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2009年03月26日

3月定例会 議会運営委員会

 今日の議会運営委員会は週明け最終日の議事運営について決定するのが主な内容でしたが、珍しく陳情の審査をしました。多摩市外にお住まいの方から提出されていたものでしたが、「議会はちゃんと行政に対する監視機能を果たしてほしい」という趣旨の内容でした。陳情者の方は下水道料金の負担について障害者に対する配慮がないことが行政の不作為であり、それを指摘しない議会は機能をはたしていないとお考えのようでした。下水道料金のことが行政の不作為という点には違和感を感じるとの意見もあり、最終的には採択ではなく「趣旨採択」という結果になりました。

 最終日の議事運営は粛々と進みます。明日に控えている予算審査の方がむしろどうなることやら・・・・。予算の組み替えを求めた動議は予算委員会では過半数で成立をしています。ですので、もし、市長がその内容をすべて受け入れるとすれば、予算が全会一致で可決します。当初予算が全会一致で可決するというのもまた前代未聞というくらいに珍しいことではないかと思います。
 が、再提案の内容については「一部は意見を伺いました。」だけであり、組み替え動議で市長が求められた事項については「丸呑みはしない」との姿勢を示したこととなります。少なくとも組み替え動議の内容については、日本共産党5人、ゆいの会4人、民主党TAMA3人、生活者ネットワーク2人が挙手をして成立させたもの。議会の過半数が示した意思表示なので、その受け止め方に市長の政治スタンスも見えるわけです。市長の座右の銘とも言える「切磋琢磨」の表現の一部なのかと受け止めています。
 組み替え動議については生活者ネットワーク2名の議員は提案者としてではなく、他の3つの会派で調整協議を重ねた内容に対する賛同者という立場で挙手をしています。ですので、市長の再提案内容について明日に向けた対応策については3会派で協議をしていますが、修正案を提案することになりそうです。もちろん、明日の再提案、質疑内容を踏まえてになると思っていますが・・・・。


 ところで、議員にも配布されている職員組合のニュースに「人心一新を!」というタイトルの投稿が掲載されていました。今の多摩市政運営に対する経営者に対するひとことでした。

「振り返れば数年前の暫定予算編成以後(註;予算が否決されてしまったため)、毎年何らかの調整が実施されてきている。議会と首長との関係の中では様々な調整があることは当然としても、このような状態の中で今回の事態は全く想像できなかったのであろうか?」
職員は当然ながら、市長が議会意思も踏まえた上で方針を決定し、それに基づいてそれこそ粛々と職務を遂行しているにすぎません。今回の動議の内容で指摘をしている福祉や教育予算の削減、公園用地購入、やまばとホール解体と駐車場の整備、花火大会に対する補助金などすべて最終的には市長の意思なのです。職員として方針に基づいて一つ一つの仕事を積み上げ、積み重ねてきているため、最後の最後にお皿をひっくり返させるような事態が起きてしまうことに気力も萎えてしまうことは想像に難くありません。だから、市長の政治センスが問われることにもなるのです。「今回の事態は全く想像できなかったのであろうか?」・・・・というのは素朴なる職員のつぶやきですが、多摩市議会は予定調和、昔ながらの古臭い手法が通用しない議会にいよいよ変わってきていることを市長はあまり感じていなかったのかもしれませんね。
 

 

 
 さて、今回の再提案の中から削除されている「公園用地購入」については、「みどり」を残してほしい、「生産緑地」を残してほしい・・・という声も届いています。私も決して「みどり」「生産緑地」を否定するわけではありませんが、しかし、昨日のblogにも書いたとおり、個人の資産を公共用地として取得をするということに対して、その公平性その他が問われているとしました。
 たまたま昨日、農業委員会があったそうです。生産緑地はそれを存続させることができなくなった場合、市に買い取りを求めることが可能です。そして、市が買い取りをしないと判断した場合には農業委員会に買い取り希望者のあっせんをするというのが手続きです。今回、中沢池公園用地として取得を予定している土地は「生産緑地」。多摩市は生産緑地を購入するのは初めてのケースだと聞いています。生産緑地の買取申請については「生産緑地法に係る買取申出に伴う農業の主たる従事者の証明事務の処理に関する要綱」というものがあって、これに基づいて農業委員会のところで何らかの事務処理が行われているはずなので、確認してみないと。何しろ農業委員会でも話題にもならず、議会にもほとんど情報提供がなかった土地の取得が突然に予算の段階で示されてしまったことに多大なる不信感を招いているのが現状なのですから。行政にはいつの段階でどのような書類が出されていたのか、そして協議がなされてきたのか・・・。
 生産緑地の買取手続きについてはどんな手続きが必要になっているのかなど、調べ始めると終わらない・・・・。でもインターネット時代、他の自治体のホームページからも情報を得ることができるのは便利です。例えば参考になるなあ・・・・→習志野市(多摩市のHPもこれくらい情報を掲載したらいいのに)、葛城市(こうやって検討委員会を設置している自治体もあるのか!)、弁護士さんのblog、東京都のHPで見つけた国への要望書。ついでに、市が土地を購入するということはどういうことなのかも再確認。公共用地として土地を買収された方に対する補償。まだまだ他にもあって、見始めると朝になってしまう・・・・。

 市長は「誰もが希望をもって安心して暮らし続けることができる多摩市」を目指すとしています。その予算になっているのかどうかが問われていると思っています。
 動議成立を受けての市長の意見表明・・・・こちら

投稿者 hisaka : 2009年03月26日

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