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2002年12月15日

特別じゃないのに。

 総合福祉センターでの福祉祭りに参加しました。昨日は800人ほど、今日は500人ほどの人が集まってきたようです。福祉センターは多摩市の南端にあるので、かなり不便で、そういう意味では集客力が少し落ちてしまいます。本当ならば駅前施設、例えばベルブ永山で開催したらもっと人も来ると思います。でも桜ヶ丘、永山、多摩センターにはそれぞれ送迎バスも用意されるなど工夫はありました。ある人が「確かに人がたくさん集まることはうれしいけれど、高齢者や障がい者は集まってくれた人に対応するのが結構ひと苦労なことを考えると、ちょうどゆったりとくつろぎながらイベントの出来る環境の方が適当かもしれないですね。と言っていました。それを聞いて、ある意味で当っているように感じました。「人との交流が目的」なのかそれとも「高齢者や障がい者が自分自身の力を無理なく発揮出来ることが目的」なのか・・・視点を変えてみるといろんなイベント像が思い浮かびます。もちろん年度ごとに目的とすることは異なってもいいと思いますが、イベントを実施するに当っての目標、つまり「得たいこと」や「実現したいこと」を明確に描くことは必要だと思いました。コンセプトという言葉に置きかえられるかもしれませんが、「自分たちの勝ち取りたいこと」がみんなでどのくらいに共有できているのかがイベントの成功につながります。
 ちょっと残念だったのはただ漠然と総合福祉センターにいくつかのグループなどが集まってきただけ・・・という印象を強く受けました。。「なぜ総合福祉センターでやるのか?」「福祉まつりの目的は?」などの整理をしていくことで、もっと完成度の高いお祭りに変わっていく勢いは感じました。それに私が関わっている高齢者いきいき祭りとの関係もいまいち不明で、この似て非なる二つの違いもイマイチよくわからない・・・多摩市内には似たようなイベントが存在しているけれど、市として一つ一つのイベントをどう位置づけるのかをそして動こうとしているのかについて、もっとわかりやすい形で市民に伝えることが大事な要素だと思いました。
午後から中央大学の管弦楽団と多摩市の「第九」を歌う会とのドッキングでパルテノン多摩で素晴らしいコンサートがありました。その後、多摩白門会のクリスマス会に参加しました。
本当は別の予定があったのですが、OBの人に直接「楽しみにしているから、ぜひ出席しなさい。」と誘われ、10月の結成総会に続き参加しました。同世代の会員は少ないことは残念ですが、そのかわりにとにかく伝統とか歴史を感じずに入られないほど古株な人、自ら「生きた化石だよ~・・・。」ともらしていたように、昭和初期に旧制の大学を卒業したいう会員もいらっしゃいます。あまりにも大先輩すぎて、実は話しを共有することは簡単ではありませんが、それでも同じ「中央大学」出身という共通項で、こんなにも親近感が生まれ、おそらくここに来なければ出会えなかったし、話すこともなかった・・・と思うと一種の感慨を覚えます。
 さて、今日の苦痛はこの多摩白門会での出来事です。それは仕方のないこと・・・かもしれません。白門会の会員にはこの多摩市の渡辺市長さんがいるので、やっぱり彼女はどうしても挨拶しなくてはならない存在です。白門会としても、せっかく参加してくださった渡辺さんに一言もらわないことは失礼にあたる・・・と考えることも理解できます。でも、政治や宗教は本当は一切関係ないし、全て中央大学出身、同窓生というまとまりを一番大事にしたいわけです。そこにたまたま市長の仕事をしている人がいて、私のように議員の職についている人がいる・・・・つまり、これは他の会員が農業、教員、公務員、自営業、企業勤めをしているのと同じなのです。それにも関わらず、特に私は会員の中でも超若手で、周りの経験豊かな先輩方に比べるとまだまだなのに、壇上に上がって挨拶をする機会を作ってくださるのです。これは実は私にとっては困っちゃう・・・苦痛なことです。でも、私はこの「挨拶」の機会をもらう度に「議員」なるものの重みを感じるわけです。つまり無下に断るわけにもいかない事情もあるのです。この苦痛は自分自身との葛藤です。このときに思うのは「平成11年に卒業して多摩市に在住している女性」という素の自分の表情を変えないで挨拶をしよう、したいということです。でも、紹介されてしまう時点で私には違う鎧が自動的装置でついてしまうのです。そのことは私にとってはちょっぴり負担でもあるのです。
 それでも白門会の事務局も全部で男性と女性を数名ずつ選んで、一言もらう・・・という形式をとっています。この事務局の計らいにも頭が下がります。実は私は前回の結成総会のときに一言挨拶をどうぞ・・・・と紹介してもらった経緯がありました。そのときも突然マイクを振られたのでちょっと困惑していたのです。今回は壇上には上らない予定で、自分自身も一卒業生として「ちょこん」と参加できることにうれしく思っていました。にも関わらず、やはり渡辺さんを紹介するのなら岩永も・・・との声が出てきたようでした。
 私はあくまでも同窓生のつながりを大事にしたいと思って参加をしています。。不思議なもので自分自身にある『縁』を生かすも生かさないも自分次第だと考えると、人との出会いををどうやって大事につないで行くのか、そして自分自身を豊かにするためにはやはり人との出会いを求めて、さまざまな所に足を運んでみることは大事なことです。私はそう思って、多摩の白門会に参加しました。そして実際に参加してみると、実にユニークな経験をされている先輩がたくさんいて、励まされることも多いです。「同窓生」というつながりから生まれる親近感には得がたい思いを感じます。
 色々な場面で人との付き合いが難しくなるのが議員という職業なのかもしれません。でも私は議員は数ある職業のうち・・・だと思っています。でもそれが通用しない場面もまだまだたくさん存在します。それに負けては議員はつとまらないのかもしれません。そうは言うけれど、やっぱり私は周りの人と同じように大声で笑って、素直におしゃべりしたいし・・・自分自身はなにも飾らず作らずに新しい議員像をつくっていけたらいいなと考えています。

投稿者 hisaka : 2002年12月15日

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