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2010年10月18日

ヒューマンエラー・・・ゼロ?!

 今日は午前中に自殺予防のことについて市民の方にヒアリング。自殺大国と言われる日本で、自殺対策の必要性がますます指摘されています。最も生活に身近な自治体ができることは何かを考えていかねばならないと思います。「孤立化」「孤独化」・・・・相談する相手、心を開くことのできる存在、本音をこぼすことができて、話をとにかく聞いてくれる相棒・・・・一見、多くの人に囲まれているようでも、そうではない・・・苦しんでいる人が増えているように感じるという実際の自殺予防活動から見えている問題などを伺うことができました。

 ヒアリングが思った以上に長くなってしまったので、急いで市役所に。今日は教育委員会の傍聴をしたかったのです。なぜなら「学校給食の異物混入」に関して、危機管理マニュアルのことが協議されることになっていたため。傍聴席に入れなかったら大変とばかりに急いだにもかかわらず、傍聴者は私ともう一人(議員)の二人だけ。
 

 今日の教育委員会は先般終了した定例会の内容報告もありました。教育委員会に対する一般質問の内容と答弁なども報告されるのですが、私の一般質問についてはめっちゃ教育委員会に関することであったにも関わらず、見当たらず。きっと、一般質問で答弁を求めたい相手に「市長」を指名していたからでしょうね。内容としては唐木田図書館のこととか学校給食センターのことでしたが、教育委員会に今さら答弁求めたくないと思ったので、答弁者に指名をしたには「市長」だったことを思い出しました。しかし、はっきり言って学校給食配膳員などのことについては教育委員会の内容そのものだったんですけど・・・って傍聴席から補足発言したいくらいでした。


 さて、肝心の学校給食に関わる危機管理マニュアルの内容ですが、異物混入だけに特化した内容になっていて思わず目が点になりました。異物混入っていうのも危機管理のうちですが、それと同じくらいかもっと重要なことは食中毒に関すること。食中毒に関しては保健所への連絡云々と他機関との連携が必要になってくるわけで、こっちの件でもきちんとマニュアル等整備すべきだと思っていました(っていうか、通常は食中毒に関することの方が重視されていて、異物混入がメンイになっているのが珍事では?)。
 ですので、どなたか教育委員さん、例えばO157事件などが頭にあって、学校給食の衛生管理のことなどが頭にあれば「食中毒」などのことは?・・・・って話題に出すかなあと思ったのですが、誰一人としてここには触れず。
 文章上の「てにをは」に修正を求めるとか、あとは、「ヒューマンエラーを限りなくゼロに近づける」という表現に対し、「もともとはヒューマンエラーがないことが前提だから、最初からヒューマンエラーが起こることを念頭に置いた文章は再考したほうがいいのではないか。」とか・・・そんな意見でした。あとは警察への連絡も場合によってはと記載されていましたが、「事件性がある場合には警察への連絡は当たり前だから、そんなことマニュアルに書く必要がない」という意見も。
 
 私が頷けたのは・・・・「マニュアルなんだから、なるべくあいまいな表現は避けるべき。」というもの。どこの学校で発生しても、どんな場面で発生したとして、個別ケースでその都度その都度、対応方法が臨機応変にされると読み取れるような表現はさけるべきであり、「これにはこの対応」と誰が対応しても同じになるようにするのがマニュアル」と当たり前の意見をされた室瀬さん(公募市民委員)の発言。つまりは「マニュアルとして体をなしていない」とはっきり言ってしまえば、そんなご指摘だったと受け止めました。


 「確かにその通り。」


 悪気はないのだと思いますが、行政的な表現っていつもどんな場合にも臨機応変に対応できるようなものが多いような気がします。どう対応しても後から責められないようになっている感じかもしれません。「ヒューマンエラー」を責められないようにしているのかしら?!

 最後の室瀬さんの発言を聞いて、何となくすっきりした気分で傍聴を終えた私です。学校給食に関する危機管理マニュアルの件については食中毒については別途なのか、除外するのかも含めて後からどうするのか確認してみようと思います。どうやら、このマニュアルについてはパブリックコメントなどもなさそうですので。

 それから、今日の議題の一つに「第五次総合計画」のことがあり、計画策定の進捗状況の報告と教育委員会の所管事項に関する部分についてちょっとした意見交換もありました。何だか「てにをは」とか表記の仕方みたいなところが中心になっていて、本来的に教育委員会で活発に議論してもらいたい内容が議論されていない気がして残念。もしかしたら別途行われているのかもしれませんが、傍聴者が一番知りたくて、一番見たい場面にはなかなか立ち会えません。
 また、愛宕地域の小学校統廃合問題についてもちょっとした協議がありました。ついつい先だってまでは、2つの小学校を統合するだけでなく、新たな小学校を東愛宕中学校のところに持ってこようなんて意見もちらほら聞こえてきていたのですが、今日はその考え方に少しストップがかかりそうな予感がしそうな雰囲気に。「もしも、小中一貫ということも主眼に入れていくとしたら一大プロジェクトになる。」「そうなった場合には、教育委員会としてももっと時間をとって協議を進めていかなければならない。」
 

 なるほど・・・・何となく「牽制球」が投げられた気分。行け行けどんどんで進みそうなプロジェクトにはならなさそうです。こちらもまた、少しホッとしています。思いつきで進められることだけは避けたいですし、もし本当にそうするのであれば、もっと念入りな準備を進めていてほしいですし、その準備過程をきちんと議会などにも情報共有してもらいたいなと思います。

 視察に行った白山市から、早速に素敵な絵本が届きました。「子どもの権利」のことを我が家の6歳にもちゃんと伝えてみようと思います。まずは、伝える側の技量を磨かなくちゃ!と。

投稿者 hisaka : 2010年10月18日

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