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2009年08月05日

議会基本条例制定までの長い道のり。

 議会基本条例をつくる議会改革特別委員会でした。前回に引き続いて、市民から寄せられた条例素案に対する意見を一つずつ検討しています。それに加えて、今日は条例の前文についても少し意見交換をしました。

 条例の前文については市民に示した条例素案の段階でも「仮置き」という風になっていました。前文というのは条例全体を表現していく象徴的なものになっていくと思っています。とりあえず前文の素案の素案の素案の素案のようなものを4名の起案チームが作成したので、それを元に意見交換をしたというわけです。小難しい条文とは異なり、前文というのは執筆(?)者の思いが魂として言葉に込められていくものなので、ストーリーがあります。4人で集まったときも4人4様。「これだけは絶対に」という残したい表現を一致させながら成文化してみました。ちなみに私は「市民のために存在する市議会」という言葉を入れたいと思っています。この表現が入れば、多少のところは譲歩して妥協してもいいかな・・・みたいな。

 結局、前文についてはこれまでの議論の経過やそれぞれの考え方を込めて、全員が書いてみることとなり、13人13様の議会基本条例への思いをつなぎながら、起案チームが再度取りまとめていく作業をすることとなりました。13人のストーリーを一本化するのは至難の技だと思われます。「パッチワーク」で素敵な作品を作るようですね。

 ところで、市民から意見が寄せられたものを一つ一つ検討している条文ですが、これまた遅々として進まず。出だしの議論は「市民参加」か「市民参画」か・・・というところからスタート。議会基本条例は「市民参加」という表現を使用しているのですが、市民のご意見では「市民参画」にすべきであるというもの。「参加でも参画でも大差ないのではないか?」という意見もあるし、「やっぱり参画のほうが適切だろう」とう意見もあるし・・・・言葉の表現はどう使うのか、用いるのかに人それぞれのイメージもあり、そこを共通化していくことが必要になります。


 多摩市には自治基本条例があり、そこには「市民参画」と用いられています。そこで結論的には自治条例の「参画」の定義を前提にして、「参加」→「参画」と表現をしていくことで落ち着きました。参加にするか参画にするのかでの今日の議論を聞いていた傍聴席は「嘆かわしい」という雰囲気に・・・。


 言葉の醸し出すイメージやその響きを一つ一つ確認していくのは本当に奥が深く、突き詰めて議論を交換し始めると議員どうしの見解の相違が浮き彫りになっていくというのにも直面しています。でも、この意見交換は決して無駄にはならないと信じたいものです。

 でも、私が「尤もだ」と思える市民意見であっても、そうは受け止めない考えの方もおられたり、「面白いものだなあ」と感じています。今日の意見交換をつぶさに報告することはできないのですが、特別委員会の要点録をまたあとから見返さないとと思っています。委員長は毎回毎回・・・過去の要点録をひっくり返し確認をしながら、議事運営を行っています。副委員長の私はどちらかというと毎回毎回、その都度その都度の意見交換の流れで自由に発言しているわけなのですが、委員長が委員会運営を進める上でふるわなければならない采配って簡単ではないなあと思います。特に、常任委員会とは異なり、特別委員会は人数も多いですし。
 そんな意味で言えば、議長も大変ですが、委員長の力量ってものすごく大事。委員会の議論のリードをしていく立場の委員長は知識豊富でなければならないし、意見を取りまとめていく時のセンスも問われますし。 

 いずれにせよ、議会基本条例制定に向けた最終案づくりはまだまだまだ続きます。というのも、今日は条文数で言えば3つくらいしか進まなかったからです。当初は9月に・・・というのを12月定例会での制定をと時期を先送りしましたが・・・・きっと間に合うだろうな?!(済し崩してきにやっぱりやめた!は回避しなくっちゃ。)

投稿者 hisaka : 2009年08月05日

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