« 「選ぶ権利は私にあるんだから。」 | メイン | 初めての女性議長に! »

2009年05月14日

ICTの活用を進めていくには。

 3年間で初期の設備投資に約3.5億円の学校の情報化推進事業。ランニングコストは現段階での予測値で約7千万円。

 今年度予算の中でも大規模な新規事業にその必要性と優先度をどう考えるのかをもっと議論すべきだったかもしれない・・・・と振り返るわけですが、とりあえず、予算修正案の議論をした時も教職員一人一台パソコン配備などは必要と認識している声もあり俎上に上らなかったわけですし、多摩市議会は学校の情報化を推進する方向の予算を認めたことは事実です。

 というわけで、実際にICTを活用している自治体としては先進地であるお隣の日野市までヒアリングに出かけました。日野市教育委員会には「ICT活用教育推進室」が設置されていて、組織体制そのものからしても取り組み姿勢が示されていると感じます。


 私は3月の予算委員会の時にも日野市の取り組みを紹介しながら多摩市の方向性を聞いたのですが、まだいまいち詳細詰め切れていないという状況で「毎年のランニングコストは約7千万円」ということの額の大きさに驚いただけで終わっていました。そこで、実際に日野市ではどう取り組んでいるのかを聞いてこないとと思っていましたし、多摩市教育委員会も日野に視察をしたとの話だったので、改めて足を運んだわけです。


 そして、まずは驚いたのが毎年のランニングコスト。現状では設備維持その他含めて「約2億円」!ですって。


 取り組み方によって金額にも違いが出てくるのでしょうが、日野をモデルとしながら進めていくとしたら現状で示されている「約7千万」どころに驚いている場合ではないのでしょう。この約2億円の詳細を分析してみたいわけですが、例えば日野市では「メディアコーディネーター」という支援員を配置し、各学校の教職員をフォローアップする体制がありますがここには「約2千5百万円」の予算が手当てされているのだとか。


 「予算の裏付け」

 これなくしては進めていけるものではなく、今の市長の考え方(この間再選されたばかりだっけ)がICTの推進にも大きくかかわっているとの話です。


 要するに中途半端に取り組んでも進んでいかないということですね。逐次的投資で進めていくのでは、これだけの広がりは持てないだろうというのが4月から着任した室長さんの弁。室長は指導主事さんで練馬区からこちらに来られたよう。ある意味で外部からの新鮮な視点で日野市の取り組みを評価なさっていた気がします。


 それにしてもランニングコストを聞いただけで私は絶句。日野に追いつくためには「約七千万円」ではきかないということになりますよね。どう進めていきたいのかの中味が多摩市オリジナルなのかもしれませんが・・・・。なんだか準備不足のままで学校の情報化が進められていくような危惧も。


 とはいえ、これを今更阻止できるような段階でもなく、そしてまた情報化推進が決して否定されるべきものでもないので「やるしかない」と決めた上で・・・・「では、どのように?」が問われていることは確かです。どちらかと言えば年配の教職員はパソコンという機器の取り扱いからしてかなりのハードルになっていくようですから。


 いずれにせよ、このことが学校環境をどう変えていくのか、そして教育環境がどう子どもたちにとってよりよいものになっていくのか・・・・それに対する多摩市教育委員会としてのビジョンが明確になっているかと言えば、もちろん「いまいち」。なので、6月定例会ではその方針なりを尋ねてみようかなあと考え中です。


 明日は臨時議会。議会人事のため。議長、副議長は2年交替が慣例。地方自治法では4年任期が原則になっているので、ここで辞表を提出することが慣わしです。辞表が出るか出ないかは明日にならないとわからないので、辞表が提出されたなら議長選、副議長選が行われます。今回は「立候補制」ではなく、いつもながらの手法での選挙。投票用紙が配布されて、そこに「意中の人」の氏名を記入するという方法。傍聴席から見ていると不思議なのは・・・・誰も立候補もしないのに投票結果だけを見ると数名の「ある人物」のところに票が集約されていくこと・・・・だから「見えない」「裏取引」みたいに思われるのですよね。でも、実際には投票する前の段階で、立候補の意思ある人たちが各会派なりをまわって「立候補するのでよろしく!」というような挨拶をするんですが。

投稿者 hisaka : 2009年05月14日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1997