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2009年03月16日

3月定例会 総務常任委員会

 今日から委員会です。先週末に動議が成立したことは職員の負担増や残業増につながる・・・・という批判が聞こえてきました。何の前触れもなく動議が提出されて、成立したことは確かですが、予算案はその策定過程で市長と各会派が事前説明と意見交換の場を持っていたことも事実。市長がその意見交換の場を活かしきれなかったとも言えるのかもしれません。動議の内容にも関連する条例案その他が各常任委員会でも審査される予定です。特に動議で復活を求めた高齢者や障害者関係の手当については明日の厚生産業常任委員会でも議論になります。
 私が所属の文教常任委員会でも就学援助の基準見直しと奨学金制度の見直しに反対を求める市民からの陳情が提出されています。もちろん動議の内容にも関連することなので審査する前から「採択」と思っていますし、委員会のメンバー構成からしても「採択される」と予測しています。


 さて、今日の総務委員会で注目していたのは「寄附条例」と「いきいきTAMA基金」。この二つはセットで議論しなければならない問題です。3年前から温めてきた構想とは言うものの・・・・・。


 最終的な結論としては「継続」になったのですが、この定例会中に可決していく方向性を目指すとのことで来週27日の午前中に再度総務委員会を開催して議論をするのだとか。民主党TAMAが「継続」を主張したこともあって、それまでに修正案の素案を作成することが条件となりました。
 寄附金について資金の流れを明らかにするということはもちろんのことですが、多摩市に根付いていない寄附文化を醸成するために本条例を設置したいのだとか。たぶん、議会議事録を検索してみると「寄附条例」について最も最初に言及したのはどうやら私。でも、市民活動を市民どうしで支えていく仕組みの一つとして想定して提案をしていたので、今回の提案とはずいぶんと異なる内容。

 私が質問したことについて市長は「今後は、これらの仕組みをより発展させていくとともに、ご質問の1%条例や寄附条例などについても、市民の活動を資金面から支えていく重要な仕組みづくりの一つとして検討してまいります。」って回答をしているけれど、今回の寄附条例の内容は「市民活動を資金面から支えていく重要な仕組み」を感じさせるものではないところがいま一つ納得できないところ。


 
 今日の部長の答弁では、場合によっては「市民ファンドみたいなものがあったら、そこに助成をするという考え方もある。」という話もあり、市民活動を市民が財政的に支援していくための団体なりがあった場合の対応もにおわせていましたが、民間団体である市民ファンドに行政が補助・助成をする理由や根拠の方が難しいのでは?って思うけれど。

 結局は 今回の寄附条例を何のために制定するのかを考えてみると、すぐに予算化しない寄付金をプールする先を市民に明らかにすること。例えば多摩市の「みどり」を残してもらいたいとして5000円の寄付金があってもすぐに予算化するのは難しいのでその場合は「緑化基金」にとりあえず一旦「貯金」しておくということになりますが、その道筋を寄附者にきちんと示すためのルールというわけです。
 特に、上記のように「みどり保全」ということであればわかりやすいですが、そうではない分野を指定することも可能なので、その場合の対応として今回の条例提案になっているようです。
 ★参考ふるさと納税 「ふるさと・多摩の応援を!」


 なので、「市民活動を資金面で支えあう仕組み」という発想はとりあえずさておきで提案されてきたものだということ。


 「残念だなあ・・・・・。」


 それで、「いきいきTAMA基金」についてはそれほどの寄付金は集まらないだろうから、当面は様子を見ながら運用はしていきたい・・・・というレベルのもの。この原資としては3500万円だけれど、一部(大部分)は今回廃止される国際交流基金にプールされていた寄附金。この寄附金はまぎれもなく「国際交流の推進」に対しての寄付者の志。なので国際交流基金を廃止しても、その寄付者の思いを踏みにじることはできず、それについては適正な取扱いをすることとなります。


 要するに国際交流基金はいまいち役割も終了しているし、この財政難の折に取り崩しをして財源にしていきたい。でも基金すべてを一般財源に繰り入れることはできない。なぜなら、一部には「寄付者の志」があるから。だから、そこは残していく必要があるけれど、そのためにどうすればいいか・・・・・。

 だから「いきいきTAMA基金」!


 
 国際交流基金の「寄付者の志」も引き継ぐこともできるし、ふるさと納税への対応もできるし・・・・ということになって、都合よく発足する基金ということなのかもしれませんね。何となく・・・・来年度、かなり厳しい財政運営を迫られた結果、財源として目をつけられてしまった国際交流基金があって、そこを取り崩すための理由づくりのために寄附条例やいきいきTAMA基金が浮上してきたような気もするなあ。だから、慌てて制度設計されて提案されてきたもののような感じがしてしまう。

 もし、3年間も温めて考えてきているとしたら、「市民の活動を資金面から支えていく重要な仕組みづくり」という部分もきちんと活かした形で条例提案されるはずだから。
 そう考えると、やっぱり「残念だなあ。」

投稿者 hisaka : 2009年03月16日

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