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2008年08月12日

都の取組みにどこまで連動していけるのか?

 市役所もお盆休み風になっています。今日はちょっとした用があり会派の控室まで行きましたが、ひっそりした感があります。ひっそりといえば、子どもの通う保育園も今週から夏休みのお友だちが多くなりました。そのせいか我が子も「私の休みはいつなんだろう?」って待ち望んでいる様子です。休みとらなきゃ。


 さて、子どもたちの発達支援の問題をずっと追跡中ですが、多摩市内のことでいえば昨年度末、つまりは今年の3月に決定した療育部門の民間委託化に向けていよいよ動き出そうとしている模様です。まだ、少し関係者との調整に時間がかかりそうですが、民間委託先の公募に向けた要項の作成を進めているようです。

 ところで、それとあわせて常に私は東京都の動きも注目していますが、先月には「子どもの心診療支援拠点病院事業」がスタートしました。多摩市はこの拠点とどんな風に連携を進めていくのでしょうね。かつての質問で専門病院との連携について窓口をどこにするのかを尋ねたことがありますが、その際は・・・・「子ども家庭支援センターが担わざるを得ないと思っている」というニュアンスの答えだった記憶があります。しかし、療育部門を充実したり、総合相談部門の設置に向けて動いている状況を考えれば、今後は「子ども家庭支援センターが担わざるを得ない」状況の解消が進むと思われます。そうなることを期待するものです。

 子どもたちへの途切れのない支援を進めていくことで、発達支援をしていきたい!というのは市長の今年度の重点項目にもなっているわけですが、いまいちその先にあるビジョンが見えてこないことを危惧しています。「ひまわり教室」を民間委託化することだけは決まったようですが、総合相談部門全体の設計がどうなっているのかなどなど・・・・現段階ではまだあやふやにしか固まっていないと睨んでいます。私としては着実な取組みが感じられればいいわけですが、もしも進んでいないとしたら、またもや・・・しつこく煙たがられながらも一般質問するしかありませんね。


 それにしても議員が一般質問をするとなれば、急に物事が動き出す・・・なんてこともあるみたいですが、そういう俄仕立てでしつらえだけを組み立てて、表面だけを整えたところであっという間に綻びが見えてくるのでは本末転倒ですから。


 さて、東京都の現知事は子どもたちには少々冷酷・・・というよりは「子どもの権利」という発想に対しては全く無理解の人物であると評価しています。しかしながら、今日は下記のような情報が届きました。

被虐待児への支援で新施設設置へ―東京都

 東京都は、従来の児童養護施設などでは対応が困難な、虐待などが原因で情緒・行動面の問題を抱えた子どもを対象に、心の治療や教育の支援を強化する新しい施設を設置する方針を固めた。実施主体や設置場所の決定など基本設計に必要な経費を来年度の予算要求に盛り込む。

 新しい施設では、心理治療や教育の分野を強化。生活支援分野を合わせて3分野が連携して「治療的ケア」を提供していく。
 具体的には、心理治療分野では、カウンセリングや遊戯療法などを通じて子どもの心的外傷を治癒させる心理療法の担当者を増員。担当者が子どもたちと生活を共にしながら、従来よりも手厚いケアを行っていく。
 また、施設内に分校を設置することで、学校機能も担う。従来の児童養護施設では、子どもたちが学校へ通っている間は、施設側が関与できなかったが、新施設では教員と施設の職員が同じ施設内にいるため、連携を図りながら子どもたちを支援できるようになる。

 定員は入所、通所などを合わせて40人程度を想定している。小学校3、4年から中学校に上がる前の児童を対象にする予定。

 都が実施した調査によると、児童養護施設の入所児童のうち虐待経験のある児童の割合は1998年には26.5%だったが、2005年には51.7%と半数を超えた。

 虐待による心的外傷などは、適切なケアが早期になされなければ、成長とともに悪化するといわれている。このため都では、「早い段階での適切な治療が必要」としている。


 新たな取組みに着手するということではありがたいことですが、現状の児童養護施設の環境の悪さの解消にもぜひ力を尽くしてもらいたいです。

 これらの東京都の取組みがどんな風に展開されていくのかはこれから先の問題で、まだまだ見えないところも多いといえますが、いずれにせよ多摩市が都の動きにどのように対応していくのかが問われますね。子どもたちの発達支援の問題についても、かなり広い視点で取組まなければならないでしょうし。縦割り行政の壁が分厚いなどと嘆いている暇はないという感じがしてきました。いよいよそのためには私が以前から主張をしている教育委員会にも市長部局の各部署にも顔のきくような司令塔となるべき人材の配置が必要です。人材登用が鍵なんですが、一体・・・・その人材についてはどんな風に確保するのかについてもまだ回答は出ていない!!!


 「嗚呼!!!どーーーーーーーーーーーーなっているのでしょう?」


 東京都の取組みを活かすも殺すもそこには自治体の力量が問われことを感じます。(もちろん、この問題に限らずですが・・・・・。)夏休みでリフレッシュした市役所の取組みに期待するとしましょうか・・・・・・・。(私もリフレッシュしよ。)

投稿者 hisaka : 2008年08月12日

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