« 明日は議会前の意見交換会です。 | メイン | メロンパンの午後。 »

2010年06月07日

市民が議会に参加するということ。

 議会運営委員会がありました。明後日から始まる定例会の日程確認です。一般質問は議長を除く25名全員が行います。全員が必ず一般質問を行うのが当たり前とされる多摩市議会・・・・珍しいようです。他の自治体の議員と話すと、毎回毎回一般質問を行う・・・・しかも全員!というのは類いまれな例だとされます。・・・・知っている行政職員は「大変だなあ、毎回毎回の答弁書作成・・・。」と多摩市の職員に同情の声を聞くこともあります。


 さて、議会運営委員会では議会基本条例の具体的運用規則などの検討が大詰めを迎えています。でも、なかなか最終的な合意点を見つけるのが難しいのが実情です。傍聴規則などは言葉の表現を若干柔らかく、傍聴者を取り締まるというような上から目線ではなく、傍聴者同士がお互いに傍聴する権利を尊重し合うという視点で文言を修正し、何とか成案に。また、市民が議会に参加するためのツールとしてのパブリックコメント、アンケートなどの実施はもちろん、議会報告会(年1回以上の開催)、出前委員会などの実施を定めたルールもほぼ確定したところです。
 でも、実は・・・・これが一番の目玉かもしれなかった「委員会における市民の発言」という点において議論が分かれています。私、民主党TAMAは委員会中に傍聴している市民を含めて、政策提案などをした市民が発言を申し出した場合(議事運営の関係上、予め発言したい旨を届ける必要がある)には、委員長の裁量において、発言者の人数や発言時間を制限したらいいのではないか?・・・つまりは、委員長の力量に委ねていけばいい!という提案をしています。運用ルールで具体的に人数や発言時間を決めることの方が却ってまどろっこしくなりそうで、人数や発言時間ともに制限することの根拠がない方が説明がたたない気がするからです。


 そうはいっても、全ての委員長にその力量が発揮できるのかがわからない・・・という懸念材料がどうやらあるらしく、最終形としては発言者の人数は「政策提案などを行った人」に限定する方向になりそうです。もちろん政策提案を行った人=1名(団体であればその代表者)になりそうです。ちなみに、もともとの議論のたたき台となっている素案では発言者の人数は3名で、4名以上になった場合には抽選にしておくこと、さらには発言時間は3分以内をめど・・ということでした。今日の議論の中では発言者の人数を1名と限定するわけなので、発言時間についてはもう少したっぷりと十分に説明ができるくらいの時間(と言っても10分くらいか?!)を考えてもいいのではないか?という意見も出ましたが、共産党会派が発言者の人数をたったの1名だけと限定することに難色を示したため、再度、協議することとなりました。


 私は会派としての見解は持ちつつも、具体的運用ルールがなければ進んでいかないので、妥協点を模索していたわけですが、共産党会派の‘こだわり’・・・・わかる気がします。


 市民が参加する議会にしていくために、より窓口を広げていこう、ハードルを下げていこう、選択肢を増やしていきたいと考えているわけですが、「市民」というものに対する考え方の違いがさまざまあるようです。性善説ばかりに立って考えない方がいい、市民にも色んな人がいるんだから・・・・といつもにおわされながらの議論が進んでいます。


 議会基本条例を制定してきた歩みで議論されてきた「市民に開かれた議会」「市民参加しやすい議会」「市民に親しみの持てる議会」・・・・などなど、色んな形でコンセプトが打ち出されてきたわけですが、「こんな閉じられて、市民のことを信頼していないかのような議会(議員)では、議会基本条例も絵にかいたモチになっちゃうね!」なんて皮肉を言われてしまいました。これは傍聴席からの意見です。

 午前中に委員会が終わったので、午後からは会派の打ち合わせ。特に補正予算に対する会派としての見解をどうまとめていこうかと議論しています。明後日から議会がスタートしてしまいますが、議会日程と並行しながら、補正予算に関する調査を進めなければいけません。色々と疑問点も少なくないので。「前市長の路線を踏まえつつ」という阿部市長の方向性をきちんと確認しなければならなそうです。

投稿者 hisaka : 2010年06月07日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/2265