« 6月定例会が終了しました。 | メイン | 東京都政を眺めてみて。 »

2009年06月23日

6月定例会レビュー 市民からの陳情

 今回の定例会に市民から提出されていた「かけがえのない健康環境である公園緑地を携帯電話中継基地にさせないことを求める陳情書」について私、民主党TAMAは採択しました。

 議会全体としては「趣旨採択」。採決の結果は下記の通りです。
 
 趣旨採択=自民党 公明党 共産党 あおぞら 日月会
 採択=改革ゆいの会 民主党TAMA 生活者ネット・無所属の会

 この陳情は聖ヶ丘2丁目の公園緑地内に携帯電話の中継基地局の建設が突然に始まったことに伴い、地域住民から疑義の声が出されたものです。これ・・・何でも公園緑地を管理している多摩市が事業者に設置許可を出したことに端を発しているらしく先般の建設環境常任委員会でもかなりの追及がなされていたとのことです。設置許可についての稟議がどこまで上がっていたのかなども話題にあがっていたと聞いています。後から委員会の議事録に目を通しておこーっと。

 とにかく周辺地域住民の皆さんは突然に工事車両が公園緑地内に・・・そして工事の囲み・・・「一体全体何々?」という狐につままれた状態だったとのこと。そして、それが何と携帯電話の中継基地局であったということで健康リスクの可能性の懸念から今回の陳情提出に至ったわけです。すでに一般質問でも社民党の佐久間さんが話題にしていたことだったのですが、携帯電話の利便性を享受している私たちにとっては非常に判断の迫られる問題の一つだと感じていました。

 いろいろと状況を伺ったわけですが、今回の陳情は「公園緑地に限って携帯電話の中継基地局をつくらないことを求める」ということになっていることから、私たちの会派は「採択」にしましたが、「便利さ×リスク」の問題は思い出せば・・・エコプラザ問題にも通ずる現代に生きる私たちが避けて通れない関所みたいな感じがしてならないのです。


 自分の本当に身近な場所に中継基地が初めて理解できることがある・・・・・。


 そんな私も仕事にもプライベートにも携帯電話が必需品で「これなくしての生活」はいまのところは考えられないという状況で頭ごなしに「携帯電話の中継基地局に大反対!」とは言えない自分がいるのが実情です。


 でも、実際には携帯電話中継基地が悪いというよりは、携帯電話による電磁波そのものの健康へのリスクはすでにその危険性が指摘されていて、たまたま今朝の朝日新聞にも関連する記事が掲載されていたのにはタイミングがぴったりでびっくりしました。私としては電磁波問題市民研究会という団体の存在も知ることになり、電磁波問題は危ないとは言われていて、一応頭のどこかにはその情報がひっかかっていましたが、今回の陳情提出で再認識させられました。


 便利な現代社会に生きる私たち一人ひとりが考えなければいけない問題ですよね。たぶん、携帯電話の会社などはそんなことにはきっと触れることはないのだと思っています。だからこそ、「便利」を選択する私たち一人ひとりが問われることになる・・・・・正しく判断できるための情報がきちんと私たちの所に届けられているかどうか・・・・・・そこが大事な点かもしれません。

 携帯電話の感度が悪いから中継基地局を設置してほしいという要望だって一方では存在している場合もあり(というかまぎれもなく存在している。そのために署名を集めている議員さんも実際に存在している)、その意味ではやはり私たち自身の「選択」になってくる。そのあたりは市民どうしの合意形成の問題、世論の問題にもつながってきます。


 いずれにせよ、今回の場合には市の見識も姿勢も問われたことは確か。公園緑地に建設することをすんなりと認めてしまうというところあたり・・・・・ここに対しては採択・趣旨採択と会派ごとに最後の判断には違いはあっても、「少し安易では?」と感想を抱かずにいられなかった議員が多いと思います。

 やっぱり「ある日突然・・・○○だったら・・・」とすべてのことをわが身に置き換えて考えるクセをつけておきたいものです。便利便利な携帯電話・・・・便利さだけに振り回されてはいけないという教訓がどんなことにもあるのかもしれません。共に考えていきたい話題はたくさんあります。

投稿者 hisaka : 2009年06月23日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/2030