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2008年07月29日

市民と議員の交流会議に感じたこと

 週末に毎年恒例になった「市民と議員の交流会議」に参加。何と多摩市議会からは議長が「議会改革」の報告、副議長が「決算改革」の報告をするということで、‘特別’な取組みをしているとは思っていないけれど、多摩市議会の事例は‘先進的’とされていることを少しは感じます。

 さて、議長が報告者になった「議会改革」の分科会ではコーディネーター役が私の大学時代の恩師でもあり、多摩市の事例にどうコメントするのかな?と思っていました。

 まずは・・・・「議会がアンケートをするのは珍しい。」とのこと。今年行った無作為抽出1500名への市議会に対する意識調査ですが、これに関して言えば先進事例は京丹後市。京丹後市の場合には無作為抽出2500名と行政団体などの経験者600名(これは例えば自治会長とか民生委員とか、元議員のような方々)に調査をしているものです。ちなみに、2500名のうち戻りは約900名なので、多摩市とほぼ同じくらいの回答率(1500名中513名の回答)と言えるとは思っています。

 アンケートについては記憶をたどってみるのですが、それほどに反対の声が出たわけではなく、その必要性については疑問を感じていた人もいたのかもしれませんが、ずいぶんとスムーズに話が進みました。既に京丹後市での事例があること、そしてまた三重県の伊賀市でも市民へのアンケートを行っていたことが参考にしました。
 アンケート項目は、市民からその稚拙さが指摘される部分があったと認識していますが、議会改革特別委員会の中で最終的に練り上げたものです。


 私としては何の困難さも障壁も感じなかったのですが、もしかすると委員長が東奔西走?・・・・各会派にアンケート調査実施に向けての地ならし(水面下での調整)をしていたのかも。

 
 次のコメントとしては・・・・・「多摩市議会のような取組みは例えば世代交代があったとか、何かきっかけがあったのだろうか」というもの。これについては大いにそのとおり。やはり世代交代があるからこその今の取組み。多摩市議会は2期目、3期目の議員が多い。それから、どちらかと言えば期数を重ねていて老練な議員の皆さんは、かつて「改革」に対する意欲に燃えていた立場の方々が多い(言ってしまえば、反保守っぽくて‘革新’を名乗っていたような立場)。長く議員の席にいれば、それなりにやり過ごせば何とか4年間を終えることもできる・・・・という感覚が身に染みてしまいそう。しかし、現状に甘んじて胡坐をかいてしまおうという気分のかけらが少ない老練議員さんの存在が結構ありがたかったり。それが多摩市議会の改革を進める原動力になっているかな?


 でも、「市議会を改革するきっかけは?そして目的は?」

 議会改革を進めたその先にはどんな姿があるのでしょうね?

 そのことについてはまだ十分には議論できていないものの、実は一番肝心な部分が「議会改革の果てには?」というところかも。

 まあ、改革というのは日進月歩で進むものなので、いつでも現状に満足しない「よりよい」を求めて思考を凝らしていくのだと思いますが私たち多摩市議会も「何のためなのか?」・・・・という点で私が一番考えたいのは、、、、、、「市民を置き去りにしていませんか?」ということかな。この問題認識については先般頼まれた多摩学会の冊子に寄稿しておきました。
  

 ところで、市民と議員の交流会議ですが、毎年毎年参加者が増えている様子。大盛況なのはありがたい限りですが、ここが「議員の場」になりつつあると危惧しているのは私だけ?市民に比べて議員は3倍くらいの参加者数があったみたいです。地方議会の現状を憂い(?)、議会を何とか変えていこうとする気持ちをもつ議員が増えることは喜ばしいことかもしれませんが、一般市民参加者の顔が見えにくくなるということは残念(市民を置き去りにしていないよなあ・・・・)・・・・でも、それがこのようなネットワーク型の運動の姿なのかなとも思ったりしました。(あえて‘運動’って書きました。従来型の住民運動とは異なる運動体という意味で。)

投稿者 hisaka : 2008年07月29日

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