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2008年02月04日

マクロな視点で財政を捉える。

 今日は自治労が主催をした地方財政セミナーに参加しました。会場は満員で全国津々浦々から関係者が集まり大盛況でした。来年度の国家予算案、地方財政計画と地方財政健全化法についての講義を伺いました。

 多摩市の場合には地方交付税の不交付団体になっていて、赤字を抱え込んでいる公立病院や大型開発事業の借金の返済で首がまわらないと言う状況にはなっておらず、「地方財政健全化法」のことが話題になりにくいのが実情。けれど、地方では財政の健全化にかなりピリピリとしているようですね。特に公立病院改革のことが指摘されていましたが、経営改革を進めなければあっという間に民間活力導入で指定管理者などに移ってしまいますよ・・・・と講師が何度も強調していました。多摩市は公立病院を持たないわけですが、近隣市を見ると市民病院があり、多摩市民も利用をしています。その意味で、多摩市には全く無縁の問題とも言い切れないと思いながら話を聞いていました。


 それにしても、地方財政計画の講義の中で「国が地方の歳出の7割弱を義務づけている」という話があったのですが、「自治」「分権」とは言うほどに現実的な制度や仕組みが追いついていないのかもしれません。というよりも、財政的に余裕がある自治体は独自の裁量に幅をきかせ、独自施策の展開が可能になっていても、全国見回せばそのように恵まれた自治体は数少なく、結局は法令遵守するだけでギリギリ精一杯なのではないかと思われます。「自治体は地方分権の『受け皿』になれるのか?」の問いかけに通ずるものを感じます。


 「多摩市の財政」だけを捉えがちな日常とは少し視点の違う話を聞いたので、随分と頭の中が活性化した午後でした。全国見渡して、多摩市の財政を見ればやっぱり「優良」にランクインしますし、財政的にもまだまだ余力もありと判断されるのも当然のことだなあとしみじみとしてしまいましたが・・・・。

投稿者 hisaka : 2008年02月04日

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