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2008年04月24日

地方議会がんばらにゃ。

 東京財団が主催をした「欧州の地方議会から見る地方自治の本質Ⅱ」と題した政策懇談会に参加をしました。東京財団では地方自治体に関する調査研究を実施しているようで、今日はスウェーデンへの視察調査報告が主な内容でした。

 スウェーデンといえば、高負担だけれど高福祉国家ということで「モデル」になると言われ、最近では学力の高さは世界の羨望の的?教育も注目されています。ちなみに教育は日本をモデルにしたとか伺っていますが、今ではその地位も逆転している感じですね。いずれにせよ、スウェーデンというだけで理想国家?!なんてイメージが先行するように思います。


 今日の話はスウェーデンの地方自治のことが主題ですが、やはり中央と地方との役割分担がしっかりと区分けされていて、責任の所在どちらやらと責任転嫁ごっこをしているようにも感じずにいられない日本の状況とは全く異なるというのが大きな背景にありそう。それはさておき・・・・何と言っても驚きなのは地方政治家の人数。
 例えば人口8万人、面積526k㎡で議員は65名といった具合です。ちなみにその市(コミューン)は公務員は6千人といった具合です。または、人口3万人、面積27k㎡で議員は45名。または人口7.8万人、面積1676k㎡で議員は61名。
 日本だとありえない、考えられないような議員数!日本の議員定数削減論を思うとその人数の多さは圧巻です。それもその通り、スウェーデンの場合には議会の権限が生かせるような政治システムになっている様子。ここはもう少し自分でも調べてみたいところです。そう・・・・議員はボランティアという要素が強いよう。そんなことを考えても根本的にスウェーデンとは事情が異なりそうですね。選挙制度についても個人選ではなく、比例代表制で政党を選ぶ選挙方式だったりと日本の方式とは違います。スウェーデンとの違い、その落差に驚かずにいられません。今の日本では政党を選ぶことで議会に人を送り出そう・・・なんて発想で動いている地方議会はほとんどないでしょうから。


 報告者の石田芳弘元犬山市長も福嶋浩彦元我孫子市長も一足飛びに真似ることはできないまでも、スウェーデンの地方自治には学ぶことが大変多いと話をされていました。


 石田さんは「今の日本(の地方政治、地方議員)は壮大な人員の無駄をしている。」と気持ちの良いくらいにはっきりした発言をなさったように、地方議会は今こそ踏ん張り時ですよね。「無駄」なんていわれないように!後期高齢者医療制度一つとっても、本当に市民に最も身近な政治の現場、切実な市民の立場から行動を起こさねばと思わずいられません。


 そしてまた、地方議会が形骸化している・・・・だから、地方議員はいらないし、地方議会は不要だ・・・・なんて批判をかわすためにも「質疑や質問を通して要望をするだけの議員」「ただ発言するだけで一切の責任を持たない議員」なんていう悪評を覆したいものですね。主権者市民が不在になるような首長と議員の票をバーター取引する談合政治はもう続かないと私は思っているのですが、今日の意見交換会での発言からすると私の認識はどうやら甘そう。


 ・・・・・・・・・・・って、もちろん多摩市の政治が「談合政治」になっているかどうかは別として、私自身は市長に絶えず「交換条件」を付きつけて、取引関係で市長に向き合うことだけはしたくないと思っています。

 
 それにしてもあまりの言われような地方議会?!

 ため息のつきようもないくらいです。機能もしていないし、何の役にも立っていないってと指摘されっぱなしの地方議会。その存在意義を示すためには今一歩、私たち議員一人一人の努力が何よりも求められると本日も痛感したわけです。地方議会は市民の怒りをもっと敏感に感じ取らないといけないのかな。「市民の怒り」に私たちはもっともっと敏感だなければならないのかもしれない。

 明日は議会改革特別委員会の全体会が行われます。「出前委員会」に向けた最終的な打合せなど行われる予定です。

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 広報・宣伝★市議会出前委員会開催します!
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投稿者 hisaka : 2008年04月24日

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