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2010年06月14日

6月定例会 一般質問4日目 議会に国旗掲揚?!

 今日は雨の永山駅からスタート。雨の日はニュースを受け取ってもらえないし、マイクを通しての演説のみ・・・・って、実は今日は午後から一般質問の順番がめぐってくるので、その前段での予行演習になっていたかもしれない・・・・(って一日を振り返ってそういう気がしてきました)。今週末はバタバタしていて、今日の質問はいつもよりも準備が整っていなかったので、とりあえず、朝の街頭宣伝で一般質問の時に話したいことや言いたいことをおしゃべりしていました。(ただ、マイクを使って演説しているだけというのはかなりつまらない。ニュースを配ってこそ、やる意味があるというもの。ニュースを配るとき、演説付きの方がよく受け取ってもらえるというのが一緒に活動をしているスタッフのつぶやき。)


 昨日は立川市議会議員選挙の初日だっだので、朝からほぼ一日お手伝いに入ったのですが、民主党から新人で立候補した小川あきこちゃんは26歳。私はかつての自分の姿を重ね合わせずにはいられない候補者です。私は今年で議員9年目なのですが、ずーっと・・・最年少議員。最年少議員も30代ですので、20代の議員がやっぱり多摩市にも欲しいなあなんて思う日々です。


 さて、今日の一般質問は市長の所信表明の内容を尋ねる質問が相次ぎましたが、何と言っても印象的だったのは一番最後の質問「国旗・国歌について」というもの。最終兵器として?飛び出したのが、‘日の丸’の旗。

 「本来はこの日の丸を議場にも掲げるべきである・・・・何なら、この旗を寄付してもいい。」

 議場全体が思わず笑いの渦に包まれたわけですが、「議場に日の丸が掲げられたら、俺は議場には入れないなあ。」なんてポツリ聞こえてきた野次の方が私は面白かったです。


 それはさておきで、私の質問。学校給食センターと唐木田図書館の民間委託化に対する市長見解を問い質すものでした(通告書本文)。実は市長公約でもこの二つのことについて踏み込んだ記述がなかったため、これからどう進んでいくのかがあいまいだと考えてきました。市長を推薦してきた議員の中には、「民間委託反対」を主張している方もおられますし、私のように「慎重に慎重を重ねて」ということを条件にしながら民間委託化を進める必要を主張している立場もあり、さまざま・・・ですので、この際はっきりと市長の考え方を知りたいというのが意図でした。


 実は、種集雑多・・・小耳にはさむ噂やヒアリング・・・かなり、市長は「慎重に」と思っているようだというのがわかっていたので、それこそ、教育委員会が議会に説明してきた「民間委託化」に向けたスケジュールに見直しが迫られるのではないかという雰囲気も。


 その証拠には3月から開館予定の唐木田図書館を既定路線で業務委託化するならば、今回の補正予算で業務委託先の選定を行うための予算など計上しなければならなかったのに先送り。


 事務方含め、次の9月の定例会で補正予算を計上できればギリギリ間に合うとの判断だったとはいえ、今回計上しなかったことは、これまでの流れをせき止めることとなり、スケジュール的に考えてもかなり押せ押せのキツキツになることは自明のこと。


 なのに見送ったという市長の考え方は「100%民間委託化すべきではない」ということなのかどうか。

 このあたりをはっきりと確認したかったのです。これが一番の目的。図書館は今回の唐木田図書館の民間委託化は「直営を基本とした一部業務委託」という表現をしていて、これは多摩市の図書館が「全館一体で運営をしている」という特異な体制であり、民間委託化するといっても完全な丸投げ状態にはしないし、ならないということを意味しています。私も色々と説明を受け「直営を基本」という意味を理解し、図書館職員が全精力をつぎ込むかのようにして検討を重ねてきた唐木田図書館に導入する新たな運営手法については、「3年間の試行実施」ということも含めて、支持したいと判断しています。


 「試行実施」・・・・という表現が、これまた「行政サービスを実験材料にするのか!とんでもない!」との批判の声もあったりします。


 でも、今日の質問応答の中で、市長は「トライ&エラー」を全く否定はしないとの認識を示し、そして、私と同様に何が何でも図書館には一部であっても業務委託すべきではない!という立場ではないことも明らかになりました。


 つまりは、絶対に図書館を民間委託化してほしくない!


