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2006年05月10日

臨時議会

 今日は臨時議会でしたが、議題は消防団のポンプ車を買い替えするための契約についてと昨年度末の税制改正に伴う市税関係条例改正の専決処分について。少しだけの質疑があり、スムーズに議事進行が終了・・・・すべての案件は全員一致で可決されました。

 でも・・・ポンプ車の新規購入にあたってはとても複雑な心境。というのも東京都のディーゼル規制により保有している車輌がひっかかってしまい、多摩市では環境負荷の少ない車輌への交換を図るわけで、それはとても喜ばしいことかもしれませんが・・・・。実は、使用不可能となった車輌とは言え、まだまだ十分に活用できるわけで・・・・これらは都外にて使用される方向性なのです。東京都の島しょ(これは都内?!)と、山梨県内で合併した自治体が財政難の中、消防団の強化を図るべく車輌を探しているらしく・・・・その地域にて多摩市では使用不可能なディーゼル車が使用されるようです。

 車輌が有効活用されることそのものを全面的に否定するわけではなく、再使用(リユース)していこうとする発想そのものは歓迎すべきなのですが、しかし、環境負荷の問題から使用しなくなった物品を他の地域に送りこんでいく、持ち込むことって・・・・?
 お互いにとってそれぞれの事情があり、要件に沿うから契約は成立。とは言え、やはり両手を上げての大賛成と喜べる問題とは言えません。
 急に突飛にも発想が飛んでしまうのですが、私はこの話を一番最初に耳にした時、「公害輸出」の問題を思い出してしまいました。自分の身の回りだけ良かったら、他の地域はいいの?と咄嗟に感じてしまったのです。東京は交通量が桁違いだから・・・・という理由によりディーゼル車は拒否、でも他地域で、東京から締め出されてしまった車輌が流出し、走りまわっている状況をどう捉えればいいのだろうか・・・時に考えさせられることがあります(私だけかもしれませんが)。だから気分的に複雑なのです。

 それからもう一つ、日本の不用品が海外で重宝されてしまっているたくさんの物品ありますよね・・・それを思い出してしまいました。(特に私はブラジルへいって、日本ではすでに見なくなった多くのものが使用されている状況を見た時にそれはそれは・・・考えさせられました。大切に使い続けるってどういうことなんだろう?ってつくづく感じたのがブラジルの旅でしたので。ちょうどパラグアイとの国境付近の闇市のような場所で大量の修理済み日本製品(修理が適当だと言う話もありましたけれど、それはさておき)を眼にしました。)修理して使用するという発想が、使い捨て文化の進展で随分と後退している気がします。
 随分と話の範囲が広くなっているので、話をポンプ車の問題に近づけて考えるわけですが、私は、昨日ふと・・・車輌を丸ごと買い換えなくても対応出来たのではないか?などと思って考えてもみました。でも、、結局は議会の場において、質疑するまでには至らなかったので、自分の中の複雑な気持ちは解消されることなく、何か苦々しい気分がしたままに臨時議会が閉会してしまいました。

 
 ところで、今日の臨時議会の冒頭部分で、市長が議長から発言時間をもらい、再選したことへのお礼、今後への意欲を述べました。内容的にはすでにホームページに掲載されていたコラムどおりだったので目新しさも無く・・・いつものように「議会のみなさんとの切磋琢磨」ということを最後に強調していました。本当の意味で切磋琢磨できる関係でありたいですが、そのためには・・・市長自身がどのように行動するのかが問われてくるはずです。選挙で応援してくれた、応援してくれなかったは関係無く、まずは、市議会議員26名に対し公平なスタンスで向き合うことが欠かせないだろうと思っています。 

投稿者 hisaka : 2006年05月10日