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2008年09月25日

決算特別委員会 その④

 各会派とも発言時間の残りを気にしながらの質疑です。今日は衛生費からの質疑でしたが、その後・・・・労働費、農林業費、商工費、土木費、消防費、教育費・・・・まで到達。今までは教育費になる頃には発言時間の余裕がなくなるなんてこともありましたが、今回の決算では教育分野、教育費に対して時間を残そうとの意識が働いていることになります。

 私は衛生費では、「障害児(者)歯科診療事業」のことにさらっと触れておきました。すでに今年の3月には「障がい児(者)にやさしい歯科医療をめざして」の報告書が出され、来年度に向けての改革の方向性が示されています。しかし、改革をするその前段に求められるのは情報公開!私は6月定例会の際に「市と委託先である八南歯科医師会は市民への説明責任を果たすために、事業全体の収支を情報公開すべきで、市は歯科医師会に情報の提供を求めるべき」と主張していました。
 市は歯科医師会に対し、人件費や事務費などの委託料を毎年約4千5百万円支払っているわけですが、ここでの治療行為に対する診療報酬も歯科医師会に直接支払われる仕組みになっているところがミソ。委託料で人件費を払っているのに、診療報酬も歯科医師会の収入になると言うことに対し、「人件費の二重払い」という批判がなされてきました。しかし、行政は診療報酬の実態についても把握して来ず。

 しかし、ようやっと歯科医師会から事業全体の収支報告がなされ、診療報酬約1千万弱の収入が明らかになりました。何と、事業開始から20年経過し、ここで初めての「情報公開」。行政も「今回初めて、歯科医師会からの情報提供をいただくことができた(と敬語になっている)」と述べていました。


 収支報告を眺めると指摘すべきと思われる点がいくつかありますが、とりあえず委託料は見直しすることが十分可能であることだけはわかります。「やっと実態が明らかになったので委託料の見直しについてもきちんと取組んでいきたい」と担当課長からの答弁があったので、あとは来年度予算の審議の際、どう見直したのかを確認するまで見守っておくつもりです。

 いわゆる業界団体というか、歯科医師会や医師会と市との力関係って微妙と言うか色々と難しさがあるようですね。今井さんが老人保健対策事業の中で医師会と連携を図っている生活機能評価のことを話題にしていましたが、これについても委託料の単価見直しを迫った緊張感ある質疑で、最後には市長が血相を変えて「自らが対応します!」と答弁。自ら対応した結果が後に問われることになるでしょうね。市長との距離が近い会派の方の発言ってやっぱり重みが違います。

 ところで、情報公開といえば、私は教育委員会にいわゆる全国学力テストの結果の公表を求めました。学校別の成績を公開することには問題があるのかもしれませんが、多摩市の平均正答率の実態などを公開することには何ら問題がないでしょう。多摩市の子どもたちの学力の実態を明らかにすることは全国学力テストを実施しているその目的にも合致しているはずです(って私は全国学力テストに対し、積極的な立場ではありません。)。
 しかし、今回のところは「平均正答率の情報公開については教育委員会でも話題になっていますが、まだ話題になっているだけで、情報公開することには慎重になる必要もあるので、もう少し検討をしたい。」との答弁どまり。私としては「いつまでに検討をするのか」をしつこく尋ね、「来月開催される教育委員会でも話題になります。」というところまで答弁を得ることができたので、そこで一定の結論が出るものと期待するしかありません。もちろん「情報は公開する」という方向性で。
 

 「教育委員会は、本調査の結果を有効に活用し、多摩市の特徴や課題を把握し、課題の改善を図ることで多摩市の教育のさらなる充実・向上に努めてまいります」ということだったので、本調査結果の有効活用を求める必要があるでしょうね。私としては先般開催された文部科学省の事業見直しで「全国学力テストは実施しても無駄!」と言われたことのほうに賛意を表する立場ですが、多摩市教育委員会の場合は、全国学力テストに不参加を表明している愛知県犬山市教育委員会とは異なり、全国学力テストの意義を積極的に認めている立場なので、それならそれで、しかるべき対応と対策をしてもらいたいものです。


 正直言って、多摩市の結果を公表しないとするならば、全国学力テストに参加する意味はありませんね。すでに「無駄」と指摘されているくらいですし。教育委員会が結果を生かそうという姿勢をきちんと見せてこそ実施の意義を見出せると言うものです。


 以上、今日の報告は私の発言事項中心に。


 
 そう・・・・給食センターの調理業務の民間委託化が話題なっていました。確かに、給食センターの運営費全体において人件費が約45%相当を占めている状態を放置しておくわけにはいかないでしょうね。「民営化」ではなくてあくまでも「調理業務の民間委託」というわけで、献立や食材などは市の栄養士などがきちんと管理をする体制にすることで「安全安心給食」の質を一定程度担保していくようですが。これはかなり具体的で、今はスケジュールを検討している様子でした。きっと、具体化に向けた検討を後押しするために質疑がなされたんろうなあ・・・・・・。でも、内容としては「ご尤も」って思いました。人件費の占める割合を考えると市民の理解は得られないような実態としか言えないですから。


 行政の仕事は「人」で成立っているものも多数あり、人件費だけで語れないものもいくつもあります。高い人件費をかけても惜しくないようなものだってあるでしょう。しかし、それは「仕事によりけり」。何でもかんでも「官から民へ」には反対ですが、民間でできること、民間でやったほうがいいと判断される場合には積極的にそちらの方向に進めていくことは必要です。どうしても行政の仕事は高コスト体質になりがちなので。

 明日も引き続き教育費の審査が続きます。それが終わったら、議員同士の意見交換があり、それから特別会計の審査に入ります。ちなみに議員同士の意見交換についてはいくつかの対象事業を絞り込んで行うことになっています。一体どの事業になったのだろう。不得意分野だったら意見を言うにも意見が言えなかったりして?!

投稿者 hisaka : 2008年09月25日

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