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2008年09月16日

9月定例会 文教常任委員会

 3連休が終わりました。朝晩がぐっと涼しくなりました。私は先週末から「咳が止まらない~」という状態になっていて、なかなかばい菌を体内から追い出せずにいる感じですっきりしない日々です。

 今日は委員会に出席。議題はそれほど多くなかったはずなのに、10時に開会して終わったのが17時でした。文教常任委員会の所管に関わる公共施設の使用料に関すること、やまばとホールの廃止のこと、学校の一定規模適正配置の審議会のメンバー構成の変更に関することなどが議題で、あとは学校選択制の諸問題についてを調査事項にしているのでそのことについても少しだけ意見交換しました。

 公共施設の使用料に関しては、パルテノン多摩の使用料を一部引き下げること、スポーツ施設(屋外)については市民の利用実態に即して利用しやすい料金体系に見直すこと、そして公民館についても一部を引下げるとともに直前申込みに割引制度を設けることの提案でした。
 パルテノン多摩については引き下げることで利用率の増を目指したいとの話もありましたが、私は「パルテノン多摩は利用料金が高いから使用しない」などという意見を聞いたこともなく、そもそも指定管理者制度を導入していることを考えたら、料金設定は上限だけ決めておけば、あとは上限よりも引き下げるかどうかも含めて指定管理者の判断に委ねれば十分・・・・わざわざ引き下げる必要があるのかには疑問な部分もありますが反対はしませんでした。(そんなに大幅な引下げというわけでもないですし。)

 これらの施設使用料の件では、市民へのアンケート調査など実施していますが、結果を見ると「使用料を徴収する」ことについては肯定的な見解を持つ市民のほうが多いような気がします。もちろん、回答している市民も「一部」にしか過ぎないのかもしれませんが。

 ところで、やまばとホールについては既に廃止方向で動いているわけですし、私も会派の意向として廃止に賛成しています。「やむを得ない判断」ということかもしれませんが、国や都からの施設整備補助を受ける基準である「耐用年数60年」に照らし合わせると、「60年間持ちこたえられなかった」という事実(やまばとホールは1973年(昭和48年)に開館)をどう考えるべき?と思います。まあ、そもそも「耐用年数60年」という基準そのものが適切かどうかなのもわからなくなりますが・・・・。
 というのも、ここへ来て国は「補助した建造物などについて10年を経過しているものは、当初の目的や役割を果たしたということで、必要年数(この場合は60年間)を経過していなくても補助金を返還する必要はない」なんていう新たなルールを決定したようなので。なので、本来であれば33,000千円ほどを返還する必要があると試算していたようですが、それが不要になったようです。。。

 必要年数で縛りをかけていることが地方自治体の首を絞める結果になっていたと言うことなのか・・・・?ルールの緩和で地方自治体は助かるわけですが、10年経てば使い捨てOK?!ってこと。


 それよりも、例えば「やまばとホール」について言えば、60年間の長期スパンでその使命と役割を果たせるように考えることが求められていたともいえますが、そこが「10年でいいですよ!」となってしまうと、ゆっくりかもしれないけれど着実に物事を積み重ねていくことの作業が軽視されているような気もしてなりません。社会を創るっていうのは10年やそこらでできるものではないと思うんですけど。

 
 やまばとホールは来年度に解体工事を進める段取りで調整しているそうです。跡地活用については未定。

 私としてはあの場所に併設されていた図書館の本館は一体どうなるの?相変らず「暫定活用のまま」旧西落合中学校で運営され続けることには疑問です。あっ、そう言えば「暫定活用」の期間も「概ね10年」でしたっけ。


 ところで、学校の一定規模云々の審議会ですが、これまでの審議経過を踏まえ、メンバー構成を一部見直すとのことです。地域選出の市民の数を減らして学識者を増やすそうですが、結局・・・・今、進めようとしている審議会では「統合新設校」の場所をどこにするのかを話し合っているわけなので、いっそのこと審議会はやめてしまい、教育委員会がもっともっときめ細かく地域住民との懇談会でも設けてはどうかと思います。その上で教育委員5名が決定していくほうが非常にすっきりしている感じ。それに教育委員の方々も地域の実情を肌で直接感じることもできていいと思います。教育委員の方々はそれぞれに各学校や地域に足を運ばれていることは承知していますが、「個々」ではなく全員が共有できる場を持つことの意味を大事にして欲しいですね。「全員で同じ場を共有する」ということで言えば市議会にも同じ課題が当てはまる気がします。合議体の市議会も個人プレーではなくて、チームプレーをどう展開していくのかが今後の課題です。

 というわけで、文教常任委員会でチームプレーができるのかどうか?も問われているのが「学校選択制」の問題。学校選択制については賛否両論が存在していて、今回の委員会で課題に挙げて、今後どう進めるべきなのかを意見交換する段取りになっています。そもそも学校選択制の背景にはアメリカ的競争社会の思想が色濃く、義務教育の構造改革という根本的な問題が潜んでいると指摘する議員さんもいらっしゃり、教育委員会のそもそもの認識を尋ねていきたいとの意見もありましたが、文部科学省に反発することもなく、愛知県犬山市のように「全国学力テストは実施しない」みたいな反骨精神があるわけでもなく、まだまだ国や都の「YESマン」で運営されている多摩市教育委員会の状況を考える(って、それが全国標準ノーマルな状態で、別に不思議なことでもない)と、そこまでの認識を問うたところであまりいい議論の展開はできないと思っています。それよりも大事なことは学校選択制の導入によって多摩市内の各小中学校もしくは地域にどんな課題が発生しているのかを委員会として分析することだと思います。その結果から学校選択制の是非を問い、多摩市教育委員会として学校選択制をどう考えていくのかに問題提起することもできるかもしれません。 

 いずれにせよ、議会はどうあれ、最終決定は教育委員会で行われるわけですし、教育委員の5名の方にはそれぞれ5名の方のご意見もおありでしょうし。教育委員5名の方と文教常任委員会との懇談会を設けることをしてみたいものです。

 以上、審査事項を終えて、あとは協議会に。各種報告事項がなされ終わりました。文教常任委員会の視察先も決まりました。大阪市の羽曳野市の市民大学と岐阜県多治見市の総合型地域スポーツクラブというものを見に行きます。

 って、10月は地方議員にとっては視察シーズンですが、ゆったりと視察するどころか、解散総選挙モードもあわせて入ってくる感じが・・・・・・なので、議会改革にせよ文教常任委員会の学校選択制に関わる調査なども含めて、「一時中断」の様相も深まってきた?!


 引き続き、目の前にあることを一つ一つこなしていきます。今週は金曜日から決算特別委員会です。

投稿者 hisaka : 2008年09月16日

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