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2008年01月21日

結論「審査うちきり」

 午後から文教常任委員会が開催され、継続案件になっていた貝取・豊ヶ丘地域の学校統廃合問題に関して提出されている陳情について審査されました。結論としては「審査に馴染まないために審査をうちきる」というもの。

 実は、陳情が提出された当初にも「審議会が議論している途上で議会が何らかの結論を出すのはふさわしくない」という意見が出されていましたが、「市民からの陳情について議論することは必要だし、審議会が議論しているから議会で審議してはいけないというものではない。」との見解もあり、とりあえず委員会では意見交換を続けていました。さらに委員会としては特別調査事項に格上げするというか、「所管調査」の中に①学校統廃合問題②学校選択制を追加して、別途議論を進めるという段取りも整えて、これらの問題に取組んでいこうとしていたのですが・・・・。

 今日の委員会では昨年末ぎりぎりの12月27日に審議会から教育委員会に対し最終報告書が出され、それと同時に審議会は解散し、早速、年明けから教育委員会において議論が進んでいることが報告されました。


 すると案外あっさりと「教育委員会が結論を出していくわけで、議会が横から首を突っ込むことは適切ではない。」という風になったわけです。まだまだ議論が熟していないうちに、陳情に結論を出すことは妥当ではなく、議会の結論が教育委員会の結論を縛るのは望ましくないということですね。そのことは少しはわかる気もします。


 ただ・・・・果たして「教育委員会が結論を出した後、改めて同様な内容で陳情が出た場合には議会はどうするのか?」という点が私としては気がかりなところです。


 とはいえ、「教育論」という点で議会が教育委員会で議論されていく問題に手を突っ込んでいくことは相当に難しい。教育的見地により、教育の専門家たちが議論をして導き出された結論を議会が覆すと言うのはよっぽどの理由がない限りは不可能というのが現実ではないかと考えています。「教育委員会は政治的には中立」という壁はものすごく高く、教育委員会で決定したことはほぼ絶対的なものに近いとも言えるからです。
 例えば・・・・教育論的な問題まで突っ込んで議員が持論を展開したところで「そういう意見もありますね。」で終わってしまうことが多いです。学校の統廃合問題にしても「小規模校にも小規模校の良さがあり、小規模校なりの教育的効果がある。」と主張をしたとしても、意見として伺う止まり。多摩市教育委員会の「小学校16校、中学校8校」にし適正規模にすることを目指すという目標は変わることはないでしょうし。

 
 教育委員会の存在とは非常に重いもので、それだけ権威的な位置づけなのです。だったら、それにふさわしい機能を発揮してもらいたい!・・・・というのが私の主張。
 


 結局は「審査うちきり」になりましたが、文教常任委員会としては所管調査として取り上げている2つの課題にどう取組んでいくのかが次なる課題。学校の統廃合問題についても「そもそも論」から立ち返って議論すべきとの意見もあれば、「そもそも論」は教育委員会に任せるべきことで委員会でぎろんをする必要はないという意見もあり・・・・なかなか議論の方向性はまとまらず、何を目的目標にして調査を進めるのかを定めることにも一苦労しそう。委員会をとりまとめる立場の委員長を慮ってしまう私(=委員長代行・副委員長)だったりします。

 それにしても、今日の結論については「妥当な線」ということになるのでしょうか?「審査うちきり」というのはあまり出したくない結論ではありますが・・・・。

投稿者 hisaka : 2008年01月21日

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