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2011年01月19日

工面し、苦労してできた次年度予算。

 今日は午前中に子ども教育常任委員会。子ども・子育て新システムに対する多摩市議会としての見解をまとめてみるのが課題。そして国の制度変更に対し、地域から意見書を提出しよう・・・というのが目的。でも、なかなか見解を一にしていくのは至難の業。そもそもの財源論のところにまで踏み込んでいけば、「国家規模で考えたら、軍事費を削減したり、大企業減税廃止」という立場までもが鮮明にされてしまって、多摩市議会がまるでミニ国会風。これでは困ってしまいますし。私としては、今の子どもたちや子育て事情全体をどのように受け止めているのか、そしてそこに対する従来の支援策がどうであったのか?をもう一度考え直す機会にしたいなあと思っているのですが、それは私だけの考えかも。時代環境は変化しているのに、従来の発想や理屈から抜け出れないことが問題。個人的には、文部科学省は幼稚園、厚生労働省は保育園・保育所みたいに分かれていることの非効率がそもそも問われる必要があると考えています。すでに、多摩市の場合にも子ども青少年部が組織されていて、そこが幼稚園と保育園・保育所の双方の窓口になっています。相変わらず縦割りで硬直化している国の体制こそ早急に改革されるべきと思います。民主党は「子ども家庭省」構想を掲げていますが、新システムに本気で取り組むとなれば、文部科学省と厚生労働省とでけん制し合いながら幼稚園だの、保育園・保育所だのと言っている現行体制こそまず変えていかねばならないと感じます。


 さて、午後からは来年度予算の原案説明。30億~40億円くらい財源不足が生ずるとしていたものの、何とか知恵と工夫で・・帳尻があったようです。今年度予算でも臨時財政対策債7億円の発行が問題になっていましたが、来年度予算もこちらの借金8億円なくしては工面できず、2年連続での臨時財政対策債の発行です。もちろん貯金にあたる基金の取り崩しも。財政調整基金については今度の4月の時点では残高が5億円となる見込み・・・・。将来への備えも何もどうなるのやら。
 新しいところでは?教育委員会でずっと懸案事項ともされていた就学援助費と奨学金制度が見直され、就学援助費については援助対象者の認定基準を厳しくし、奨学金制度は廃止。でも、高校に進学する際に必要な教科書購入の補助(奨学金制度に変えて実施される)、また塾に通えない子どもたちへの対応とも言える土曜補習事業などに取り組んでいくとのこと。就学援助費の認定基準を厳しくすれば、連動するのが学校給食費。援助対象者には学校給食費もあわせて補助されていたことを考えると、未納が増えないことを願います。

 新規の事業など正直言ってやる余裕がない中で、阿部市長カラーを発揮しているところが今の段階でよくわからないものの「福祉、教育には重点的に対応を図っている」というのが冒頭の説明でした。詳細が明らかにされたわけではないのと、これから「復活予算」的に対応を図るものもあるようなので、実際の予算案が確定していくのはあともう2週間ほど先になるでしょう。
 とはいえ、復活予算・・・とか言って、復活させられるほどの余力はないのが実情では?


 「どんな新しいことに取り組むのか?」という以前に「何を中止するのか?廃止するのか?」ということの方が問われる時代。「市長カラーを発揮する」との意味合いが従来とはまったく違っています。第5次総合計画基本構想」では将来都市像が「みんな笑顔・・・・」となっていましたが、笑顔になるためにどんな施策を展開しようとしているんだろう?と思いながら、予算原案説明会を終えました。


 その後・・・・昨日のブログにも書いた天然記念物取得の件につき、子ども教育常任委員会と生活環境常任委員会にて協議を行いました。協議・・・ではなく、各議員個々人の質疑と思いの発表会で終始した気がしましたが。それについてはもう一度、振り返りながら、また次回にその内容をお伝えしたいと思います。

投稿者 hisaka : 2011年01月19日

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