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2009年03月02日

3月定例会 一般質問

 今日は発言順がまわってくるということもあり、朝から頭は自分の一般質問のことで頭がいっぱいでした。とりあえず、必ずここだけは聞いておかなければいけない、確認をしておかないといけないと思ったところだけは尋ねることができたのでよかったです。ごくごく当然のことを尋ねたので、「当然の回答」が返ってきたわけですが、回答内容は後々にとても重要になってくると考えています。


 というのも、7月から「ひまわり教室」が民間委託されるわけですが、「民間に委託する=行政が楽になるものではない」ということを確認し、委託者としての行政の責任がますます重大になってくるとの認識では一致できたと考えるからです。
 民間に業務を委託するということは、民間のノウハウ・・・たとえば専門性などを生かすことができたり、行政とは異なって柔軟性を発揮できたり、より一層の創意工夫ができたり・・・なんてことを言うわけですが、そういう一面はありながらも、本音ベースでは「経費削減」「効率化」一辺倒な場合もあるのでここは要注意しなければならないところ。表向きには「経費削減」なんてことは口が裂けても言わないわけですが、「経費削減」が優先されて安易なる民間委託を進めた結果、後に首を絞めることにならぬようにしていかねばなりません。つまり、市民へのサービス提供について「質」「量」ともに市民の満足指数が上がればいいわけですが、サービス内容が低下するなんてことがあれば本末転倒だからです。
 「ひまわり教室」の行っている療育事業は子どもたち一人ひとりに寄り添って育ちを支援していくためには必要不可欠な事業です。よりよい事業展開を図るための民間委託であったことが市民に評価されるようにとしてもらわねば。
 そのために問われるのが委託する行政の姿勢であり行政の意向であり、行政が描いているビジョン。そこを明らかにしながら、民間事業者とのパートナーシップで事業の充実を図ってもらいたいものです。


 ここが今日の質問で一番のポイント。これからますます「官から民へ」になりスリム化を目指すともなれば、「民間化」の流れは必至。「ひまわり教室」のことに限らず、すべてのことに共通してあてはめられる問題点であると思っています。


 そのほか・・・・今日は提案事項としては次の2点を。「5歳児健診の導入」と「セカンドステップの活用」です。


 発達障害者支援法では障害の早期発見早期支援だとしていています。見方によってはレッテル貼りだとか、障害の有無を選別するかのようだとの言われ方もありますが、私は決してそういうものではないと思っています。早い段階から支援することの必要性の方が大きいと考えているからです。いわゆる発達支援の必要な子どもは「個性がとても強い」ので、その個に応じたサポートプログラムが必要なのです。子ども可能性を伸ばすためのサポートであり、訓練だと考えています。そういう意味で、5歳児健診の有効性はすでに認められるところで、すでに鳥取県では全市町村で導入されている取り組みです。健診をひとつ行う(増やす)ともなれば予算が伴うわけで、担当部署としては頭を痛め悩むところなのかもしれませんが、鳥取市の場合には全5歳児ではなく希望者が受診できる仕組みにしているため年間予算も小児科医と保育士の日当で約25万円での対応から進めているようです。なので予算的に多摩市で取り組むのも工夫をすれば可能な範囲ではないかと思っています。

 それから「セカンドステップ」はNPO法人日本こどものための委員会がアメリカからのライセンスを持ち普及をしているプログラム。子どもたちのソーシャルスキルを磨くためのプログラムで「子どもたちを加害者にしない」を合言葉にしているもの。日本の文部科学省にあたるアメリカの教育省からも有効なプログラムだと評価されているそうです。品川区では区内一部の小学校1、2年生の「市民科」で取り入れていて、その効果を検証し、全校での実施に広げていくことが決まっています。
 今年の秋から市立幼稚園跡地に「子育て総合的施設」がオープンしますが、そこでは子育てにかかわる「人材育成」に取り組むといわれています。子どもへの接し方や現代の子育て事情その他・・・・支援者の育成に取り組む研修は今でも行っていて、かなりその内容も充実していますがそこをさらに発展させていきたいとしているのでしょう。子育て総合的施設は大学連携で進めていくそうなので、そのノウハウを期待したいです。
 そこに合わせて、「セカンドステップ」のように子どもたち自身のスキルアップをしていけるような研修プログラムの開発とその指導者育成にも取り組んでもらえるといいなあと思っています。セカンドステップは「4歳から8歳」がまずは1コースになっています。もし多摩市で「4歳から8歳」というつながりで一つのスキルアッププログラムをつくることができ、市内の幼稚園保育園、小学校で導入することができたなら・・・・・まさに就学前就学後の連携やつながりを一層強くすることも可能です。


 日本の子どもたちは海外の子どもたちに比較して「キレやすい」という調査結果もあるのですが、子どもたちのいわゆる「対人関係能力」をいかに育んでいくのかが今後ますます課題になっていくでしょう。「一人っ子」時代のニーズだと思っています。


 
 以上が今回の質問の概要説明。
 ところで今日は築地市場移転問題に対する市長の見解を問うものがあり、答弁その他少々混乱気味に陥っていました。議場でも「ここは都議会じゃないよ!」というような趣旨のヤジも飛んでいましたし。でも、市長として築地市場移転問題に対してどういう姿勢を持つのか・・・というのは例えば住民基本台帳ネットワークにどういう姿勢を持つのか・・・・というような政治姿勢やポリシーにもか関わってくることになるのでしょうね。「市は関係ありません」ってもちろん市行政の事務には直接的にかかわらないのかもしれませんが、市長が政治家としてどういうスタンスをとっていくのかを厳しく追及する質問だったと受け止めた次第です。何といっても「食育時代」ですから・・・・・。食卓の安全は基本です。築地市場移転問題、私も注視しておかなければ。これは実は都議会議員選挙の大きな争点になりそう。しかし、そうなりそうでならないのは・・・・やっぱり築地が多摩の生活圏からは遠いから?距離は遠くても実は私たちの食卓とは切っても切れない関係にある都民の台所の問題をもっともっと私たちは知るべきですよね。

投稿者 hisaka : 2009年03月02日

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