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2008年03月18日

3月定例会 文教常任委員会

 通常なら、厚生産業常任委員会の次には建設環境常任委員会が開催される手はずが明日はしない中学校の卒業式があるために順序を入れ替えて、本日文教常任委員会が開催されました。

 議題としては来月からの組織改正に伴って提出された条例(教育委員会に所属をしている文化・スポーツ部門を市長部局に移動させるために必要な手続きとして)とあとは文言整理のための条例改正のみ。
 組織改正についてはそもそもは反対の立場。とは言え、既に決定事項であり、どんなに反対をしても4月からの組織改変は実施されることになっているし、「今更、反対する必要もないのでは?」という会派の議論の末に賛成することにはしたものの、「教育委員会から文化・スポーツ部門を市長部局に移すことでより総合的な生涯学習施策の展開ができる。」という説明についてはかなり「マユツバ」で、どちらかと言えば「お手並み拝見するしかないかな・・・・。」と私にとっては不本意ながらも賛成に回った感じですね。審議の中で、生涯学習施策の頭脳部門は市長部局で、その実施機関として手足になる部分に公民館や図書館を位置づけているのはどう考えても「バラバラ」・・・言う指摘はごもっとも。
 もちろん、行政は「バラバラというご指摘ですが、きちんと連携をすれば総合的に進めることは可能ですし大丈夫です。」というお答えですね。しかし、最近の私は行政が言うところの「連携」という言葉をすんなり受け止めることができないわけで、正直、「バラバラにはならず・・・・」と言われてもなかなか合点いかないことも多いですね。市長部局内部同士での連携だって・・・十分にはいかないのに、そこが市長部局と教育委員会ともなるとさらにその壁の高さ、溝の深さやいかに・・・・。


 どうやって是正していけるのでしょうね。連携していけるのでしょうか。


 やっぱり「お手並み拝見」の域に留まりながら、今後の取組みを注意深く見守るしかないのかもしれません。

 さて、文教常任委員会といえば「学校の統廃合問題」のことを所管調査事項にして、細々と(?)調査や意見交換などを進めてきたわけですが、「学校統廃合」の是非については賛否両論で委員会としての見解を一つにまとめることができないため、とりあえず現状を踏まえた上で、一定の結論付けを図ることにしました。
 中でも・・・・「教育委員会における議論の公開が必要。」という認識では全員が一致。どのような議論の過程を経て、方針が決定したのか、そしてまた決定していくのか・・・・・。教育委員会の議論が市民に対して十分に公開されていないというのは以前からの指摘にもあるところ。実は、教育委員会は大事な議論は定例会開催に先立って行われる「協議会」において、閉じられた場所で行っているのですね。ですので「密室」だとの批判を免れない状況にあることは確かです。もちろん、個人の人権に関わる問題など、個人情報は守る必要はあり、全てを公開するわけにはいかないのかもしれません。しかし、今は必要以上にクローズな場で議論されているような気がします。少なくとも私たち市民に見える議論としては「議事録」に記録されているものが手がかり。議事録だけでは全く議論が伝わり、見えてこないのが実情です。
 ですので、やはり教育委員会の議論をもっと見えるようにしてもらいたいと思います。もしかすると協議会の場では有意義な意見交換もあるのかもしれません。そこを公開しない必要はありません。自治基本条例は市民参加の前に情報公開、情報共有を求めるものだと理解していますが、議論が見えるからこそ結論に対する理解が深まるのではないでしょうか。


 単なる議会の一常任委員会の報告事項に過ぎないかもしれませんが、「教育委員会の公開が必要である。」との認識を示していくことは意義あることと思っています。もちろん、「議会に言われたくらいで、変える必要がない。」とピシャリ跳ね返すとしたら、それもまた教育委員会の見識とし、受け止めざるを得ないのかもしれませんが、「公開を拒めば拒むほどに、市民からの不信感が募る」という悪循環に陥ることにもそろそろ気がつく時期に来ているように思います。

 教育委員会はある意味で議会からも一定の距離を保ち、政治的にも中立で公平公正な運営がされなければならない場所。実は文教常任委員会が教育委員会に対しどこまで介入?もしくは立ち入って、踏み込んで意見を述べていけるのかはわかりませんが、とりあえず私たちとして一致した「教育委員会の透明性を高め、積極的に公開をする。」という部分をどのように汲み取ってもらえるのかは見ものかも?!
 結局、私が痛感するのは・・・・議員は教育論に下手に介入することができず、教育委員会の決定事項を粛々と受け止めるだけなのかなということ。学校の統廃合問題についても、教育委員会が決定した事項を覆すということはほとんどできないのが現実。


 例えば、豊ヶ丘貝取地域の小学校の統廃合について教育委員会が「4校を2校」に・・・と決めたとしたら、議会の議論では「4校を3校」にとか「4校を1校」になどにまで議論が及んだとしても、そのことが結論になることは考えにくく、戻るところは「教育論」で教育委員会の結論が優先されるでしょうから。

投稿者 hisaka : 2008年03月18日

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