« 臨時議会 | メイン | 6月定例会 一般質問2日目 »

2009年06月01日

6月定例会スタート 一般質問

 やっと雨上がりで今朝は永山駅の街頭宣伝からスタート。6月定例会の初日でした。冒頭でご逝去された辻誠一議員の追悼演説がありました。演説は共産との安斉さん。傍聴席では「どうして公明党の議員の追悼演説を共産党の人がやっているのか・・・。」というつぶやきもあったそう。
 多摩市議会の従前の例を学ぶと追悼演説というのは、ご逝去された方の政治的スタンス・ポリシーと真逆な立ち位置にある方が行うことになっているそう。その慣わしに倣って、辻さんの所属されていた公明党とは政敵のような(って言いすぎ?!)共産党会派が行ったのです。「人として同僚を悼む」・・・そういう意味があるそうです。


 さて、今日は4名が一般質問して私は2番目に発言順がまわってきました。私の質問事項は「教育委員会の今後と教育センターの在り方について」というもの。内容としては「学校の情報化」のことが中心と言えば中心だったのですが、要するに私が言いたいことは「教育委員会はものの進め方」に問題があるのではないか?ということ。
 学校情報化の推進は今年から3年間で約3.5億円の大型投資プロジェクトとして3月の予算議会で認められていること。今更、進めるべきではないとか、やめるべきとか・・・・進め方に問題があるとか・・・・そんな批判をしていても仕方がないと思っているのですが、多摩市の教育施策において「学校の情報化推進」がどのような位置づけにあるのか、または多摩市全体の情報化推進施策においてどう位置づけされているのかは見えないですね~・・・・。


 教育長によれば「学校の情報化への取り組みは遅れてきた。ここで遅ればせながらも人並みになれる。」という趣旨の発言。確かにそのとおり。学校情報化は財政との相談もあり、なかなか進んでこなかったことは事実(これは不交付団体ゆえ。東京都は全国でも学校情報化整備率では最低ランク)。なので、「ようやく人並みに追いつく」という認識も決して間違っていないとは思います。
 でも、だからこそ「どう進めていくのか?」という点が非常に重要。整備するからには「いち早く人並み」になれるように目標を掲げていくべきですね。どうやら「校長先生にますますのリーダーシップを期待する」との話でしたが、これって、聞こえはいいけれど「校長先生に丸投げ!」とも受け止められるんです。

 傍聴者の方から届いたメールに・・・・。


 「それぞれの学校の事情に合わせて、情報化を進めていければ良いのではないか」の意味に、教育長の考え方を理解もしたけれど、「そうはあっても、教育委員会として、各学校を全面的にバックアップしていくつつもりです。」との言葉が欲しかった・・・・ということでした。「リーダーとして、前向きな取り組み姿勢を示し、情報化する意義・必要性を市民に述べて欲しいと思いました。」


 とあったように、教育委員会は今回の情報化推進のために作成したハード的インフラ整備計画とは別に、どのように学校の情報化推進で子どもたちの教育環境そのものを変えようとしているのかをもっと明らかにすべきでしょう。

 
 今日も「わかりやすい授業」ができるというメリットが述べられていましたが、ICTを導入しただけではダメ。それをきちんと使いこなせる教員なくしては実現できません。お隣の日野市などは明確にそのことを目標とし「ICTを活用できない先生‘ゼロ’」を推進方策の一つに掲げています。多摩市の場合にも単に「授業をわかりやすくします」「事務の効率化を図ります」「保護者とのネットワーク」などと言うだけでなく、そのために具体的にどういう行動をするのかを明らかにすべきでしょう。今後、行動計画なるものを示すべきです。
 「国が推進しているから、だから多摩市もやるんです。」という古臭い発想では困ります。国が推進していることでも、多摩市にとって不必要なことは何もやる必要はないのです。

 国の大きな方向性になっていることであっても、それをきちんと多摩市の実情に合わせて主体的に捉え直し「多摩市にとっての必要性」をきちんと意味付けしながら取り組んでいく姿勢が求められます。遅ればせながら人並みになった多摩市が、その「遅れ」をどう解消していくのかに今後注目をしていきたいと思います。

 結局のところ「ハードの導入」だけを決めて、その次の段階でどう進めていくのかに「ちょっとの展望」はあるのかもしれないけれど答弁としては「今後検討していきます」くらいのふわふわとした感覚しか感じられなかったのは残念だったので。

 いずれにせよ、この問題に限らず、教育委員会にはもっと鮮明に「多摩市の教育」をつくるための行動計画を出してもらいたいと思っています。
 特別支援教育を進めていること、学校図書館司書・ピアティーチャーという手厚い人員配置、そして学校の情報化、学校の統廃合その他・・・・学校教育に関わっても多岐にわたる取り組みをしています。これら現場はそれぞれに孤軍奮闘中ですが、全体的に俯瞰して捉えていくことが必要です。教育長はわりとご自身の考え方を議場でも発言されるのですが、その発言がいまいち教育委員会全体の方針として合意されているのかがわからないのが残念なところ。
 私としてはぜひとも「教育長の考え方」が市民にもきちんと伝わるように工夫してもらいたい!決して思いつきで教育施策を進めているわけではないことを明確に示す計画なり何なり「拠り所」欲しいと思います。


 つまり、これが教育委員会の「ものの進め方」ということにつながってくるわけで、教育予算を確保(死守)するためにもその裏付けになる計画の策定を求めたいと思います。

 さて、最後に教育センターのこと。


 ずっと瀕死状態だった「教育センター運営委員会」がやっと息を吹き返した模様。昨年一年間をかけて、この委員会に「多摩市立教育センターの各事業における事業評価と今後のあり方について」を諮問して答申が提出されています。・・・「諮問した!」ということそのものが初めてのこと。ここは評価をしてもいいと思います。私はなくて同然の委員会であるならば、そこに毎年委員謝礼を計上することが無意味と考えてきたので。
 運営委員会の議事録に目を通しましたが、かなり示唆に富む意見も出されています。本来は教育委員会がこれらの答申の行方をしっかりと議論してほしいものです。残念ながら、教育委員会の議事録を読む限りでは淡々と「こういうものが行われました。」くらいの報告で終わっています。もしかしたらどこか別の場所では議論しているのかもしれませんが、とかく、「教育センター運営委員会」が蘇生したことを評価し、私としても答申内容がどう反映されていくのかを見守っていきたいと考えています。


 教育センターは確実に変わってきています。ここは職員、関係者の努力によるものです。「変わる」ってものすごい大変なこと。そこに使う労力は想像以上のものだと考えています。「学校・子ども支援センター」として教育センターを発展させていきたいとのことでした。その中味についても今後改めて検討されていくことと思います。どこかの段階でいずれ示されると思っているので楽しみです♪
 教育センターの職員のみなさん、その雰囲気を含めてすごく頑張ってくれているんです。それは教育センターに行けばわかります。数年前とは異なって活気感じられます!「教育センター改造計画?!」・・・子どもたち・市民にとって必要な施設にしてもらいたいです。ここは条例で設置している「公設公営」施設なので、どんなに頑張っても機能発揮されていない、不要も同然の施設なら条例を廃止するしかありませんから。


 それにしても、そもそも教育センターが多摩市の教育施策全体の中でどのように位置づけされていくのかをまずは明確にすることが大前提ですが・・・・。(そのくらい教育施策全体がどうなっているのかがわからない。)

 叱咤激励!大いにエールを送りながら、子どもたちの教育環境の充実を求めていきたいと思っています!

投稿者 hisaka : 2009年06月01日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/2011