« 3月定例会 一般質問4日目 | メイン | 3月定例会 補正予算は可決 多摩市議会基本条例も全会一致で可決! »

2010年03月04日

3月定例会 一般質問5日目

 今回は一番最後に発言順が回ってくるということで・・・・思いもかけなかったけれど、よくよく考えたら渡辺市長にとっては一番最後の一般質問答弁相手になってしまった私。今回の質問は図書館と学校給食センターの民間委託化に関することで、内容的には教育委員会が担当・・・・市長の出番はない?!

 でも、実は渡辺市長は「学校給食についてはセンター方式ではなくて、自校方式という可能性も探る。」ということで多摩第一小学校の校舎建替えの際には話題にされた経緯もあり。市長が探っていた可能性は当然ながら様々調整協議の中で葬り去られたというか、断念せざるを得なかった過去の経過。市長はそのことを今、どのように振り返っているのかを尋ねれば答弁もらえる!・・・・それが今日の質問の一番の大きな目標でした。


 市長からは「今の学校給食センターもいずれは更新しなければいけない時期がやってくる。その時を見据えた議論をしてもらいたい!」という示唆をもらえました。

 私は今日は「やっぱり、給食は自校方式!」という主張をしたのですが、それはかなり非現実的。ここ数年で給食センターを統合し、施設改修や設備機器更新など、20年くらいはこの方式で行くことの計算で約13億円を投じてきたこと。仮にも自校方式を目指すとしたら、現段階での試算で必要な経費は約43億円!!


 今の多摩市の財政力でそこをやりきるだけの体力は・・・・残念ながら「ナイ!」。自然と増えていく高齢者対応をすることを考えてみても、ますます厳しくなることは目に見えていて、理想論を振りかざしていても・・・・・ね・・・・・ということになるのでしょう。


 市長もそのことを思えば、ご自身の「自校方式で!」という主張もあきらめざるを得なかったのでしょうね。とはいえ、食器変更をしたのは渡辺市長。もしかすると渡辺市長でなければ食器も変更せずに相変わらずメラミン食器とランチ盆だった可能性もあり・・・・その意味では市長の考え方って行政の取り組みに大きく反映されるのだと思います。


 その市長からは「20年後もしかするとそれよりももう少し早まるかもしれないが・・・、来るべき高齢社会、高齢者給食ということも視野に入れて、地域の学校が給食調理をやっていくイメージを持つこともできる。」という話をもらうことができたのは勇気づけられます。


 私の中では「いつかの自校式!」を!と目標を定め、今は学校給食センター方式を認めつつ、子どもたちにとってできるだけいい「食」を作っていきたいと思ったのでした。市長によれば、かつて多摩市の学校給食センターは文部科学大臣からの表彰を受けたこともあると。それは「学校給食センターだけれど、できる限り自校方式に近い内容の学校給食をつくる」と目標を立てて取り組んできたことが評価されたのだそうです。・・・・知らなかった事実。自校方式に劣らない内容に近づける努力をしてきた・・・考えよう受け取りようによっては「やっぱり、センターって駄目・・・ということを自ら認めているようなもの」と言えるのかもしれませんが、そこは多摩市というまちの歴史、その当時考えられる中ではベストではないかもしれないけれど、「より良い」という策でやってきたのだろうと考えたいと思います。

 今、問題になっているのは学校給食調理業務の民間委託化ということ。本当はそもそも学校給食はどうあるべきなのか?という議論がもっとなされ、そのあとから「では、そのサービスを提供するための手法は?」と考えるべき。にも関わらず、「そもそも」の根幹部分の議論が弱すぎる。教育委員会には「学校給食をどう考えているのか?」というビジョンをしっかりと持ってもらいたい。「安全・安心・おいしい」なんていうのは目標でも何でもなく当たり前のことなので・・・・。「食育」にも取り組まねば行かない時代。今、私たちは学校給食で子どもたちに何を伝えていくべきなのでしょうか?私が共感をし、参考にしたのは新潟県三条市の考え方

 というわけで、学校給食の話題中心に質問を終え、図書館のことまで十分に時間が取れなかったのですが、何しろ「直営はOK!民間委託はNO!」というステレオタイプな議論では今の時代は前に進んでいけないというのが私の考え方。今、何を選択すべきなのか。そこに不安があるとしたら、それはどういう仕組みを作れば乗り越えることができるのか・・・・そこに知恵を絞りたいものです。

投稿者 hisaka : 2010年03月04日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/2203