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2003年09月27日

決算書の解読

  来月の決算特別委員会に向けての準備をしました。次の月曜日に決算事業報告書の資料請求が〆切なので、朝から夕方まで会派で集まって意見交換などをしながら、過ごしました。
 こんな時ベテラン議員さんが会派にいることの強みってありそうだと感じますが、新しい視点で事業報告書を見ることができることはメリットだと思っています。

 昨年度の一般会計で、歳入は約455億円、歳出は約447億円です。けれども注意しなくてはならないのは、積立金を7億円を取り崩していることです。つまり貯金を崩してようやく…という状況になっていることです。
 さて、私たちもいよいよ今までの意識を変える必要があると思います。特に、これまでは公共施設はタダで使える、税金を払っているんだから当然のこと…という考えを変えざる得ない時期に来ているのです。

 例えば、この間私は多摩センターの地区市民ホールを使用しましたが、集会室の長机がかなり痛んでいました。これは利用者の使い方にも問題があるのだと感じますが、長机をたたむことができず(たぶん、長机の脚が曲がっていると思う)、管理人の人に「そのまま置いておいてください。ムリにたたもうとして怪我をしても困りますので。」」と言われてそのまま帰ってきました。
 つまり、古くなった備品一つとっても交換するにはお金が要るわけです。税金を払っているんだから、ちゃんと市で調達すればいい…という意見はこれまでなら最もだったかもしれませんが、今からは通用しなくなると思います。もちろん、市民が痛んだままでも使い続けるのも選択肢です。でも古くなりすぎたものや、壊れてしまったものはどうしても交換する必要があるわけです。
 公共施設を私たちは当り前のように使用しているわけですが、備品もなにも全て自分のものであるわけです。税金を使っているわけですから・・。いちいちにその意識を持って使うとなれば、堅苦しくて仕方ありませんが、自分の家のトイレと違って公演などの公衆トイレの使用状況が非常に悪いのと同様、私たち自身の意識の持ち方によって状況が変わることは間違いありません。
 ところで話を戻すと、この地区市民ホールですが、全体でいくらの経費がかかっているかは確認をする必要がありますが、少なくとも「受付及び清掃業務委託」という形では734万8950円かかっています。事業報告書でわかるのは電気料1,104,429円、水道料は153,253円です。ところが、それに引換え収入である使用料は27,350円です。
 これを市民がどう考えるか?という問題です。これは地区市民ホールだけの話ではありません。例えば地域のコミュニティセンターですが、管理運営については地域のコミセン運営協議会に委託しているのに、日常の清掃業務は全く別に業者委託をしています。もちろん天井は高く、窓も大きいので業者に任せなければならない部分もありますが、日常の清掃については地域の人たちで出来るように思います。

 もっと大きい金額のものもあります。以前から話題に上っているパルテノン多摩に関する税金の投入も莫大です。これには8億6428万円というのが決算額。建設時の借金の返還、買取事業に9005万5876円、それから施設修繕事業として2638万6500円。この金額を見るとため息…話題にすることも嫌になってしまいます。

 税金の使われ方について市民自身も少し意識が薄かったように思います。これらはまだ氷山の一角で、もっともっと見直せるところがあるはずです。その作業を完了させるにはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ、でも財政危機だからこそ大胆に見直しをしなければ、本当に必要なところに税金が使われない構造を変えることは出来ないと痛感しています。

★ぜひ、なにか疑問に思うこと、ご質問などあればお問合せください!★

投稿者 hisaka : 2003年09月27日

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