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2009年03月10日

予算特別委員会2日目

 予算特別委員会の2日目。歳入を終えて、歳出「総務費」の質疑に入りました。

 それぞれ各議員個々人の立場から行われる質疑は視点もユニークでバラバラ。興味関心により質疑するターゲットは全く十人十色で千差万別。しかし、時に「集中砲火」を浴びてしまう事業もあり。


 朝一番でまずは職員人件費のことがやり玉に。やはり職員の人件費削減は市民的な関心が寄せられている部分。まずは管理職よりも多くの給与を得ている職員の存在が話題に・・・・人事課の提出した資料によれば全庁で10名の職員が管理職以上に給与を得ているのだとか。そんな状況が管理職を志願するモチベーションの低下などにもつながっているし、即効見直しをすべきというのがある会派のご意見。けれど、そんなのごくごく一部のまたまたごく一部の一部に過ぎず、それは全体ではないはず・・・・・でも、いつかどこかで言われていたように(確かSmile(笑顔)、Speed(迅速)、Sincerity(誠実)に基づいた「3S窓口」に関連する話だったかな?)「100-1=0」になってしまうのが辛いところ。
 とはいえ、「人事管理」という視点からいえば、業務に見合った人員配置ができているのかなどなどそれこそ管理職のマネジメント能力が問われるところにはなるのでしょう。

 今回の予算審議にあたって、職員の残業代がどのくらいなのか各部署別の資料を提出してもらったところ、残業が恒常的になっている部署などは一目瞭然。たぶん、職員の能力云々の問題ではないと思います。業務量が膨大すぎて恒常的な人員不足が要因としか思えません。・・・・となれば必要なのは「人」。しかし、単に人だけを増やせばいいという話でもないはず。増員すればいいという安易な考えで、臨時職員などで代替できない職務もあるのが明らか。やはりスペシャリストとなる人材の育成も合わせて行っていくことが必要です。それについては大分認識があるみたいですが・・・・・・「人事力」・・・・・それに乏しいのであれば、それこそ「経営建て直し」のコンサルタントなどに組織力向上にアドバイスをもらってはどうか・・・という意見もありました。


 
 
 ところで総務費には「市民参画・協働」といった分野にかかわる事業も含まれてきます。私が気になるのは今年で5年目を迎えた自治基本条例の今後について。これまでの運用上で何か問題点、不具合などがあれば見直しを検討してもいい時期かなあと思っているので。とりあえず、事前にヒアリングをして質疑はしないまでも、条例に基づいて設置されている「自治推進委員会」の活動ぶりも気がかり。自治推進委員会は存在意義そのものからして、「動きながら考える」みたいな側面もあり、道なき道を歩んでいる印象が否めなかったので。
 しかし、今回の自治推進委員会がまとめあげた「市民参画白書」の内容はなかなかのもの。こういうものは行政職員が下書きしたのでは?なんて思ってしまうのが常ですが、実はこの白書はすべて推進委員会メンバー自らが作成し書き上げたのもの。一読に値する内容で、ここで指摘されている事項を今後、どのように反映させていくのかが重要で行政の腕の見せどころだなと感じています。特に現在策定作業中の第5次総合計画は当然ながら、市民参画や市民協働が柱になるはずですが、そこに自治推進委員会が市民参画白書で指摘している内容がいかに盛り込まれていくのかが見ものかも?!

 

 市民参画やら、市民協働つながりでいえば・・・今日の最後に「集中砲火」にあったのが「多摩NPOセンター」のこと。今、市ホームページでも「(仮称)多摩NPOセンター運営会議」市民委員の募集を呼びかけていますが、この会議で改めて「今後のNPOセンターの運営の在り方」が検討されていくとのこと。しかし、この運営会議なるものが一体何を根拠にして設置されるもので、どういう位置づけのものかわからず、一見行政が呼びかけているように見えるけれど、でも、行政が要綱その他で設置するような性格のものでもないらしく、とても曖昧模糊とした存在。
 今後、この会議体と多摩市がパートナーシップ協定を締結して「多摩NPOセンター」の運営を考えていくらしいが、そこでの検討結果に最終的責任を負うのは一体誰でどこなのかはわからず。現段階として、私としては無責任な状態にならないようにと願うのみ。


 これに関しては私以外にも数名が質疑をしました。そもそも運営内容が見定まっていないのに、「多摩NPOセンター」を閉鎖せず、とりあえず施設管理(場所の開放)を続けるもおかしな話。それについて辛辣に批判する声もありました。「そんな状態で予算化するなんて認められない。」と言い切るに近いご意見も。でも、「内容が決まっていないからと、すぐに施設閉鎖をしなかった対応には感謝。」・・・・と(ある意味)市民参画・協働に対する行政の寛容性を評価する声もありました。
 確かに市民参画や協働には正解もなく紆余曲折しながら進んでいくもので、ある意味で「動きながら、動かしながら考えていく」という側面が強いわけですが、だからと言って、いつもいつも「市民任せ」で行政としてNPOセンターに対するビジョンが持てていないとすれば困ったお話。NPOセンターを本当に必要としている市民は?そしてまた行政はNPOセンターを必要としているの?


 やっぱり・・・この議論で登場してくるのが渡辺市長が突貫工事でつくりあげた「市民活動情報センター」(すでに突貫工事だったことは忘れかけられて、動いていけばそれなりの地位が付与されていくことを見せつけられている感じを受ける今日この頃)。改めて「市民活動情報センター」と「NPOセンター」の役割の違いを質疑していた議員さんもいたけれど、それに対する回答にストンと合点がいった議員は何人いたのだろう?私はよくわからなかったけれど。2つを区別しておくことの意味、その意義がわからないのは我々議員サイドの勉強不足なんだろうか?


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投稿者 hisaka : 2009年03月10日

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