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2008年12月05日

12月定例会 一般質問5日目

 開会直後、トップバッターでの一般質問が終了。感想は「やれやれ・・・・・・」という感じ。


 何と言っても今日のテーマ「図書館政策」については初めての分野。とりあえず他市の図書館で話を聞いたり、市民の方と議論をしたり、もちろん多摩市の図書館長にも話を聞いたり、学校図書館司書の件でも教育委員会の担当者と状況を聞いたり・・・・・でも、昨日の夜になってからインターネットで情報収集をしていたら、実に自分自身の知識がいかに薄ペラなものかを痛感してならず・・・・・・いつになく緊張感たっぷりで朝を迎えたのでした。

 
 結局のところ、私が一番言いたかったのは「多摩市に図書館政策がない」ということ。図書館を通じて何を実現したいのかがわからない。だから過去から先送りされている中央図書館問題も宙ぶらりんにされているまま。仮にも財政状況が厳しくて中央図書館を新たに建設する能力がないと判断するのであればそれも一つの見識かもしれないし。もちろん、その場合には判断を根拠をしっかりと示す必要があります。
 でも、多摩市にとって中央図書館がどうしても必要であるならば、実現できる方策を考えていかねばならないのに・・・・・・その必要性の判断についてもあいまいにしているまま推移していて・・・・・・・市民的な要望は低くはないので「否定はしたくない」・・・・・・・・でも、本音ベースでは「やりたくない」ではないかと穿った見方も十分可能な取組み方しかできていないのが現状です。

 図書館の職員さんたち、頑張って光っている人もいるんですよね。今回の質問のために資料として購入した「学力世界一を支えるフィンランドの図書館」という本の執筆者の一人として、多摩市立図書館の職員も名前を連ねているんです。この本はフィンランドの図書館に研修に出かけたグループが執筆しているものなんですが、多分・・・・職員研修費から派遣されたわけではなく、自費でフィンランドに学びに言ったに違いないので。

 そういうことを思うと、人材が本当に活かせる図書館になっているのかと心配になります。図書館は市役所よりも市民が多く足を運ぶ場所。それこそ、図書館職員の働きぶりや応対は「市役所の顔」」とも言える場所かもしれません。でも、そのことを意識している図書館職員はどのくらいいて、もちろんそう考えて人事配置がなされているのかについても気になるところです。


 図書館は「貸し本屋」だけではありません。そこには市民の知的欲求に応える資料がなければならないし、それを収集する能力も求められます。歴史が蓄積される場所とも言われます。アメリカなどでは図書館長の位置づけは「副市長」などに匹敵するほどに重要なものだと聞いたことがあります。でも、多摩市に限らず日本の場合にはアメリカなどと比較すると図書館の位置づけそのものが軽い感じもします。


 今日は発言する冒頭で「図書館の設置者は誰なのか?」と尋ねました。当たり前のことですが、図書館を設置しているのは「市長」。つまり、市長の考え方がものすごく図書館政策にも影響すると言うことを意味するのだと思います。
 あとは「読書週間はいつ、どんな趣旨で始まったものなのか」ということも尋ねました。でも、「図書を多くの人の普及するため」なんて回答が返ってきたのでがっかりでした。読書週間は1947年(昭和22年)にはじめられましたが、「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意がありました。そこに図書館の価値を見出すことが可能です。お金があろうがなかろうが本を手に取り、読むことができる・・・・だから公共図書館というのは片山善博・元鳥取知事さんの話ですが、共感します。

 
 まずは多摩市の図書館政策に柱を作ってもらいたい。特に市内小中学校全校に学校図書館司書を配置していることなども含めても、もっと踏み込んで図書館をまちづくり政策に位置づけてもらいたい。そのためにも引き続きテーマにしていくつもりです。

投稿者 hisaka : 2008年12月05日

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