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2009年02月10日

次の定例会に向けて・・・

 午前中、今月末から始まる第1回定例会に向けた市長からの議案説明でした。ざっと目を通して、目新しいものと言えば、「犯罪被害者支援条例」の条例提案。これは、9月定例会で最後まですったもんだしながら可決したいわゆる生活安全条例とセットにし「安全安心まちづくり条例」にしようとしていたところが、犯罪被害者支援と生活安全の内容は別個のものはないかとの指摘を受けて、分割したという経緯があります。9月定例会では生活安全条例に決着を見たので、その後、宙ぶらりんにされていた「犯罪被害者支援」の部分を改めて条例化したものと言えるでしょう。
 「パブリックコメントの意見を生かして」というのが行政の説明です。犯罪被害者支援のことでいえば、「犯罪被害者支援基本法」の成立を受けて、地方自治体でも具体的な対応を考える必要があり、そのためにも条例を設置するとのこと。その説明自体には異論がないところ。しかし、犯罪被害者だけの人権を守るために特化した条例制定を急ぐ理由についてはいまいち十分な説明がなし。

 国にも法律があるから、自治体でも・・・というのであれば、例えば「男女共同参画社会基本法」があるわけなので、多摩市でも「男女平等条例」を制定するなど、個別課題、個別事項についてのものも順次整備していくことが必要ですよね。でも、それについてはどちらかというと腰が重く、「市民の機運が盛り上がらないと」なんていうのが市長の答弁。
 「市民の機運?」

 犯罪被害者の人権を守る条例の制定についても「市民の機運」とやらがあったからと理由にするのだろうか?

 そもそも、私には「市民の機運」なるものもいまいち理解できず、誰がどう市民の機運を判定判断するのかと思うくらい。


 というわけで、犯罪被害者を支援する必要性はありますが、今後、個別的人権条例の制定をどう考えているのか、そこにビジョンがあるのかないのかを市長には尋ねてみたいと思います。

 そういえば、もうひとつ・・・・新しいものがありました。「寄附条例」の制定です。目的は「寄附という資金面での市民協働を通じて、まちづくりを推進→寄附文化の醸成」というわけで、寄附を通した市民の意向をまちづくりに反映させるということのようです。寄附金の受け入れ先のために「基金」を設けるのですが、ちなみに寄附金の使い道については「市長」に委ねられるということのよう。ただし、市民の方が「これに使ってほしい」という目的を明確にして寄付をされた場合には、それに沿っていくとの説明もありました。
 この基金は「いきいきTAMA基金」というのですが、寄附されたものをいかに使っていくのは「市長が必要と認めるもの」というところがミソ。そんなことはあり得ない、常識はずれなことかもしれませんが、寄附金については「議会で話し合って、その使い道を決める」なんてことになったら、結構面白いなと思います。市長が必要と認めるものに使う・・・・どうやって必要だと判断したのかについてその議論の経過が明らかにされないわけですが、議会で議論をして決めるということは、その意思決定過程が市民にオープンで公開されていることにもなるので、より市民には開かれて寄附の使い道が決定できることとなります。議論の道筋、決定過程をより市民にオープンにしていくこと。これが大事なことだと思っています。


 この寄附条例だと、寄附をした市民は市長に託す・・・・ということになりますね。市長への信頼感が第一ですね。


 ちなみに、多摩市は東京都26市中で寄附の集まり状況と言えば最低ランクで、社会福祉協議会の募金などについても集まり具合が思わしくないという「風土」だとのこと。こちらも副市長からのご説明。


 以上二つが、何となく「新しさ」を感じさせるようなものかなということで。

 こんなサイトを見つけてしまいました。みなさんのPCセキュリティーは大丈夫ですか?

投稿者 hisaka : 2009年02月10日

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