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2008年02月14日

行きつ戻りつ・・・それでも進む。

 多摩NPOセンター運営検討市民会議の第1回目が開催されました。NPOセンターや市民活動の支援に対する現況については、先月号の「ほうれんそう」でも話題にしましたが、私自身も市民への説明責任と信頼の構築という二つの観点でもう一度その取組みを再検証すべきだと主張してきました。ようやく行政がリ・スタートに向けて動きをつくったことは当然!・・・・というよりも、むしろ感謝したい気持ちです。

 さて、とりあえず、今日は初めての会合だったので仕切りは事務局である市民活動推進課の職員で、まずは会合に集まった市民の自己紹介から。職員も入れて約40名の人が集まったので、自己紹介+出席した動機・意見などを各人が述べるだけであっという間に1時間以上もの時間が・・・・。事務局が暫定的に作成していた進行予定表があったのですが、まったく予定通りには進まないうれしい???誤算!会場のNPOセンター大会議室は満員御礼でした。

 ところで会議の冒頭で事務局の係長から発言がありました。今回の会議開催にあたっては「今日までの取組みに対する市民からの批判を真摯に受け止めながら、みんなが気持ちよく活動できるようにしていきたい。」という趣旨でした。ちょっとしたボタンの掛け違い、あともう少し時間をかけて丁寧に意見交換をしていれば意思疎通が図れるのに・・・・市民と行政が協働するときに最も大事な‘対話’の不十分さが、市民どうしの対立や市民感情のしこりを生じさせてきたことは事実です。そこを踏まえ、言葉を選び、市民に誠実に向き合おうとしている職員の姿がありました。会議スタート直後には「会議の趣旨をちゃんと説明して欲しい。」、「資料提供が不十分ではないか。」などなど厳しい指摘もあり、どうなることやらと内心ハラハラしていたのですが結果的には‘ぐっ’と市民の意見を受け止めようとする姿勢がとりあえずは会議の混乱を回避させたのではないかと感じています。一生懸命に応じようとしている姿や誠意が感じられたなら、まずはそれ以上責め立てる必要もありませんから。お世辞ではなく、職員の姿勢に拍手を送りたい!


 まだまだ会議が始まったといっても、本題に入るのはこれから。「今年の夏くらいまでには今後のNPOセンターの方向性を出していきたい。」という方針は示されたものの、会議の進行などを含めても市民と一緒に考えていくそうです・・・・・・・・・なので、ちょっと心配なのは「会議の進行について」という議題だけで時間が過ぎていくことかもしれません・・・・・合意形成を図ることの大変さを市民自身もどう乗り越えていくのかが問われそうです。今日の出席者の一人の言葉を借りれば「まさに、市民自治が問われているし試されている。」ということになりそうですね。


 このような会議が開催されること自体、「市民参加や参画の費用対効果は?」・・・・・と批判的なご意見もあるのは承知。議会内部のみならず行政の内部でもさまざま非難・批判は存在していることは確かです。でも、市民参加や市民参画に「正解」「正答」なんてありません。だからこそ一つ一つの取組みが常に検証されていかなければならず、それをもとに次のステップに進んでいくしかないのです。もちろん、その過程では軌道修正することも大いに有りだと考えています。正解や正答がないということは、市民参加や参画の結果は「いつも100%完璧ではない」ということなのかもしれませんね。だから、今回の会議のように、市民自身が検証と評価をしていくことが必要だと言えます。進んでいるように見えなくても進んでいると感じるのは単なる肌感覚に過ぎないのかもしれませんが、行政が市民を後退させることはあっても、市民自身は自ら後退することはなく、常に前向きに活動を展開していると思います。


 直近の大問題としては、現在のNPOセンターの4月以降の運営をどうするのかという課題の解決を進めなければならず、次回以降の議論に委ねられることになりました(実はここが最大の難関門かもしれないと思っています)が、引き続き私自身も会議に参加をしながら、「市民参加」「市民参画」「市民協働」を見つめていきたいと思います。「議会と市民」との関係性についてもヒントになることが得られそうな気がしています。

投稿者 hisaka : 2008年02月14日

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