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2008年01月25日

東京都の予算規模

 今日は午前中に全国女性会館協議会が主催をしていた「女性関連施設ネットワークセミナー」に参加してみました。たまたま紹介を受けたので顔を出してみたのですが、やはり顔ぶれとしては圧倒的に女性が多数。いわゆる女性センターや男女共同参画センターは女性職員中心で運営されているのか、管理職は男性であってもこのような場には女性職員が派遣されるのか・・・・そのどちらかはわかりませんが、男性が半数くらい参加するようになるとまた一味違った会になりそうだなと言うのが印象でした。何となく「仕事で参加した」風の男性が数名いらっしゃったのですが、途中会場の出入りをするなど落ち着かない様子・・・・つまらなそうな表情で話を聞いているのもまた印象的でした。午後からは各地域の女性センターの職員や関係者などが「拠点施設としての連携を考える」ということでワークショップを行う予定になっていたのですが、そちらについては私の出る幕はないかなと思ったので、午後からは東京都の予算原案についての説明会に参加しました。


 いよいよ多摩市の来年度予算も来月1日に議員全員で説明を受ける予定になっています。その後プレスリリースするのだと思いますが、その説明に先立って東京都の方向性について説明を聞くことは結構大事かなと思っています。それにしても東京都は「いち早く財政再建を行ったから、健全財政に近づきつつある」ということが仕切りと強調されていた説明会でした。私としては・・・・というか東京都の馬鹿でかさに本当に驚くばかり。どのくらいかと言うと一般会計は68,560億円、特別会計と公営企業会計をあわせたら133,855億円。一般会計と特別会計等をあわせれば、スウェーデンに匹敵する規模。ちょっと想像つかないです。

 さて、東京都の来年度予算は「『10年後の東京』の実現にむけた取組を加速させるとともに、いかなる状況変化の下でもその取組を支え得る持続可能な財政基盤を気づきあげる予算」と位置づけたとの話でした。総論としては「異論なし」。でも各論を細かく見ていけば、いろいろと問題点があるのでしょうね。特に私が目に付いたのは、多摩市でもやっている公共施設の管理計画と同様に「大規模施設などの改築・改修に関する実施方針(仮称)」の策定と言う話でした。今後10年間の都内公共施設の維持管理補修費に必要なのが約8000億円!!これは警察やら都立学校の建て替え等が主になるとの話でしたが、都にとってもなかなか頭の痛い話で、現在抱えている塩漬けの土地その他資産については積極的に活用(不動産業?!)を進めるようです。


 「東京都はいわゆる赤字債への依存度も低いし、全国水準から比べても健全だ。」という説明は財政的な数字を見ても頷ける部分・・・・・しかし、その裏で都内自治体が(他に比べれば、多摩市の場合、厳しい中にも厳しいとは言えないと一蹴されてしまうのかもしれないが)、新たに起債をさせられ土地購入を余儀なくされている実態もあるやに聞いています。ちなみに、東京都の積極的な資産整理を支援すべく?多摩市も多摩第一小学校の土地を購入する段取りで、既に来年度予算に経費計上をしています。


 いろいろと10年後を見据えたやりくりをして、しっかりとオリンピックへの準備金は来年度も1000億円の基金積立。もし、オリンピック開催地にならなければなあ?!・・・・積立基金はやっぱりオリンピックではない道に活かされるほうが有効な気がしてならないというのはケチな私の考え???
 ちなみにきらびやかな?豪華施設の都庁舎は上記8000億円には含まれていないそうですから、そこも含めると・・・・・・・・ということになるでしょうね。どうせ積み立てるのなら、やっぱりオリンピックのためじゃなくて将来に対する基金を備えておいてもらいたいと私は思いました。東京都の見方では景気は減速傾向で、今後は法人税も軒並み減収傾向になりそうだとの話ですし、「あのバブルはもうやってこない。」というのは誰しもの共通見解で、人口減少社会は目に見えていることを思えば、「身の丈にあった」という状況に軟着陸できるようにしてもらいたい。どうやって軟着陸するのか・・・・という絵がどう描けているのかまで見えてこないという状況は東京都のみならず、国も・・・市でさえも同じ状況と言えるのかもしれませんね。自分自身も含めて、「政治家の責任」を身にしみて感じながら・・・・トボトボ歩いて帰路についた夕刻でした。

投稿者 hisaka : 2008年01月25日

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