« 08年度予算特別委員会 1日目 | メイン | 08年度予算特別委員会 3日目 »

2008年03月10日

08年度予算特別委員会 2日目

 初日の続きで市税など歳入の質疑から始まり、総務費の質疑へ。総務費の総額は約66億。民生費約188億、教育費約101億に続く予算総額になっています。民生費なら福祉関連、教育費なら教育関連の予算であることがわかりますが、総務費といってもどんな内容が含まれているのかぱっと思い浮かびにくいかもしれません。ここには職員の人件費からNPOセンター、女性センターのこと、青少年問題協議会のこと、ミニバスのこと、コミュニティセンターのこと・・・・・etcというように、種々雑多(?)・・・・・さまざま多岐にわたる分野がちりばめられて入っているものなのです。

 というわけで今日の質疑では、やはり財団法人多摩都市交通施設公社の問題点がさらに浮き彫りになった感じです。まずはUR(都市再生機構)からの天下り問題が指摘されていましたが、それ以上に深刻なのは例年駐車台数が減少していること。2005年度は131台、2006年度95台、今年度は1月末時点で70万台だとか。近隣の商業施設の駐車場ができた影響が直撃しているのでしょうね。今年で20周年となり、ビルの改修工事等メンテナンスも予定されているようです。設立当初は約95億円の借入金だったものが、現在までに残高では67億円にまで縮小してきているようですが、それでもまだまだ返済が終わるまでには時間がかかるでしょうね。返済計画などはあってないようなもの?と思ってしまいますが、これまでの返済実績を見てみれば20年かかって単純計算で28億円返済・・・・残り67億円の返済が終わる時期・・・あと約50年ほどかかるということでしょうか。(私、生きてたら80歳か。)ここには市からの出捐金が1億円。これは性格的には寄付金になるのだそうです。ですので、市には返還されない可能性のほうが大きい?!
 この問題はきちんと動向を追っていて的確な質疑をしてくれる橋本議員がいるので、やりとりを聞いていて事態の深刻さがきちんと伝わってきます。年々、深刻さが増すばかりなのが本当に気になります。

 ところで、「行政の仕事と採算性」というのは非常に難しい問題ですね。ミニバス問題では好調な東西路線は別として(評価されています♪)、南北路線の赤字が指摘されていました。「一体どこまで赤字を補填し続けるのか。」ということでした。しかし、もともと民間事業者が不採算として公共交通網を敷いていないところに「足の確保」の点からバスを走らせているわけで、一方的に不採算を問題視しずらい点です。コスト意識を全く持たずに仕事をすることは問題ですが、採算ばかりを追って仕事をしていては行政が役割を果たせない面もあるでしょうし。


 今日は「お役所仕事」って何か?という質疑があって民間感覚を取り入れる必要性を主張する意見もありましたが、典型的なお役所仕事って窓口などで市民から問い合わせを受けた職員が「その仕事は私の仕事じゃありません。」とバッサリと回答できてしまうような応対から始まって、あとは法令順守で杓子定規で融通の聞かない対応などなどを指すのだと思います。
 そのために多摩市では市内のホテルに職員を派遣して研修をするなど実施しています。もちろん、窓口での職員の対応は市役所の印象を決定づけする重要なもの。多摩市の場合にもホスピタリティの向上、「3S窓口=Smile(笑顔)、Speed(迅速)、Sincerity(誠実)窓口」で取組んでいます。それって民間企業に研修をしなければ身につかないものかどうかは少々疑問だったりしますが、役所に長年蓄積されてきた慣習とは恐るべし。でもそれを変えるために、民間事業者に毎年数名を派遣したところで太刀打ちできるかといえば、「期待する」しかありませんね。


 しかし、窓口対応の姿勢がどんなに向上したとしても・・・・そこが役所の仕事を根幹からドラスティックにかえる本質にならないのですが・・・・・今日の答弁では単なる「お役所仕事」の中味をちょっと越えるような「前例踏襲」「新しいことに取組もうとしない面もある」という人事を担当している部長ならではの回答もありましたが、「新しいことに挑戦したくなるような職場風土」があるのかどうか問われそうですね。

 ・・・・・以前に見つけたBlogですが、久しぶりに開きました→「お役所仕事~世間の常識は役所の非常識」。最新記事が面白かったのでここに貼り付けておきます。

全国的に、3月議会も宴たけなわでしょうか。

毎回、一般質問が山のように押し寄せてくるウチの課では、相変わらず議員が「しょ~もない質問」をしてきまして、それに対して「的外れでアホっぽい答弁書」を課長・係長が協力して書いているという構図。

文章そのものは「お役所らしい、素晴しい文章」なのですが、内容がね~。

最初から「真面目に答える気がない」のか「答える能力が欠けているのか」は分からないのですが。

議会の一般質問が、「ごっこ遊び」みたいに見えてきます。
もちろん、首長以下お役所の職員たちの問題でもありますが、勉強不足(というか、意識が低すぎる?)の議員さん達にも、もう少し頑張ってもらいたいところです。

まぁ、あまり頑張りすぎる議員さんは、お役所職員とか、「早く終わらせて帰りたい」と思っている同じ議員さん達にも嫌われてしまうのかも知れませんが・・・。

ちなみに。
一般質問がいっぱい来る部署って
「福祉」とか「教育」だと思いませんか?

ウチのお役所は、「福祉」と「教育」に関しては、毎年(私が知る限りず~っと?)、お世辞にも「すっげ~仕事ができる人課長や係長」で固められている所をみたことがありません。

まるで「吹き溜まり」のように、ど~にもならない「困った職員」が固まっている事はしばしばですが・・・。

議員(市民?)にとって、関心が高い分野。
お役所にとっては「それほど重要視していないところ」なんだな~っと。妙に温度差を感じてしまいます。

まず大切なのは
住民(当然、お役所職員も含め)が、議会に関心を持つことだと思うんですよね~。

「議員なんて、選挙の時しか頭を下げない」なんてブウブウ言っている人たち。
そんな人たちだって、議員は「何かを作れ!」とお役所に陳情する時の「口利き役」くらいにしか思っていないはずですから・・・。

ちょっと背筋が寒くなるような指摘です。

投稿者 hisaka : 2008年03月10日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1678