるものだったかなって振り返っています。

投稿者 hisaka : 2009年10月16日

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