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2008年07月16日

「その後、どうするんだろう。」

 教育委員会で個人情報の紛失事件が相次いだことから、再発防止に関わる検討がなされていました。6月中に検討結果が出されると言うことだったので、ずっと気がかりだったのですが、昨日の経営会議で「報告書」が提出されるとの話だったので、今日の午前中に早速・・・担当者からの説明を伺いました。
 資料も含めて、全部で40ページほどの検討報告書ですが、この報告書が今後の教育活動に関わる日常業務のガイドラインになっていくとのことでした。私の頭の中では「検討報告書」が存在して、その上で「ガイドライン」が別途作成されるのかと思っていたので、「一体型」になっているところがいささか不思議でもありました。
 
 この40ページのものをガイドラインにするとはずいぶんと先生たちも大変・・・と思いました。おそらく目を通している時間の余裕がなさそう。

 しかし、そこは担当課長さんもちゃんと心得ていて、必要事項をコンパクトにとりまとめたA4サイズ表裏の「個人情報ポケットメモ」が作成されていました。全教職員に配布した「メモ」の見本を一部いただきました。ちなみに、40ページの検討報告書そのものは各学校の2部ずつしか配布していないとの話でした。


 前述のとおり、私は「報告書・ガイドライン」が一体型になっていることにいささか違和感があったのですが、やっぱりその違和感は外れてなかったようです。

 というのも、結局のところ、検討報告書では個人情報紛失の再発防止ということで発生した3件の事故(①USBメモリ②緊急連絡カードの取扱い③デジタルカメラの取扱い)を中心に原因分析やらをし、処方箋を一定程度示しているものの、「紛失事件以外に関する個人情報の適正な取扱い」については、検討は進めたものの「さらに検討を進めることが必要」という結論になっているところがミソ。


 「あれ?」

 
 この検討報告書は「ガイドラインとして活用する」ものなのに。


 本当にガイドラインとして位置づけられると言えば、「さらに検討を進めることが必要」な事項も多々示されており、「ガイドラインになりきれないガイドライン」ではないかなと思えてしまいます。


 なので、「さらに、今後はどうやって検討を進めていくのか」というのが私の次の関心事です。今日のところは「必要に応じて本報告書の内容を見直していくことをしたい」との説明でしたが、「どういう体制で見直しをしていくのか」「さらに今後の検討をどうやって進めていくのか」が一番肝心なこと。・・・そこまでは示されていないのが少々不安要素。


 相次いだ個人情報紛失事件に早急なる対応とのことで、設置をした再発防止対策検討委員会の役割は既に6月末で終了しています。委員会も解散した状況になっています。とりあえずは「相次いだ事件」に対する報告にはなっているのかもしれませんが、ガイドラインとして活用するためには不完全な部分をどのようにしていくのかが問われているでしょうね。


 各学校に2部ずつ配布された報告書が「埃」かぶってしまわないように願うものです。やっぱり報告書は報告書で、この報告書に基づいてガイドラインは別に作成したほうがよかったかもなあ・・・・なんて個人的には感じます。今後の取組みを見守りたいと思います。

投稿者 hisaka : 2008年07月16日

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