 という考えとは一線を画していることはわかりました。この答弁を引き出せたことは大きな前進かも。なぜなら、私よりも以前に唐木田図書館に対する質問をしていた方々には「唐木田図書館の運営については、図書館全体のあり方や職員配置計画のあり方などを含めて、全体をもう一度見直し検証する必要がある。」みたいなことを述べるにとどまっていたので。


 さらに・・・市長から飛び出した提案は「直営を基本として一部業務委託をするとして、それは唐木田なのか?例えば既存館で考えるべきではないか?民間の発想からすれば、新しく開館するところを手放すなんてことはしない。今まで既に運営しているところだからこそ、新しい手法を導入すれば、どっちがいいのかを市民も比較できる。」という教育委員会も聞いていなかったビックリ発言。


 さすがに、これに対して教育委員会は「今、初めて市長から伺ったので、持ち帰って検討する必要がある。」なんてことを答弁していました。


 私としては図書館についてはオブラートに包み込まれていた市長の意向をばっちり聞けたのでよかったと思う一方で、しっかし、市長が変わって方向性が変わったからと言って、そんなに簡単に教育委員会の方針と言うのは変わるものなのでしょうか?教育委員会は曲がりなりにも?・・・・いやっ、曲がりなりにではなく市長からは独立し、政治的中立を担保して運営している行政機関なはず。
 市長が交替して方針が変わるなら、それこそ教育委員会はいらない!・・・・「だから、教育委員会不要論」になるのに・・・・ということを改めて認識させられ、そこは後から述べるようにまさに教育長のあり方に問題も感じずには居られなかったのです。


 
 で、「教育長」のことに言及する前に、給食センターについて少し今日のやり取りを。こちらは予定では来年9月から1センターの調理業務を民間委託化する方向が示されています。唐木田図書館のオープン差し迫った状況とは異なり、やや時間的余裕があると踏んだので、あえて教育委員会から市長に対し、民間委託化を進めていくに必要な予算要求をしなかったそう。ただ、給食センター問題についてもいずれ問題が浮上してくるだろうと思っていたので、市長に問い質したところ・・・・。

 「民間に業務委託するとかしないとか言う以前の問題が解決されていない。」との認識が示されました。「学校給食、食育のビジョンが全く感じられない。」ということと、「学校給食センターの職員はもっと働かないといけない。」と大きくは2つのことを述べていました。これは全くの同感。今日の私も市長と同じことを指摘しました。学校給食のビジョンも食育に対する考え方も全くできていない。特に、学校給食が全く食育に関われていない証拠は・・・・食育月間ということで、ただいま市役所1階のロビーでは多摩市の食育の取り組みを紹介するパネル展示があるのですが、そこに学校給食がどこにも掲載されていないことからも明らかなんです・・・・市長も私と同じようにちゃんと展示を見ていたらしく、そのことを指摘していました。
 言葉では食糧自給率を理解できるような学校給食にしたいと言っていても、「じゃあ、そのために何をするのか?」・・・・「地場野菜をできるだけ導入したい。」なんて言葉に終始するなんて本当にお粗末。「多摩市の場合は地場野菜を導入するにも生産農家が少ないから限界があります。」っていうのがつい先だっての答えだったわけで。その場しのぎで答弁している教育委員会の執行部の責任は本当に大きすぎます。


 例えば新潟県三条市のように、「お米の自給率を上げて、和食中心の学校給食にしてもっと健康になろう!」と完全米飯給食にするとか何とか・・・もっと考えれば色々とアイデアは出てくるはずなのに。


 アイデアが枯渇しているのか、もしくは考える気もないのか・・・一体どっちなんでしょう?


 いずれにせよ、市長はかなり「食育」の重要性を認識していることが明らかになりましたが、その認識のもと、改めて学校給食のあり方が問われ、そんなに安易に調理業務の民間委託を進めようとしも難しい・・・そのことを教育委員会が実感したに違いありません(なぜなら、予算をつけるのは市長だから)。私も調理業務の民間委託化は進めるべきと考えている一人ですが、「今のままでは進めてほしくない!」と主張しているので、市長とは見解がそう違わないことを確認しました。

 市長は予算をつける権限があるので、市長を納得させなければならない。教育委員会の事業に関して市長を説得する役割を担うのは教育長。だから、教育長の責任は重大なんです。財政だって右肩上がりではないし、職員だって絶対数が減っていく・・・・予算権限は市長が持っていたとしても、それを言い訳に教育長は逃げることはできません。教育委員会のトップとして、教育長にも経営力が必要で、市長との信頼関係を保ちながら、教育委員会の運営に責任を負わなければならない。市長からは政治的にも独立して意思決定を進めてきているはずなので。
 なので、意思決定の経過をしっかりと市長に説明もし、市長を説得する役目を負う教育長のあり方一つが問われます。私はそのことも今日はかなり強調して指摘をしておきました。

 まとめれば・・・・


 ①学校給食のビジョンが全くない中で調理業務の民間委託化を進めることは不可能。
→教育委員会は学校給食に対するビジョンをしっかりと市長に説明できなければ、民間委託化に必要な予算の計上を認めてもらえない。

 ②唐木田図書館について導入しようとしている民間委託化には慎重姿勢。しかし、市長は民間の力を図書館に導入することに対しては全否定ではない。あくまでも「直営を基本」にして一部に民間委託化をすることの方向を協議していくことはできる。


 とこんな感じ・・・・・議場でのやりとりをリアルにお伝えしきれずに、上記だけだと意味不明なところも多いかもしれませんが、何はともあれ、市長の考え方は随分と明らかになったと思います。

投稿者 hisaka : 2010年06月14日

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