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2008年11月07日

子どもたちに「質のいい読書」を。

 東京都立図書館が主催をした「子ども読書フォーラム」に足を運びました。講演会と実践報告の2部構成で4時間。とても長い企画でした。会場はちらほらと男性も見かけましたが、やはり圧倒的多数は女性で、男性は「職務」として参加しているような雰囲気の人ばかりでした。

 文字離れや活字離れ・・・といわれる中で、「子どもの読書活動の推進に関する法律」ができ、多摩市にも「子どもの読書活動推進計画」があります。でも、たぶん法律のことも計画のこともほとんど知らない市民の方が多いだろうなあ・・・と思います。多摩市ではこの推進計画を意識しながら「子どもの読書まつり」というのを今年初めて開催をし、そこそこ集客があったのではないか?と思います。ちょうど本館の移転オープンの時期にあわせた開催で盛況のように見受けられました。このイベントその後・・・・子どもの読書活動推進計画がどうなっているのかはいまいちよくわからないので今度ヒアリングをする予定ですが、今日の講演から学んだのは子どもたちは「質のいい読書」ができているのかどうかが重要な視点になりそうです。

 おそらく、「質のいい読書」をするために必要なことが選書になるわけですが、子どもたちに人気があるからといって「良書とは限らない」という講演者の脇明子さんのご指摘はその通りだと思います。どういう観点で選書が行われているのか、子どもたちと本との出会いをどんなふうにつくりだせているのか・・・・図書館の役割って大きいですね。自宅では揃えきれないほどの本がずらりと並んでいて、私は子どもの頃はよく本館にあった子ども図書館に通いましたが・・・・大好きなリンドグレーンの「やかまし村シリーズ」もここで出会いましたし、結構「星」にも関心があって、科学関係の本も眺めていた記憶もあります。でも、子ども図書館でカウンターの職員の方に本を紹介してもらったり、解説してもらったり・・・・なんてことはなかったかなあ。どんな本にどんなタイミングで出会えるのかについて、もしかするとカウンターの中の職員の方のガイドが大きなヒントになることもありそうです。
 いずれにせよ、私が小学校の頃と比べれば、多摩市内各小中学校には図書館司書も配置されていますし、子どもたちの読書環境の充実という点では人材配置面だけを考えてもかなりの前進だと思っています。ただ、人材をいかに活用できているのかが次なる課題かもしれませんね。


 脇さんの講演を聴き、著書も購入したので「子どもと読書」のことを改めて考える機会にしていきたいと思います。また、講演後のさまざまな実践活動の報告もありましたが、具体的な内容については現場に出かけて見なければ「差異」を掴むこともできないとは思いますが、・・・・多摩市の図書館でもそれほどに大きな遜色のあるような取組みの違いはないような感も受けました。

 でも、やはり・・・・中学生、高校生といった世代向けの図書コーナー(ヤングアダルトコーナー)のつくり方に課題があるのはどの自治体でも共通なのかなと思ったりしました。図書コーナーの件に限らず、中学生高校生世代に向けた施策はどこの自治体でも薄いという現状があるわけですけど。


 それにしても「絵本の洪水」というように絵本が氾濫している中で良書を選び出すというのは凡人にはなかなか難しい。そこにこそ図書館の力があるといいですね。「質のいい読書」・・・子どもたちが本に出会う喜びを学んだ後の大きな大きな課題です。

 ところで、多摩市の図書館では明日下記のような講座があります。残念ながら私は参加できませんが、お時間あればどうぞご参加ください。

 

★たま市民文庫リレートーク★
 臼井アキ子さん 『少女が見た戦中・戦後』
 多摩市で生まれ育ち、小学校四年生で敗戦を迎えた一人の少女の目から見た戦中、戦後を描いた本 です。昭和の前半の多摩の暮らしぶりを知ることができる貴重な記録です。

 著者の臼井アキ子さんを囲み、自費出版のいきさつや本に込めた思いなどお話をうかがいます。
 【日時】11月8日(土曜日) 午後2時~3時
 【場所】多摩市立図書館(本館) 2階講座室
 【申込・問合せ先】電話042-373-7955 多摩市立図書館(本館)
   平日:午前10時~午後6時 土曜・日曜:午前10時~午後5時
     ※祝日を除く
 (多摩市立図書館ホームページより抜粋)

 

投稿者 hisaka : 2008年11月07日

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