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2008年03月05日

3月定例会 補正予算は可決・・・人事案件は取下げ。

 昨日に引き続き補正予算の審議。一般会計も特別会計も可決して午前中が終了しました。

 ・・・・・・しかし、この午前中・・・・不穏当な動きが?

 普通は一般会計予算の議決、特別会計の議決時に市長や副市長、部長は着席し、それぞれ可決するたびに立ち上がっては議員側議席に向けて軽く会釈(「可決していただいて、ありがとうございます。」という感じ。)をするのですが、今日の場合には特別会計に入ったとたんに、副市長が出たり入ったりするのです。

 「一体・・・何?」

 ということで、もしかしたら今日の午後に予定されている「副市長の人事案件」に関して、何か動きがあるのかもしれないと予測をしていたら、やっぱり当たり!

 昼休みになって、市長と副市長が各会派の控え室に頭を下げに。「副市長の人事案件については可決の見込みがないので、取り下げることにしました。ご理解いただきたいと思います。」


 正直、可決しない見込みは随分前からたっていたような気がしないわけでもありません。ちょっとした多摩市議会の政局通?であれば、簡単に頭数を勘定できるはずです。定例会が始まる前から、言ってみれば、議案説明の段階ぐらいから「副市長の人事提案はかなり難しいのではないか。」とささやかれていたので。
 提案された人物云々の問題ではありません。副市長が二人必要なのか?現時点で判断を求められたなら、首をかしげる人が多そうだ・・・・という見方が大勢を占めていました。それでも、市長から議会に対し議案が送付され、議案の配布が行われ・・・・・そして今日に至ったわけで、提案直前に「取下げ」の申し出があり、何となく肩透かしをくらったような。私としては議案が配布された段階で「市長もえらい、突っ込んでくるなあ。」とある意味で感心もしていて、「否決覚悟でも提案するのだ」と理解していたのです。市長の勇気に完敗という感じだったのですが。

 今朝までは、そして昼休みまでは「否決されること覚悟」を信じて疑わなかった私です。すでに、市長はご自身のメッセージの末尾において、「今定例市議会では以上のほか、平成19年度補正予算や、副市長・監査委員の人事案件などについてもご審議いただく予定です。 」と記述していましたし。


 なので、市民に対して今回の取下げをどのように説明するのだろうと心配してしまいますね。「あなたに心配されたくない。」と言われそうですが・・・。議案の取下げについて了解をもらうためには、議会運営委員会の開催が必要になるのですが、午後に緊急に召集された会議の席上では市民に対する説明に対し「速やかに対応をしたい。」との意向が示されました。でも、速やかというのは「本日中に」ということではなさそう。
 そして、もう一つ。議案は取り下げたとしても、来年度の予算には副市長二人を前提にした報酬が計上されているので、今回は断念してもまた提案をするのかどうか・・・・が気になりますね。それについては「熟慮したい。」ということで、当面は一人副市長でやっていくのだと思います。それでも上手くやっていけるなら、それに越したことはないと考えます。

 それにしても、市民から見ると「議案の取下げ」というのは非常にわかりにくいことです。「取下げする必要はない。」、「堂々と議会に提案し議論してもらえばいいではないか。」という意見もあるかと思います。「こんなに直前になって議案を取り下げるなんてことを簡単に認めてしまうなんて・・・・議会はなめられている。」と嘆いていらした議員さんもおられます。それに市長の「可決の見込みがないから取り下げます。」という理由にも市民感覚としては‘?’‘?’‘?’ということになるのでしょう。新聞記者の方もこの顛末について取材をされていて、「これはどういうことなのか?」「どうやって市民に説明ができるのだろうか?」とマスコミ人として頭を悩ませていたようです。


 だいたい、議会に提案する前から「結果」「結論」が見えていることに違和感を覚えるのは当然のことでしょう。そして・・・「だから、提案をやめます。」なんて。
 

 でも、この場合には「人事の提案」ということで、内容的にはかなりデリケートな話題。人事の否決の話題といえば、頭に思い浮かぶのは上原公子前市長時代の国立市のことですが、提案されている人物そのものを否定するわけでなくとも、やはり「否」という結果は重いですよね。その意味で、市長が提案前、そして同意の議決をとる前に「頭数を勘定する」というのは当然のこと。つまり、今日の取下げというのは苦渋の選択で、賢明な判断とも言えるのでしょう。
 

 ちなみに人事案件が否決されるということは市長の不信任と同じだとの主張もあるかと思いますが・・・・・。本日提案された代表監査委員の人事については全会一致で「同意」して、無事に決定したわけで、言ってみれば議会は「是々非々」な対応をしているとの見方もできるかも?!


 それにしても、「副市長」人事については、もう少し前の段階で「見極め」をすべきだったと思いますし、なぜそうできなかったのか疑問です。政局の‘読み’というのは、この多摩市議会であってもなかなか難しいと理解できるのかもしれませんが・・・・。


 明日は一日休会日です。明後日から予算特別委員会が開催されます。特別委員会の委員長は自民党の萩原議員、副委員長はゆいの会の住田議員に決まりました。

投稿者 hisaka : 2008年03月05日

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